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23話 ブラックリスト

 グレーテル城塞都市に向かって全力で走ってる。levelが上がったことで身体能力が向上したので試しにどのぐらいの時間でグレーテル城塞都市に着くか試している。


 「これだったらどのぐらいでグレーテル城塞都市に着くかな?」

 ⦅このまま障害がなければ昼頃にはグレーテル城塞都市に着くわね⦆

 「おっ、早い」

 ⦅ロキ二等兵。身体能力の向上著しいから⦆

 「levelが上がるとこんなに違うんだな。会話しながらでも、そんなに苦にならない」

 ⦅ロキ二等兵。本来はlevelが上がってもここまで身体能力は向上しない⦆

 「えっ、かなりHP・MP・腕力・体力・俊敏・魔力・精神値のステータスが上がってしました」

 ⦅それも異常だlevelが上がったからといって全てのステータスは上がらない⦆

 「やっぱりこの身体のスペックが凄いんだな」

 

 ロキとエイラ少佐は会話をしながら事もなくグレーテル城塞都市の北門前に太陽が真上の時間帯に着いた。


 北門に入るため列に並んでいると視線を感じた。後ろのリュックサックに。


 「なんか視線を感じると思ったらこいつを見ているのか?」

 ロキは肩を上げて邪魔なリュックサックに意識を向けた。


 視線を感じながら並んでいるとようやく順番が来た。門の前で仕事をしていたマックスから大声で話し掛けられた。


 「おう、新人冒険無事だったか、全然見かけないから心配したぞ」

 野太い声で笑っていた。


 「えぇ、大丈夫ですよ」

  

 マックスはロキのリュックサックに視線を向ける。

 「それにしても......凄い荷物だな」

 「泊まり込みで頑張りました」

 

 マックスは頭を掻きながら話しをする。

 「たっく、夜間は危険だっていうのに無茶するやつだな。ほれ行っていいぞ、新人冒険」

 本当にこいつは新人冒険なのかと疑問に感じたが切り替えて仕事に戻るマックス。


 ロキは手を上げて返事する。

 「はい」


 無事、グレーテル城塞都市に中に入ることができた。冒険者ギルドがある広場に向かいながら街を見ると、丁度昼頃なので食事をしてる人を多く見かけた。街の中に入ると門前よりも多くの視線を感じる。


 「やっぱり目立つな。昼飯はいいから早く冒険者ギルドに行って買取して貰う」

 嫌な視線を感じるため急ぎ足で冒険者ギルドに向かう。

 

 

 冒険者ギルドの出入り口に設置してあるスライドドアを通って中に入る。受付を見ると人は並んでいるが夕方の時間帯程は多くない。

 

 「昼時だから人が少ないな早速列に並ぶか、この荷物邪魔だし」


 列に並んでそろそろ順番が来るかなと思ってると女性の声が聞こえてきた。

 

 聞こえてきた方に視線を向けると。副ギルドマスターのレイカが受付カウンターの中から手を振っていた。

 「ロキ君こっち来て」


 返答に困り戸惑う。まだ順番ではないからだ。

 「えっ、えーーと、まだ順番では」


 困っていると前に並んでいる人達から声が聞こえてくる。

 「行ってこい」

 「お前も大変だな」

 「副ギルドマスター美人で優秀だけど、あれじゃぁな」

 「ばっ、馬鹿かお前」

 「レイカさんを馬鹿にするな」

 「なっ、なんだ」

 「お前知らないのかレイカさんを侮辱するとファンクラブの連中に連れてかれるぞ」

 「なっ、なに、連れてかれる」

 「後で教えてやるから今は黙ってろ」

 「おら、早く行ってやれこっちは気にするな」

 凄く気になることを言っていたが、レイカが手の振りが激しくなっているので返事をしてから向かう。

  

 「はっ、はい。すいません」


 レイカに手を振って向かう。そうすると後ろから同情する声が聞こえていた。


 受付カウンターに着くとレイカが話しかけてきた。


 「久しぶりロキ君。心配したよずっと見かけなかったから」

 

 ロキは驚いたレイカと会話した初日の一回だからだ。

 「えっ、俺のこと覚えてたんですか」

 「当たり前だよ。じゃなきゃ手を振って呼ばないよ」

 「あっ、そうですよね」

 

 レイカは視線をリュックサックに向けてから挨拶してくる。


 「凄い荷物だね。リュックサックがパンパンだよ」

 「あ......魔石の買取お願いします」

 リュックサックを床に置いて説明する。


 「それではギルドカードの提出をお願いします。本日は魔石の買取で宜しいでしょうか」

 レイカは仕事モードで対応した。


 ギルドカードを取り出しながら、少し考えて魔石だけじゃないことを思い出した。

 

 「あっ......魔石だけじゃないです。ゴブリンやオークの討伐証拠があります」

 

