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第二話 囚われの俺

カナダに行きたい

やぁ、みんな元気かい?俺の名前は大山サトル。しがいない八級ヒーローだ。


え?俺は元気かって?ははは。そうだな!うん!えっとな!!


「ふふふ……さて、ゆっくりじっくりと解剖させてもらうぞ……!!」


変質者につかまってます。



◇◇◇◇◇



時間は少し遡る。約1時間ほど前だったか。俺は少し遅めの起床をした。体のいたるところが痛みを発しており、体を起き上がるのだけでも精一杯だった。


「夢……だったのか、な」


そう口の中でつぶやく。昨日のあれはきっと夢だと自分に言い聞かせる。しかし、それは聞こえるはずのない誰かの足音により幻想と気づかされる。


「お、起きたか。おはよう」


そんな声が後ろから聞こえてきた。あぁ、と半端諦めのため息を漏らして後ろを向く。口からは俺の名前は大山サトルだといいながら。しかし……


「…………」

「ん?どうした?飯は簡単に作ったぞ」


なぜかそいつはエプロンをつけていた。しかも妙にフリフリな。いったいどこで拾ってきたかは知らないが、下にはパンツしかはいてないため、とても裸エプロンに見える。


「……はぁ、まぁいいや。飯作ってくれたのか。いろいろ話したいから飯にしよう」

「おお、えっと……さ、サトル」



◆◆◆◆◆



そいつが……コウリュウが作っていた料理は素朴な日本食だった。味噌汁に白米。そして納豆に卵焼き。


食欲はあまりなかったが、匂いによって腹がグルルとなる。俺はどさりと座って箸をもちいただきますと一言言って手をつける。うん、意外にうまい。


ふた切れ目の卵焼きに手を出した時、俺は話をすることを思い出して口を開ける。


「お前、本当はどういうやつなんだ?異世界から来たというのはわかった……けど、そこで何やってんだ?」


俺は二つほど仮説を立てていた。一つは本当に学生。もう一つはその異世界の犯罪者だ。もし後者だったらもうどうしようもない。俺は、そして全人類はこいつ一人に殺されるだろう。


テレビから流れてくるアイドルの歌声をBGMに、コウリュウが口をゆっくり開け始めた。


「我は異世界で最強の名を手にしてたもの。ここに来た理由は……そうだな。別段と深い理由ではない。ただの好奇心ってやつだ」


そのあとの話をまとめると、だ。コウリュウは異世界でトップクラスの強さを持っていた。そんなある日自分がもし全力でジャンプしたらどうなるかと考えてジャンプしてみたら、重力も何もかもを振り払いここまで飛んできたというらしい。


(なんというか……バカというか……)


もしこの話が本当ならこいつは悪いやつではない。少なくとも今はそう思わなければ、自分の身がもたない。


ピンポーン


そんな時チャイムが鳴り響いた。俺は味噌汁を少し飲んで腰をあげる。はいはいはいと返事をしながら扉をガチャリと開けた。


「はい〜どちら様でしょうか〜?新聞は御断りですよ……?」


そこには一人の男性が立っていた。白衣をそのまま赤くしたような。いうなら赤衣とでも言うのだろうか。それがとても先が破れているのをきた、赤いメガネで黒くて長い髪を伸ばしていた。


「お前が大山サトルだな。俺の名前はクルブルス・ジンガーという。こう見えても六級ヒーローであってな。まぁ、いい。少しお前に用がある」


は?と言おうとした時にはもう遅い。ビリ!と何かが痺れる音が聞こえたかと思うと、俺の意識がだんだんと薄れていく。そんな意識の中、クルブルスとかいうやつの二つ名を思い出していた。


"血医者マッドドクター"クルブルス



◇◇◇◇◇



というわけで今に至る。俺は今どこかの廃墟で椅子にロープをぐるぐる巻きにされてくくりつけられていた。


「お前があのでかい災害を倒したことは知っている……そして、お前の細胞を使い、俺は究極生命体を作ってやるのさ……フヒヒヒヒ……」


若干俺は引いていた。しかし、いろんな意味でやばいのは確かである。さぁて、どう逃げ出すか。そもそも俺がやったんじゃなくてやったのはーーー


「こんなところにいたのか、探したぞ」


そうそうこんな声をしたーーーってあれ?いつの間にかきてたのあんた。全然気づきませんでしたわ。


「な、お前!!このビルの周りには俺の作った作品たちがいるはずだ!!」

「あ?あぁ、これか」


そう言ってコウリュウがヒョイっと持ち上げたのは何かの肉片だった。それを見てクルブルスは少し後ずさりをする。しかし、すぐに大声で笑いだす。


「そうか!あの災害を倒したのはお前だったのか!!ならばお前の細胞を!身体を!全てをもらうのみ!来い!俺の最高傑作!!キメラよ!!」


そう叫ぶと、空から何かが降ってくる音が聞こえた。そして天井をぶち抜いて何かが落ちてきた。それは、ライオンの体とか蛇の顔とか色々ついて……まさしく、キメラだった。


「やばいって!逃げるぞコウリュウ!!」


そう言って俺はコウリュウの手を引っ張った。しかしコウリュウはその手を払い、そして前にゆっくりと歩き始める。


「お前は我の友人。強いては命の恩人でもあるやつの命を危険にさらした。少々おいたが過ぎるな……さぁ、お仕置きタイムだ」

「お仕置きタイムだぁ!?そんなもの圧倒的な力の前では無力よ!!いけ!キメラ!!」


そしてキメラが大きく吠えた。そして、一気にコウリュウを狙って突っ切ってくる!それを見たコウリュウは上に大きく飛んだ。


そしてキメラの攻撃をことごとく避けて、キメラのデコあたりに指を持っていく。


「必殺。デコピン」


パチンと、弾くような音の後にドゴォ!!と大きな音が響きキメラの頭が吹き飛んだ。


ビルの中だというのに降ってくる血の雨。それを受けながらクルブルスは、膝から崩れ落ち、コウリュウはすました顔(顔は髪で見えないけど……)でこちらを見ながら、帰るぞ。と一言だけ言った。



◇◇◇◇◇



その後、二、三日経った後だろうか。取り敢えず俺には平和が来た。しかし……


「頼む!本当血一滴だけでいいから俺にくれないか!!」

「無理だと言ってるだろ。我はお前に何かする気はない」


なぜかクルブルスがコウリュウに血をよこせと俺の家に入り浸るようになってしまった。俺が住んでるところは結構危ないというのによく来るものだ。


二人の言い争いを聞きながら、俺は大きくため息をついて天井を見上げた。


カムバック。俺の平和……

この作品を書くに当たって気をつけてるのはあの作品とあまり被らないようにするってやつです。かぶってないよね?

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