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エピローグ「私と、結婚してください」
あの日の戦いから、一年が経った。
数多の飛龍の襲撃に対し——死者、無し。
奇跡的な戦果を挙げたあの戦いは、やがて歴史の一頁になった。
けれど——私たちの物語は、まだ終わらない。
この世界では今日も、たくさんの人が生きている。
そして、たくさんの出来事が起きている。
その出来事が、時には私たちを襲うこともあるだろう。
——それでも、私は何があっても乗り越えられると信じられる。
だって——
「ただいま」
玄関の扉が開き、私の大好きな声が聞こえた。
自然と口元が緩む。
「おかえり」
——だって、こんなにも大切に思える人がいるのだから。
「……ねえ、リン」
「なに?」
「まだ……ちゃんと言ってなかったよね」
私の言葉に、リンは小首を傾げた。
「なに、を……?」
不思議そうにするリンを横目に、私は机の引き出しから小さな箱を取り出す。
そしてそれを持って——リンの目の前に、跪いた。
「好きです。私と、結婚してください」
小箱を開き、指輪を見せる。
リンは大きく目を見開き、何度か瞬きをしたあと——涙を浮かべて、微笑んだ。
「……はい」
——その笑顔を、私は生涯忘れないだろう。
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