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ヴィエのレビュー

 大分昔からYoutubeやニコ動に会ったような気がするヴィエという動画。

 中毒性のある動画は色々ありますがこれも中毒性がありますね。

 これは私のヴィエの解釈と分析です。


〇映ってる人物がかなり広範囲を示してる。

 性別は良く分かりませんが、小太りの男性にも見えますし、学校の先生のおばさんにも見えます。

 まずここが重要ポイントなのだと思います。

 色んな人物に見えて、色んな人が色んな人物像を思い浮かべてしまう。

 これは、明確に人物を示してしまっている場合よりも、人々の関心をキャッチする幅が広いと言う事です。

 画像の抽象化、単純化と似ています。

 そして子供向けならば〇や□や△といった単純図形で構成されたキャラクターがより大勢に受けるのも似ているのかも知れません。

 人物や風景に一定のテーマは持たせますが、あえて焦点を定めずにぼやけさせることで、見ている人は自分が見たい、自分が関心を持ってる物をその中に見る。

 そうするとより多くの人が興味を持ってくれる。

 これは突き詰めて応用すれば創作の世界で活かせるかも知れません。


〇皆が薄々と感じている狂気を明らかにしている。

 まぁ多分あの登場人物は学校の中年女教師だと思います。

 そして普通の顔と、目と口が縦にねじれた狂気の顔が50:50くらいの割合で繰り返されます。

 そう、圧倒的弱者である学生だけに囲まれて学校でボス面するような教師なんて基本、狂気が隠れているのです。

 薄々と本能的に皆それを感じている。

 それを明らかにすることで、実は人々は心の中で安心し、自分の中に警戒心を鍛え上げているのです。

 そしてその狂気と恐怖と長時間向き合う事で、「なんだ、結局自分達が恐れているのは、その程度の事だったんだ」と悟りに達します。

 そう、学生は教師を本能の奥底で恐れているのです。

 だから言う事を聞くのです。

 その恐怖をむき出しにして、じっと見つめあい、本質を把握する。

 この動画は人間が見る悪夢と同様に、実は精神に癒しを与えているのです。


〇この動画に興味を持ってしまう人は、本能的に真理の存在を感じている。

 人生において、まったく根源的な恐怖を学校の教師に対して持たない人は、多分この動画に関心を示さないんではないかと思います。

 この動画が真理を提示し、それに反応してしまう=実はその人にとってそれは真実なのです。


〇超短期の緩急のリズム、起承転結の物語性、ロマンスがある

 人物が普通の表情をすれば人々は安心します。

 しかし目と口が縦に歪めば人々は恐怖を覚えます。

 これは感情を操作していると言う事です。

 それを短時間毎に延々と繰り返す事で、延々と超短期の緩急のリズムを生み、人々の関心を引き続けます。

 さらには途中、笑顔、怒り、などの様々な表情を見せて人々の感情に揺さぶりを与えます。

 そして動画全体でも起承転結が作られています。

 最初は机の上で一人のおばさんがコサックダンスをしているだけの起。

 回転する丸いステージの上で分裂して踊り、外周を狂気の表情でプルプル震えながら巨大なのが回る承。

 教室の壁や黒板、天井や地面にゴキブリのように増殖して蠢いてる転。

 最後は机に座って外の世界を眺めていた人物が振り向き、普通の表情に戻るとともに外の風景も普通に戻るというハッピーエンドの結。

 この構成で見ている人を飽きさせません。

 さらには動画の途中で、中のよさそうな犬の映像という癒しのロマンス描写を挟む事で精神的な疲労を回復させます。


 理性でこの動画を見れば、意味不明です。

 しかし理性を取り去って、本能と感情でこの動画を見れば、そこそこ人気の出た映画のように高度に完成されたストーリーなのです。


〇この動画から学ぶべき事

 人間の表情は一番感情を伝える部分です。

 そして表情を見て、人間は共感し、その人と同調します。

 つまり、この動画は人の心を効果的に揺さぶっているし、操作しているのです。

 また、目と口が縦になる表情は、自分が真似をする事が出来ません。

 するとその人に共感出来なくなり、どんな心理か分からなくなって不安になるのです。

 物語の登場人物は読者に共感させなければいけませんが、それだけでは飽きられます。

 読者を少し不安にさせる突き放しもまた、続きを読みたくなる物語には必要なのかも知れません。


 論理ではなく感情言語で、この動画は黄金の比率で出来ているのだと思います。

 ごく短時間、それこそ10行単位で登場人物の感情を動かし、読者も共感させる。

 起承転結をしっかり構築する。

 読者が疲労しないタイミングで癒しを入れる。

 予測できない不安をかなりの割合で混ぜ込む。

 これらを理解しながら埋め込むべきかもしれません。

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