 ロキはゴブリンやオークの比較的小さめの討伐証拠だけ回収して持ってきてた。そしてオークはゴブリン同様常時依頼である。


 「大丈夫ですよ。こちらで常時依頼の手続きはやりますので、リュックサックをカウンターに置いて下さい」


 リュックサックはかなり重いため一度床に置いて場所を確認しようと思った。


 「これ重いですよ」

 リュックサックを指をさす。


 「大丈夫ですよ。そんな簡単にカウンターは壊れませんから」


 カウンターの心配ではないのだがと思い、指示された通りにリュックサックをカウンターに置く。

 「うん......お願いします」

 ギルドカードを提供する。

 

 「それでは審査に入らせて頂きますので荷物をお預かりします」

 細い腕でリュックサックを持ち上げて奥に持って行く。


 ロキがレイカの身体能力の高さに驚て呆然としてるとレイカが戻ってきた。


 「申し訳ございませんが荷物の量が多いため審査に時間が掛かります」

 

 ロキは気を取り直して返事をする。

 「いえ、荷物の量が多いのは俺のせいなんで問題ないです。それにレイカさんに質問があります」

 「どのような質問でしょうか」

 

 ロキは自身で装備してる防具を触りながら質問する。

 「この装備、ギルドで借りてる装備は買取できますか」

 

 レイカはロキが着てる装備を確認する。

 「鉄の短剣と風牙狼の防具一式ですよね」

 「はい、そうです」

 「見たところ、かなりくたびれてる感じがしますが、それでも買取しますか」

 「愛着が沸いたのでお願いします」

 「分かりました。只、金額はどうしましょう」


 ランク2の風牙狼の素材を使ってるから高いのか不安になった。


 「いくらするんですか?」


 レイカは指を頬に置く。

 「うーーんとね。値段が付けられないんだよね」

 

 驚いて声を上げる。

 「そ、そんなに高いんですか」

 

 レイカは両手を横に動かして説明する。

 「違う違うよ。逆だよ。0ゼニー、タダだよ」

 「0ゼニー」

 「そうだよ。元々貸し出し装備は以前まで使用した人達が新しい装備を新調して、古い装備は使わないから寄贈してくれた物だから無料なんだよ」

 「へぇ~そうなんですか。だけど使わないんなら防具屋で売ればいいのに」


 レイカは困ったような表情をして説明する。

 「まぁ、売れたとしてもたかがしれてるからね。それに酷い所は事故が起きたら、クレーム付けたりするからね。だから古い装備は寄贈か捨てるかだね」

 「そうなんですか」

 「寄贈だから......だけど流石に無料は問題が起きそうだから、そうだなーー金貨4枚でどうかな」

 レイカは無料で渡した際の転売のことを考えていた。そのため金額を決めることにした。


 「金貨4枚ですか......一か所金貨1枚か。大丈夫ですそれでお願いします」

 防具一式が金貨4枚は安いと思った。


 「分かりました。鉄の短剣は刃が欠けてますか処分お願いします。支払いの方は魔石の買取から引き落としますか」

 「それでお願いします」

 「装備を買い取って貰ってなんですが、劣化してるのは確かですから装備の新調も考えて下さい。魔物との戦闘中での破損は危険ですので考えておいて下さい」

 「はい。分かりました」


 レイカと会話してると受付カウンターに置いてあるマジックデバイスから機械音が鳴る。


 レイカがマジックデバイスの画面を操作するとロキの目の前に画面が表示された。


 「こちらが買取金額になります。ご確認お願い致します」

 

 画面を覗くと大金貨1枚と金貨65枚と書いてあった。

 「おぉ~。結構いきました」

 「当然です。魔石が400個以上ありましたから、それとその金額は貸し出し装備の支払い金は引かせて貰っています」

 「400個以上か......」

 頑張ったなと惚けていると。


 レイカが困った表示で話す。

 「審査も大変だから程々にね」

 

 ロキは申し訳なそうに答える。

 「はい。分かりました」

 「それだは審査の詳細を説明しましょうか?」

 

 流石に長くなりそうだし金額に問題はない。

 「詳細の説明は必要ありません。大丈夫です」

 「それではこちらが買取金になります。それとリュックサックもこちらに置きます」

 「ありがとうございます」


 大金貨は見てみると金貨の1.5倍の大きさだった。


 買取金とリュックサックを回収する。


 受付カウンターから移動しようと動いたら、レイカから呼び止められた。


 「待ってロキ君。ギルドカード忘れてるよ」

 

 ギルドカードのことを完全に忘れていたので慌てる。

 「あ、忘れてました」

 「駄目だよロキ君、それとギルドランクがEランクになります」

 「えっ、Fランクじゃないんですか」

 「討伐証拠の中にオークメイジが入ってたからね」

 「そうか、わかりました」

 ギルドカードを受け取る。


 レイカは笑顔で話す。

 

 「これで終わりだけどロキ君はなにか質問あります」

 「いえ、大丈夫です」

 「またね。ロキ君」

 

 受付カウンターから離れ明日の予定を考える。


 「明日はどうするか......とりあえず依頼板でも見に行くかな。エイラ少佐はなにかありますか」

 ⦅特にない。ロキ二等兵に任せる⦆

 

