ママ私を見てよ
最初から胸糞なストーリーです。
病室に響く私の乾いた咳とヒューヒューと変な音しか出せない私の心許ない呼吸音。
「マリア!大丈夫か?!」
「マリアちゃん!!お婆様がついてますからね」
「……マリア…「マリアお嬢様!!」
私のベッドの周りにすがりつくように居るのは、大好きなパパとお婆様、そしてママに、パパの秘書の真弓さんだ。
「ま、ママ」
もの後ごろついた時から、小児喘息で冬になると毎年入院していた私。
この冬もまた、いつもみたいに少しの風邪ですぐに寝込んだ。
そんな私をパパやお婆様たちは甘えさせてくれた。
それもペットみたいに、気まぐれに。
自分の機嫌が悪い時は、車や電車を使って私を遠くに捨てるお婆様。
そんなお婆様の姿に、怯えてる家の人達。
そんな状況の中でママだけは私の味方だった。
ママだけが私を見ててくれた。ママだけが私を厳しくしてくれてた。
ダメなことはダメだと叱ってくれた。
良いことした時は大げさなくらいに褒めてくれて、ぎゅっと私を抱きしめtくれた。
初めは嬉しかった。本当に嬉しかった。
だけど、大きくなるにつれて、それがウザくなるようになった。
私はその心情が何かを知らなかった。
ママが厳しくしてくれるから、マリアはどこに出しても大丈夫だと周りの人たちに褒められて来たから。
ママの言う事は正しい事だとずっと思っていた。
中学に上がった頃に、ママに遺伝子検査してみようと言われてやった後から、ママは変わった。
ママは私のことは空気みたいにして来た。
「ママ!!」
「ママ?」
何度呼んでも答えてくれないし、私のことも見てくれない。
大丈夫かなと思ってママの額に触れようとした私の手をママに思いっきりたたき落とされた。
「!!」
「痛い!!ママ酷い!」
「……」
その時のママは私の事をゴミか毛虫を見るような目で見てた。
すぐにママは私に謝ってくれたけど、私の中にそのことはずっと残ってた。
それまで学校でも良い子でいたけど、ママに私を見てもらうために意地悪な子達と遺書になってターゲットにされてる子を虐めた。
その子は途中で学校には来なくなった。
ママは私のことをちょっとだけ見てくれるようになった。
私の行動はエスカレートしていった。
ある日、お婆様がママに対してひどいことを言うようになった。ママは泣きそうな顔で私のことを見てた。
ママが私を見てる!!
嬉しかった私はお婆様の言葉を真似た。
するとママは私を見てくれるようになった。
「マリア、あなたまで私を…」
「ママなんて死んじゃえ!」
「理沙子さん、お出口はあちらですよ」
「お、お婆様…」
涙目になったママが私の名前を読んでくれた。
私を見てくれた。
それだけで私は嬉しかった。
笑いながら私はお婆様の言葉をくりかえした。
ママが次の日からいなくなった。
私を置いてどこかにいってしまった。
何で?




