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21話 強くなるための一歩レベリングだ

 スリープモードが解除して身体の活動を始める。活動始めた脳にエイラ少佐の声が響き渡る。

 

 ⦅ロキ二等兵、起きたか⦆

 ベッドから上半身を起こす。


 ⦅はい⦆

 ⦅ロキ二等兵、マラソン後、古き新緑の森に向かう⦆

 少し戸惑いながら答える。


 ⦅朝からいきなりですね......朝日も昇り切っていないですよ⦆

 答えながら外を見る。


 ⦅ロキ二等兵は強くなると決意したはずだが違うのか⦆

 ⦅えっ、い..いいましたけど、まだ頭の整理が追いついていなくって⦆

 いきなりのことで焦っていると。


 ⦅決意したよな⦆

 ⦅まんぷく亭で朝ごはん――――⦆

 エイラ少佐が遮る。


 ⦅必要ない⦆

 ⦅えっ⦆

 ⦅強くなると決意したよな⦆

 なになにと焦り始めるがエイラ少佐は躊躇ない攻める。


 ⦅魔法を使いたくないのか⦆

 エイラ少佐はロキの弱点を把握して攻めてくる。ロキが魔法のことになると冷静でいられなくなるのを見ていた。


 ⦅ま......魔法⦆

 ⦅魔法を使いたくないのか⦆

 ⦅使いたい⦆

 ⦅なんだ聞こえないぞ⦆

 態度を大きく見下して話す。


 ⦅魔法使いたいです⦆

 ロキはいつの間にかベッドから立上がり答えた。

 

 ⦅魔法を獲得するにはダンジョンに挑むしかないぞ⦆

 ⦅はい⦆

 ⦅今のロキ二等兵に足りないものがあるぞ。答えてみろ⦆

 ⦅強さです⦆

 ⦅聞こえないぞ。もう一度答えてみろ⦆

 ⦅強くなることです⦆

 背筋を伸ばして答えた。

 

 ⦅直ぐに行動だ⦆

 ⦅はい⦆

 ⦅街を一周後、古き新緑の森に向かう。その後45日間実施訓練に移行する⦆

 ⦅はっ、5日かですか⦆

 ⦅問題があるのか、強くなるためだ⦆

 ⦅食事は? 薬草は? 火打石は? テントは?⦆

 ⦅現地調達だ!⦆

 余りのことで言葉が思いつかない。食事と薬草は現地調達は可能だろ。だけど、火打石とテントは現地にあるのか、火打石は代替え可能かもしれないがテントは不可能だろ。5日間実施訓練するんなら一言先に相談知ってほしいと心から願う。


 ⦅現地調達ですか⦆

 ⦅ロキ二等兵、魔法使いたくないのか⦆

 ⦅使いたいです)⦆

 背筋を伸ばして強く答える。


*************************************

 

 今、俺は古き新緑の森にいる。整った大きい石の上で大の字になって倒れている。あの後グレーテル城塞都市を一周して、そのままマラソンをして古き新緑の森に向かった。


 「ふぅ、流石に疲れた~。少し休憩をお願いします」

 こんな朝早くから森には誰もいないので気兼ねなく話す。


 ⦅ロキ二等兵。5分間の休憩後、実施訓練を開始する⦆

 ⦅了解しました~~⦆

 右手を上に伸ばして答える。


 ⦅ロキ二等兵。言葉を伸ばすな! 休憩は終了だ⦆

 冷酷に伝えロキは身体全身が震え命の危険を感じた。


 ⦅立ち上がれ!?⦆

 ⦅はい⦆

 ロキは背筋を伸ばす。


 そして実施訓練(じこく)が始まった。


 ゴブリン相手に鉄の短剣を使わずに戦った。素手で喉や目を潰し背負い投げでダメージを与えて動きが鈍くなったら組手で首の骨を折り殺害する。また、<正拳突き>スキルで止めをさしたり、強力な蹴りを与えていた。

 

 一対一なら投げ技と組手の組み合わせで息の根を止めてることができる。今まで魔物を討伐できたのは奇襲である。先手必勝の奇襲で敵の数を減らしてきた。複数相手だと難しい。そのため一対一にするため罠を仕掛ける。


罠の歴史は古く、落とし穴、括り罠、箱罠、囲い罠、トラバサミ等、狩猟で多く使われている。


 落とし穴を作ることにした。ゴブリンだけでなはく他の魔物も想定しながら考える。ゴブリンやビックボアなら落とし穴に落ちるが、牙ウルフや跳力がある魔物に通用するのか疑問に思った。