  依頼を見ているが目ぼしい依頼がない、今残っているのは常時依頼か報酬金額が安いものだ。


 「うーーん。やっぱり良さそうな依頼は朝に決まっちゃうか。しょうがない、もう一度明日の朝見に来よう」


 冒険者ギルドを出ようと足を進めるが反対側の壁の方に掲示板がある。ここにある依頼板より大きい掲示板だ。今まで気づかなかった方が不思議だ。興味が沸いたので見に行く。


 「この掲示板はなんだろう」


 ロキは掲示板に貼ってある書類を読む。


*************************************


依頼主:     グレーテル城塞都市領主

依頼内容:    ブラッドダブルベア討伐

生息地域:    古き新緑の森、グレーテル城塞都市地域

報酬:      白金貨10枚


*************************************


*************************************


依頼主:     グレーテル城塞都市領主

依頼内容:    ムラカミ盗賊団の壊滅

生息地域:    グレーテル城塞都市地域

報酬:      白金貨1枚


*************************************


 「えっ、なんだこれ」

 ⦅ロキ二等兵。どうした⦆

 ⦅エイラ少佐このムラカミ盗賊団の名前が気になります⦆

 ⦅ロキ二等兵の記憶にある有機生命体か⦆

 ⦅確証はありませんけど..名前が気になります⦆


 ロキが掲示板を見ながらエイラ少佐と会話してると、後ろからレイカの声が聞こえてくる。


 「どうしたのロキ君、ブラックリストを見て」

 「レイカさんこの掲示板のことですか?」

 「そうだよ。もしかして初めて見たの」


 ロキは頷く。

 「はい」

 「初めてかブラックリストは簡単に説明すると、この地域に生息する最も危険な魔物ね。その危険に伴って高額な報酬だからブラックリストを専門にしてる冒険者もいるはよ」


 ロキは今の説明に疑問に感じた。

 「魔物ですか.......これは盗賊団ですよね」

 ロキは掲示板に貼ってあるムラカミ盗賊団の書類に指をさした。


 レイカは大きくため息をして説明する。


 「そのムラカミ盗賊団は例外かな。最近このグレーテル城塞都の周辺で多くの人が被害にあってるの、そのため早急に解決するため領主様からの指示でブラックリストに貼っているのよ」


 説明してるレイカの表情を見ると暗く落ち込んでいた。

 「レイカさん、どうかしたんですか」

 「それにね。ムラカミ盗賊団のボスは元々冒険者なのよ。一年前までグレーテル城塞都市に所属してたの」


 驚いた表情で質問する。

 「冒険者ですか......どうして盗賊になったんですか」

 「......素行がとても悪かったの、他の冒険者と喧嘩したり、護衛依頼をしたら護衛対象に暴力振ったり、女性や子供に乱暴なことをしたりと犯罪紛いのことをしたのよ。それで冒険者を除名になったのよ」


 ムラカミ盗賊団のボスの特徴を確認したいと思い質問する。


 「レイカさんはそいつの名前は知っていますか」

 「えぇ、覚えているわ。ナポレオンよ」


 ロキは拍子抜けした声をだす。


 「はっ、ナポレオンですか」

 「そうよ。ナポレオンよ。大丈夫ロキ君」

 

 レイカの声を聞いて気を持ち直す。

 「は、はい。大丈夫です」

 村上じゃないのか? ナポレオン? わからないな他にも聞いてみるか。


 「レイカさんナポレオンに特徴かなんかありますか。 例えば鼻に金属を着けてるとか」


 レイカは驚いた表情で口を手で塞ぎながら話す。


 「えっ、ロキ君。良く知ってるね。その通りよナポレオンの鼻に金属の輪っかが着いてたわ」

 

 ロキは驚き苦笑いしながら答える。

 「偶然ですよ。偶然。本当偶然ですよ......」

 

 レイカは両手を重ねて軽く叩く。

 「ナポレオンの特徴はそんなものね。身体能力も強く危険だし、それに冒険者ギルドの問題にもなる可能性があるので、ブラックリストに貼ってあるのよ」

 「レイカさん教えてくれてありがとうございます」

 「ロキ君も依頼で街を出るときは気を付けてね」

 「はい。これで失礼します」

 軽く会釈して出口に向かう。


 間違いなくナポレオンは村上だな。なんでナポレオンなんだ。憧れか? 考えてもわからん。


 ロキはスライドドアを押して外に出る。


 とにかく村上は村上だ。依頼もまともに出来ない馬鹿な村上だ。

 ⦅ロキ二等兵はその馬鹿に殺されたから......馬鹿以下だ⦆

 ⦅ぐっ⦆ 

 苦虫を嚙み潰したように歯を食いしばる。


 ロキは反論しようにも、なにも言えなかった。事実だからだ馬鹿の村上に殺されたのは、そのためエイラ少佐に反論が出来ないため、肩を落としながら力弱く街の中を歩く。


 

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