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ミャヒコさんのかぼちゃデニッシュ

 今日、昼食用に猫八堂でハム玉子サンドを買ったら、店長の猫八さんがおまけに小さなデニッシュをくれました。


「ミャヒコさんのかぼちゃデニッシュだよ」

「ミャヒコさんの?」

「ミャヒコ神社の境内でとれたカボチャを使っているんだよ。きっとご利益があるよ」

 ミャヒコ神社は猫山電鉄海岸線の駅名にもなっていて、猫山駅から見ると猫ヶ浜駅の手前にあって、うっそうとした丘の上の落ち着いた雰囲気の神社です。

 別名かぼちゃ神社とも呼ばれていて、猫日国にカボチャを伝えたと言われるミャヒコという神様がまつられています。

 ご神体はポンチョをまとった猫の石像で、史料によるとミャヒコはニャメリカ大陸の現在のミャヒコ国あたりの出身で、四百五十年ほど前に漂着した実在の猫だったようです。


「境内のカボチャがどうしてここに?」

「ボランティアでカボチャ畑の農作業に行ってるから、もらえたんだよ」

「でも、そんな貴重なもの、いただいていいんですか?」

「いいんだよ。この店が繁盛しているのはお客様のお陰だから、神様のご利益をお客様にお分けしたいと思ってね」


 素敵なプレゼントだと喜んでいると、猫八さんはこそっといいました。

「でも、普通のかぼちゃデニッシュより味が落ちてたらごめんね」

 伝来当時からの伝統品種のカボチャなので、お菓子向きの品種を使った定番商品と同じ味にはできなかったそうです。


 実際に食べてみたら、確かに定番のかぼちゃデニッシュよりちょっと薄味でした。

 でも、惣菜パンの付け合わせとしてなら結構いけると思いましたし、神様の畑でとれた縁起物なので、何か幸運のパワーをもらえたような気がします。

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