 まずはチャレンジだ。


 深さは3メートル以上が必要だろと考えた。低すぎと簡単に地上に上がってしまうためである。


 そこでふと思った。どうやって掘るのか。

 

 「この土を手で掘るのか......いた」

 土の固さを確認するため地面を蹴って確認した。


 「無理だ。固すぎる」


 土が固いため穴を掘るのを諦めた。


 「穴掘りを駄目だ道具がない。俺が土魔法が使えれば串刺し付きの落とし穴を作るのに」


 殺傷能力が高い罠を作るには材料が足りないし知識も足りない。


 だから簡単なモノにした。足を躓くように草と草を重ね結ぶ簡単な罠だ。


 あとは長い蔦をロープ代わりにして、木と木の間にロープを張る罠だ。


 簡単な罠であったがゴブリン相手に丁度良かった、上手い具合に罠に引っ掛かっかていた。その隙に攻撃をして止めを刺していた。


 罠以外にも茂みに隠れて息を殺しながらゴブリンが来るまで潜んでいた。ゴブリンが後ろ姿を見せた時に移動をして首を後ろから抑え窒息死させた。


 生きるために泥臭くい戦いをしていたが。


 ⦅ロキ二等兵。随分と効率が悪い戦いをしてますね。これからは私の指示に従いなさい⦆


 エイラ少佐の指示のもと魔物との戦闘が始まった。


 <戦闘モード>スキルで戦うことだ。戦闘モードでは戦闘への集中力が向上するため的確に相手を倒すことができる。身体全身を凶器にして止めを刺していく。


 ナノメタルで魔物を見つけ戦闘を続け、<戦闘モード>スキルで負担をかけた身体を休みを取りながら続けていく。


 森の中では木々が太陽の光を遮るため、暗い時間が早くくる。 


 魔物は昼間と違い夜間は『魔物の神ゼミ』の祝福で能力が向上し、性格も凶悪になり残忍になる。


 最弱なゴブリンであっても危険だ、同族同士の意識が向上し隊を組んで連携してくる。


 今、俺は大木の枝の上で身を隠しながら辺りを見渡してる。下の方で骨が砕かれたグチャと音が聞こえ獣の呻き声が聞こえてくる。魔物同士が縄張り争いをしてる。


 「この中に入るんですか、エイラ少佐」

 顔を強張らせて答える。


 ⦅そうだ⦆

 「無茶苦茶です。あそこに見えますかグリーンウルフの群れです」

 視線の先にはグリーンウルフが30頭以上いる。


 「ほらあそこにも」

 隣の戦場見ると、豚の顔した魔物オークが棍棒を持って剣熊を襲っていた。剣熊も負け時とオークに突進をして角で串刺しにしていた。あちこちで魔物同士の戦場が広がっていた。


今からこの戦場に向かうと考えると身体が委縮する。正直怖い。魔物本来の強さと恐怖を感じるからだ。


 エイラが冷淡に話す。

 ⦅ロキ二等兵。決意は嘘ですか⦆


 決意と聞いて揺らぐ気持ち。

 「う、嘘じゃない。強くなりたい」


 気持ち落ち着かせるため深呼吸をする。

 「ふぅーーはーー。ふぅーーはーー」


 気合いを入れて5メートルぐらいの高さから飛び降りる。 

 「行くぞーー」


 グリーンウルフの背中に着地してそのまま押しつぶした。潰されたグリーンウルフは口から血を噴き出し絶命した。突然空から落ちてきた人間に仲間をやられて動きを固めたいたが徐々に回復して吠え出す。仲間が殺された感情と天敵である人類が目の前にいる感情が高ぶっていた。


 魔物において人類は天敵である。どうしてなのか理由はわからない。生まれついてなのか神からの命令なのか分からない。人類を見ると憎い。人類の匂いがすると恨めしい。殺意だけが芽生える。


 ロキは押し潰したグリーンウルフを一瞬見て、直ぐに周りを見渡す。

 

 「良し上手くいったけど......グリーンウルフに囲まれてる」

 直ぐに攻撃できるように構えて<闘気>スキルも使う。

 

 横から駆け寄る足音が聞こえる。

 

