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3話 こいつはバカだから

そう思った時


「だだだ、誰でもミスはあるよね!!おおおお、俺も一緒に探そうか!?」

という流星の必死のフォローが部屋中に鳴り響く。その不自然なまでに大きいボリュームのおかげで僕はなんとか一瞬失いかけた自分を取り戻し


こいつはバカだから

こいつはバカだから

こいつはバカだから

こいつはバカだから…

と何度も声に出さずに唱えた。


「…本番前なんだから、余計な事に気を掛けないでいいよ。」

「気にしないでいいって!まだ時間あるし!」

「流星、ありがとう。でも大丈夫。」

「ねぇ、流星…やめよう。これはそーたくんの問題だよ。僕達にはやるべき事がある。」

「「…。」」


…そうそう、その通りだ。

間違ってはいない。それでいいんだ。

君達の仕事はステージに立つ事だ。それだけに集中してくれればいい。絶賛上昇中の怒りで満ち溢れた自分の心にそう言い聞かせた。

「そうだよ、流星。璃音くんの言う通りさ。」

「…そう?」

流星はあわわとしながら僕の顔色を伺う。

「うん。」

「瀬尾くん…大丈夫…?」

「うん。」

大丈夫だよ。僕がキレる前にまず君がキレるべきだ。その君がキレないなら僕もこの場はキレないよ。




後で絶対泣かすがな!




しかし…弱ったな。

結局僕の問題は少しも解決していない。ここから一通り見渡しても、テーブルの上にも下にも見当たらない。控え室で心当たりのあるところといったら、カバンの中くらいだが…可能性は低い。まだ確認した訳ではないが、経験上こういう時に可能性の高いところにあった試しがないのが僕の常だ。わざわざ確認する時間も労力も期待も無駄ってもんだ。

と思いつつ、僕はイスの上に置いてある自分のカバンを手に取り最後の希望を込めて思いっきり開いた。

…あるわけないか。


なんでこういう日に限って無くしちゃうんだ。今日は僕自身も失敗しちゃいけないのに。このままだと皆にとって記念すべき一日に水を差しちゃう。


すると僕が一人で勝手に張り詰めていた空気を裂くように後ろから

「探したよマネージャー。」

とセクシーで低音なイケボで僕を呼ぶリーダーの声がした。

次回予告

4話 スパイダーマン

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