キシローとメディア:5
では人気とは何だろう?世間の評判、注目を浴び、人々に『受ける』ということ。
プライバシーはあってないようなものかもしれない、実際キシロ―はどこそこで見たという目撃系の投稿がSNSに多く、そこから『住所特定』か、というとこまで行きかけた。
また彼はタレントではないのだが、どちらかといえば『キシロ―の会社』というだけで会社をやっているところがあるらしく、人気商売であると認めている。であればあまり彼のことは知らずに、よくわからないが話題の人物だということで一目見たさにまるで珍しい動物でも見るような物見遊山で彼の話を聞きに来る者もいるだろう。
「僕はぜんぜん。みんな『キシロ―だ!』『キシロ―』って声かけて写メとったりするんだけど、一言二言話して、「サイン下さい!」とか言って、その後すぐどっか行っちゃう。
なんでよ(怒)そんな『テレビ見ました』『本読みました』『ブログ読んでます』とかじゃなくもっと僕に興味持ってよ!ほら僕すごくかまってちゃんだよ?ねぇ?」
彼に近づくことで我が利の拡大を考える魑魅魍魎もいるだろうし、私の想像に過ぎないかもしれないが意外と孤独で・・・。
モモさんは「キシロ―がかわいそうで」と言っていた。
そんなものかもしれない。
しかし人気があろうとなかろうと友達でいるモモさんのような人もいる、また人気が出たことで新たに知り合い出来た仲間もいる、彼は孤独ではない。と思いたい。
だいたい、インターネットで『友人になりたい有名人』というランキングを作るといつも上位にいる彼が、どうして孤独なのだろうか?
いやしかし、多忙でプライベートの時間が無いかもしれない。
気になったのでモモさんに連絡をとった。
「モモさんへ
キシロ―の会社が大きくなってからもモモさんは友人だったのですよね。
彼を囲む人が増えて、モモさんの思ったことを教えてください」
もっと踏み込んでもいいが、加熱するキシロ―関連の報道での一番の被害者はある意味彼女だ。そのまま私はまだ触れていない資料に当たり、数日後、こんな返信が来た。
「記者さん、わたし、よく考えたらキシロ―の彼女とか報道されたけど顔写真は撮られてないんだよね。
キシロ―がかばって隠してくれたから・・・。
やっぱりわたし言おうかな、本当の事。
キシロ―迷惑じゃないかな?」