 「来た!? 俺は強くなるんだ!?」

 飛び出してきたグリーンウルフを殴る。殴れらたグリーンウルフは痛みで泣き声を上げながら木にぶつかる


 それが開始のチャイムのようにグリーンウルフが動き出す。ロキの周りを群れで囲い回転して逃げれないようにする。四方八方から体当たりをしてくる。


 「ぐ、こんな動きもするのか、チクショウ」

 体当たりを回避しながら攻撃を加える。


 腰の短剣を右手で装備する。

 「負けてたまるか」


 <闘気>スキルを解除して<戦気>スキルを発動する。鉄の短剣に<戦気>が纏う。もう一度気合を入れて魔物に立ち向かう。


 「これで素早く倒す」

 鉄の短剣で切りつけながらグリーンウルフの囲いを脱出を試みる。


 「これでどうだ......脱出で......がっ、がは」

 グリーンウルフの囲いの外にでるが突然横から攻撃を受ける。


 オークが棍棒で殴り掛かってきた。後ろを見るとオークの群れが敵意を持って近づいてくる。辺りを見ると魔物同士の争いがなくなった。その場で、場違いな人間に敵意を持って近づいてくる。


 魔物の大群に威圧を感じる。


 「す、凄いな。森全体が敵視してようだ。エイラ少佐これ大丈夫ですか?」

 威圧で身体を強張らせながら答える。

 ⦅ロキ二等兵。強くなるためだ戦いなさい⦆

 「どっちみち戦うしかない!?」


 威圧で固まった身体に勇気づけて魔物に立ち向かう。


 ロキは魔物の攻撃を最小限に避けながら攻撃を加えるが多勢に無勢である。横から後ろから魔物に襲われる。空からはモスキート等の空を飛ぶ魔物に襲われ魔物のリンチを受けダメージを蓄積してきた。


 「やっ、やば....い。ぐぎゃ。エイ......」

 瀕死の状態で強力な吹き飛ばし攻撃を受けて、地面に転がりエイラ少佐に懇願するが意識が遠くなる。

 

 俺は死ぬのか......死にたくない。


 エイラ少佐答えてくれ......なんでなにも答えないんだ。


 あんたの命令で魔物の群れと戦ったんぞ。


 ......。


 くそ。騙されたのか。


 死にたくない。


 生きたい!?


 


 --生命が著しく低下したためNS因子スキル<生存本能>が発動しましたーー


 一瞬時が止まり、ロキの周りから黒いマナが大地から森から現れ漂う。


 壊れかけていた身体の中から力を感じ細胞一つ一つが活性し始める。金属の心臓が鼓動を生みながら激しく動きだす。血液が身体を巡り力を送る。筋肉量が増え身体を鍛え上げる。大地や森等全てからマナを吸収し自らの魔力に変換され身体中を巡る。


 頭の中は死にたくない、生きたいと感情で埋め尽くされる。

 

 生命を奪おうとする敵に威圧を込めた声を上げる。

 「誰が奪う俺の生命を誰が!?」


 <生存本能>スキルで異常向上した身体で魔物の群れに攻撃をする。俺の生命を奪う敵を殺す。誰一人も逃がさない。俺は生きるためにお前らの生命を奪う。


 オークの顔面を殴り顔が吹き飛び、血を噴き出しながら地面に倒れる首を失った身体。グリーンウルフの身体を手刀で両断する。ゴブリンの首に喰らいつき噛み殺す。ビックボアを前から牙を掴み振り回し魔物にぶつけ最後は地面に振り落とす。短剣でビックカエルを切りつけ止め刺す。<闘気>と<戦気>スキルを切り替えながら魔物を蹂躙していった。

 

 何回か”世界の声”が聞こえたが戦い続ける。


 死にたくない生きたいと生への執着。


 俺の生命を奪うと迫る魔物の大群。


 そして魔物との戦いから数時間が経ち。ロキの周りの地面や花、木々に魔物の肉片や臓物で汚れている。ロキ自身も顔から足のつま先まで血や肉片で汚れ真っ赤になっていた。顔は無表情のままで立ち続けている。


 大地に転がる無数の魔物の死体から出る血や臓物の匂いに釣られて他の魔物の群れがやってくる。


 魔物の群れの振動を身体で感じると口角を上げて獲物を待つ。生への執着が歓喜に変わる。終わることのない戦いを続ける。


 


 ⦅NS因子スキルの検証に入る⦆


 ロキは全く気にせず頭の中でエイラ少佐の冷たい声が響き渡る。


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