第27話 ツェルマット ハイキング開始
翌朝すぐマッターホルンを見上げてみたが、雲に隠れたままだ。何も恥ずかしがる事はないのに。
何を置いてもまず、明日からの宿を確保しなければならない。朝食後すぐ観光案内所を訪ねてみる。ホテルリストを貰ったので、安いホテルを無料の直通電話で適当に当たってみる。3軒目で確保できた。安いだけあって部屋はイマイチだが、ベランダ付きでそこからマッターホルンがよく見える。
銀行でTC200スイスフランを現金化したが、手数料は取られなかった。チューリッヒとの差は何なのか? 宿泊料もチューリッヒではすごく高かったが、リゾート地に入ると庶民の宿は意外と安いので大いに助かる。
21年ぶりに山岳博物館を訪れてみた。あの時は、館内にキャンプ場ムードのテントが張られていたが、今回はなかった。
ツェルマットの町には一般の観光案内所の他に、日本語観光案内所がある。細かい疑問を解決するには日本人に限る。昨日から気がかりなマラソン・パスを見てもらって意見を聞いてみた。彼らが言うには、このパスにある説明だけではよく分からないが、描かれている交通機関は全て国鉄との事だった。それじゃあ、私鉄には使用できないのではないか。
(拙作の執筆に当り、このマラソン・パスの事が気になるのでAIさんに相談してみていろんな事が分かりました。
ダヴォスはグラウビュンデン州にあり、ツェルマット方面に行く鉄道運営会社は以下の3社ありました。
⑴ ダヴォス駅~Chur駅 :レーティッシュ鉄道(RhB)私鉄
⑵ Chur駅~Brig駅 :スイス連邦鉄道(SBB) 国鉄
⑶ Brig駅~ツェルマット駅 :ツェルマット鉄道(BVZ) 私鉄
⑴ のレーティッシュ鉄道はスイス・アルパイン・マラソンのメインスポンサーであり、文句なしにマラソン・パスOK。
⑵ のスイス連邦鉄道も隣のヴァレー州と州をまたぎますが、⑴と共通の提携を結んでおり、マラソン・パスOK。
⑶ のツェルマット鉄道は隣の州であり、提携は結ばれておらず、マラソン・パスNG。
これで、何の疑問も無くなりました。当時はネットワークが不十分で情報が十分行き渡ってなく、完全に理解している人は少なかったようです)
この案内所でエーデルワイスを見つけた。種はそこらで売られていて、育てるのも難しくはないようだ。少しがっかりでした。
翌朝、天気が良くなかったのでゆっくり起きたが、朝食後空が明るくなってきたのでSunegga辺りまで登ってみようと出発する。林道からダブルトラックのハイキング道へ入る。静かな道だ。登っているうち空が明るくなってきたので、Blauherdまで足を延ばす事にする。ブラウヘルトでは陽がさしてきて暖かかったので、Rothornまで更に足を延ばす事にする。一時間で頂上に到着した。
ここまでロープウェイも動いている。日本人団体客が展望台で美しいアルプスの山々をバックに写真を撮って、ロープウェイで下って行った。ここからの景観は素晴らしいが、ツェルマットの町までの山道も素晴らしいんだけどなあ。何と勿体ない事をするのだろう。遥々日本から来てるというのに。
こちらはアルプス風景を堪能した後、ガイドブックに従って下山を開始する。途中、エーデルワイスが群生してるというFluealpを通ったが見つけられなかった。小さい似た花がたくさん見られたが、あれではあるまい。
スネガの手前で若い日本人女性2人組に会った。ツァーで来ているが今日はフリータイムだそうだ。ブラウヘルト駅周辺でエーデルワイスが見られたそうである。
結局、今日もマッターホルンはその美しい全身は見せてくれなかった。夕食は日本料理店 "妙高" でさしみ定食を食べた。美味しかったがかなり高い。お客の大部分は日本人であった。私のような長期一人旅はともかく、彼らの殆んどは短期のツァー客だと思うが、現地の料理を食すれば良いのにと思ってしまう。外人コンプレックスがあるのだろうか。
今日から世界陸上競技大会が始まった。夕食後すぐに部屋に戻り、TVを点けると男子マラソンをやっていた。我が日本は不調だった。どうした、日本!




