「カスタード・カタストロフィ」
この世界が終わった時
海、空、大地、そのすべては
甘くておいしいカスタードクリームで
たっぷり包まれているだろう
いや
順序が逆だったかもしれない
神さまの大好きな
甘くておいしいカスタードクリームが
天から我らの住む世界に注がれて
海、空、大地、そのすべてを呑み込み
世界は終わりを迎えるだろう
どちらにせよ
これらがすなわち
カスタード・カタストロフィ
神さまの愛するカスタードクリームによって
もたらされる終焉のことだ
我々は
甘さ、優しさ、そして温かさを忘れ
同じ地上に住む者でありながら
互いを傷つけ合い
ある時は憎しみ合い
時には命を奪い合う
このままでは痺れを切らした神さまが
自身が愛しているカスタードクリームを
この世界にたっぷり注ぐのも
時間の問題だろう
我々はいま一度
カスタードクリームを口に含めた時の
あの気持ちと同じように
甘さと優しさと
そして温かさを
思い出さなければならない
ついでに
トロトロとしている人にも
トロフィーを贈るくらいの寛容さだとか
そのトロフィーの名を「とろとろトロフィー」とするか
或いはトロフィーをパイ生地のものにして
中身はカスタードクリームをいっぱい詰めた
「カスタードトロフィー」とするユーモアとかも
持ち合せるべきだ
(ただ、小麦アレルギーだとか卵アレルギーの方もいると思われるので強制はしない)
さもなくば
我々の築き上げた英知、文明は
憎しみと殺意に塗り尽くされ
それを見かねた神さまにより
甘さと優しさがたっぷりつまった
カスタードクリームによって
呑み込まれてしまうだろう




