その頃のワタクシ
転生したら神々の寵愛を受けた娘(元男)の前々から予告していた気のするサブキャラなどの人生も書いていきたいのならしょうがない
『エリュー 幼少期』
リューカがまだ魔術を教えてもらっていたその時、セシオンは『死神の刻印』の解呪法を調べるために諸大陸を旅していた。ちょうど、三歳の愛娘の存在もその頃はまだ彼は知らない。一夜の契りで、子を授かっていたとも思ってみもない彼は、ちょうどその頃にバクと出会っていたのだが……
ワタクシが三歳の時には、王國ニヴルレイムの帝国の秘密会談に使われている皇家に匿われて、立派な生活と世間の常識を学んでいたのだ。世間の常識は、間違った学び方をしたせいで口調もお嬢様っぽい口調や尊大な物言いになる。
そして、ワタクシはお母様と名乗るアナスタシアさんに連れられて、西の大陸に向かう。西の大陸では、甘いタレのかかった美味しい『オダンゴ』をパクパク食べながら、アナスタシアは綺麗な着物を着た黒い髪のお姉さんと話しをしている。その時に、ワタクシは暇なので、ブラブラ道を歩いていると人にぶつかった。
コケたワタクシの手を握って、ワタクシに飴ちゃんをくれるお姉さんと成り行きで義姉妹の契りを結んでしまう。お姉さんにそうしないと、怒られそうで臆病なワタクシには断る選択肢が無かった。
また、その頃にワタクシの交友関係が一気に広がっていくのだが、その頃のワタクシはまだ知らない。
例えば、家に戻ると南大陸に連れていかれて女王と義姉妹の契りを結んだり、お父さんの写真を見せられて、お父さんを一目見ようとしたら、お父さんは思ったよりもカッコよくて、なのに不幸のオーラが辺り一面を覆い隠しているような青年だ。お父さんのことが大好きになったのに、お父さんはその三年後、誰からの愛も受けることを知らずに、愛の結晶も知らずに、この世を去ってしまう。
ワタクシは、神様に祈り続けて、身体を寝込むほどに祈り続けた結果、神様からの声が聞こえる!お父さんを蘇らせるために、神様にカラダを微妙に作りかえられて、ワタクシとお父さんは一心同体となった。その際に、お父さんは、身体の主導権を譲られることを一度断ったが、ワタクシの思いに押されてカラダの主導権はお父さんのものだ。お父さんの悲しい記憶はワタクシも見て、ワタクシの楽しい記憶はお父さんと共有する。そのことがバレることが怖くて、一時は隠していたが、王國ニヴルレイムの学園に転校する時にバレてしまったみたいです。
王國ニヴルレイム学園でお父さんがイキイキしているのを見るのが、ワタクシの生きがいです。ですが、ワタクシはお父さんに一つだけお願いをしてしまいました。
『他人の幸せと自分の生を秤にかける行為だけはやめてください』
お父さんは大粒の雨を目から振らせて了承してくれました。
(えぇ、ですから...…ワタクシももらい泣きなど……しておりませんわ)
お父さんが、幸せに生きて欲しいと強く強く願ってしまいます。