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命の雫  作者:
第1章
3/12

第3話 伝説の薬

「そんな薬…本当にあると思うのか?」


市立図書館の奥、埃をかぶった古い本が並ぶなか、

僕は伝説の薬に関する本をめくっていた。

目の前の老人…この市で唯一の民間薬学研究者は

呆れたように言っていた。

「ジャングルの奥深くに眠る、どんな病でも治す薬…古い言い伝えだ。夢物語だよ、そんなもん」


「でも…本当にその薬が必要なんです!」

僕はまっすぐに言い切った。その目は迷いはなかった。老人はしばらく黙ったまま、新を見つめる。

やがて、ため息混ざりに棚の奥から一冊の

古びた地図帳を取り出した。

「この中に、薬の伝承に関する記述がある。場所は…

"霧のジャングル"。危険な土地だ。一度行ったものは、誰ひとり帰ってこなかったといわれている。」


「それでも行きます」

迷わず言い切る新の姿に、老人は目を細めた。

「…ほんとうに誰かを救いたいという目をしているな。ならば、鍵だ。薬を得るには"試練の扉"を開く鍵が必要になる。地図だけでは足りん。」

「鍵…?」

「この世界に散らばっている。"鍵を探せば、お前の覚悟も試される"そう書かれていたよ」


新はそっと、地図帳をバッグにしまった。

流那を救うために、進むしかない。

霧のジャングル…伝説の薬…そして、鍵。

流那を救う。そのためなら、どんな道だって進める…

僕は、そう決めた。


(#4に続く)

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