【不気味な建物が】と書いてしまえばそーなるのですが
【不気味な建物が建っていた。】と書かれていれば、そこに建っているのは不気味な建物です。
それは、文字で描かれる物語の世界では、絶対的な事実となります。
一人称小説でも三人称小説でも。
これがね、ちょっと抵抗がある。
あくまでも、ボクのチョー個人的な事情です。
ディスり系の雑誌って、ありますよね?
「好きだ」という人がたくさんいるものに対して、どの立場での意見かわからないけど、ディスり記事をずいぶん上からな書き方で載せている雑誌。
BUNKAとかかな?
昔、ももクロさんが台頭してきた頃、そーゆー雑誌のターゲットになった記事を読んだことがあります。
いろんなことが書かれてましたが、テレビ出演の時の衣装までディスってました。
【毒々しい】だったかな?
覚えていません。
ただ、衣装の色について、ずいぶんヒドい形容詞がついてたんです。
でね、なんか「?」って思ったんですよ。
そんなに入手困難な色が使われるとは思えない。
その色と同じ色は、きっと他のアイドルの衣装のどこかにも使われているハズ。
でも、記事という形態で書かれているその文では、そのヒドい形容詞が客観的な事実として読者には受け取られてしまう。
なんかね、そーゆーの、フェアじゃないなぁ、て。
形容詞って、誰かの目線だからこそ成立するというか、【誰か】が明白だからこそ許されるという気持ちがボクの中で生まれたんです。
一人称小説なら、その形容詞を選んだことによって、語り手の性格や対象との関係性も描く(伝える)ことができます。
三人称小説の否定ではありません。
規制でもありません。
ただただ、個人的にね、しっくりくるという話なんです。