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ストーカー三昧・浪曲、小話、落語  作者: 多谷昇太
講談(2)ラメチャンタラギッチョンチョンデ
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他人の不幸が見えないか?

…これは、私のような軽薄な者にはちと荷が重過ぎますが、しかし自、すなわち自分の内部に隠された〝願い〟であるならば、これはサヘルさんやお釈迦様の薫陶をもちまして些かでも感じて来ております。これはおそらくお釈迦様から諭された「他人の不幸が見えないか 世に不幸でない者など ただの1人も居りはせぬ」辺りのことではないかと…。今まで縷々、縷々と替え歌まで作って、ひたすらブーたれてきた、世にも稀なるわたくしの〝ストーカー被害〟ではありますが、この苦しみに固執する余り、私には他人の同様なる苦しみが、まったく目に入っていなかったのではないかと…そう思うのであります。だってそうですよね、皆さん。世の中なんてえのは実際互いに自己顕示や見栄の張り通しです。「おい、俺の貯金額を見てみろ、家を見ろ、俺は妻子持ちだぞ」とか「私の容姿を見なさいよ、器量を。私がいかにチヤホヤされているか、わかるでしょ?」とか「俺がいかに世に貢献しているか、役立っているか、能力があるか…ええ?どんなもんだい」とかですよ、まあとにかく〝俺を見ろ、俺を認めろ〟の類のオンパレードじゃないですか。これじゃあ〝さあらぬ我々〟にとっては、これは他人から被る苦しみ以外の何者でもないですよね?

 えーそれで、かえらまに…あ、この「かえらまに」というのは「反対に」という意味です。古語ですね。いやちょっとわたくしの教養のあるところをご披露したくって…ま、余計です(観客笑う)。えー、で、かえらまに、これへの反発と糾弾と云うか怨嗟の思いは〝ラメチャンタラギッチョンチョンデ〟の替え歌や添田唖蝉坊の〝わからない節〟などをご披露することで既にやっちゃっている分けです。ですがこんなことをしてみても「社会をいくら糾弾してみてもなんにも変わりゃしないんだ」と私は最前(ep65で)既に申し上げました。

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