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school life!  作者: Error
5/33

Re:class4 「乙女心」

恋愛描写は慣れてないので、読んでて違和感を感じるかもしれませんがあしからず…。

 <サバイバル>とは…――


 その名の通り学園規模の生き残りゲームである。

 5月10日からの三日間、初等部生徒と大学生徒を抜いた中等部生徒と高等部生徒の<プレイヤー>によって毎年行われている。

 <プレイヤー>は無人島内に隠されたゴールコインを探す。能力、魔法の使用は自由。各自が開始時に配られる特殊なバッジを付け、それが破壊されればリタイアとなる。なお、<プレイヤー>への直接攻撃は認めず、バッジへの攻撃可能のみとする。



 三日間生き残った者には豪華商品と称号が、最終的にゴールコインを持っていた者を優勝者とする。


 …なおリタイアした者は強制的に見物監視用飛行艇に送還される。

 初等部生徒及び大学部生徒は学園に残る。見学者は飛空挺にて見物とのこと。




 ―――といった具合か。




「もうそんな時期か…」


「あぁ、期待してるぞ晃。なんてったって昨年優勝者だからな」



 そう、俺は昨年の<サバイバル>で高等部生徒を差し置いて優勝を果たしている。


 ちなみに昨年の優勝商品はAランク奥義、秘剣、一年間食堂無料使用券、学園内立ち入り区域拡大など。さまざまな特権がもらえた。



「今年の商品はどうなってんだ?」


「今回は闘技会シード権、秘術、聖石とかだとさ。まぁ目玉はシード権だろうな」「なるほどねぇ…」



 今のところ俺のランクはB。昇格試験を受けていないだけで実質Aランク並みの実力は持ち合わせている。みたいなことは言われる。だよなー、俺実際強いし。




「晃さまー、何のお話をされてるんですかぁ?」



 やっと女どうしの争いに決着がついたのだろうか、ルナが会話に入ってきた。



「今回の<サバイバル>についてだよ、ったく面倒な<イベント>作りやがって」


「そういえばルナはまだ一回しかやったことないんだっけな」



 翔が聞く。



「そうですねー、しかも去年は1日目でリタイアしてしまって…」



 なにやら伊織は目を光らせた。



「あらー、随分ひ弱なのね?口とは違って」


「まぁ、お前みたいな可愛げのねえ体力バカよりは全然いいんじゃねーの?」




 まったく、年下相手にムキになりやがって…。大人げねーなぁ、伊織は。









 ………、どうやら俺は彼女の最大の逆鱗に触れてしまったようだ。こいつが炎系の能力者――だからなのかはわからないが、明らかに空気がメラメラと蜃気楼を起こしている。




「……、晃のバカッ!!」





 そう言って伊織は共同広場から駆け出していった。



「あーあ…やっちまったな、晃」




 ちょっ…、何のことだよ?




「私からはなんとも言えません…」



 ってえぇッ!!!俺すんげールナのこと肯定したのに!!



 さらに香奈が追い討ちをかけてきた。



「今の言葉はデリカシーがなさすぎね、いくら伊織でも今のは傷つくわ」


「なんだよ、みんなして!俺は日頃思ってることを言っただけだっつーの!」




 ちくしょう!俺にデカリシー(?)なんてわかんねえよ!だってこれまで女子と付き合った経験ねーし。なんだかんだモテないワケじゃないのによー…。なーんか泣かせちゃうんだよな。いまだに彼女いない歴16年…。


 我ながら悲惨な経歴だが、やっぱりしょうがなくね?




「もーなんでもいいから謝ってこい、晃」


「はぁ?だからなんで俺が…って」



 オイオイ翔、てめえその水鉄砲(能力による立派な武器)どうする気だ?



「わかったよ、行けばいいんだろ!?行けば。…ったく」




 なんかもう空気が痛々しいのでやむなく、伊織を追って広場を出た。



 一方野外の噴水広場では、ベンチに腰掛ける伊織の姿があった。



「…、もうッ!なによアイツ、人の気も知らないで…!」



 少し間をおいてまたこぼす。



「バッカみたい…、アイツがあんな性格だってのはわかってたことじゃない…。なのに…」



 彼女の頬に涙が伝う。






 お、いたいた。こんなとこに。ったく手間かけさせやがって。



 とりあえず隣に座る。





 ………………。










 沈黙が続く…



 クソッ…、やたら気まずいじゃねーか。翔に無理やり放り出されたものの、あぁ!何も浮かばねー!こんなときなんて言やぁいいんだよ?!



「「あの…」」



 二人の言葉が重なる。



「んだよ…、先言えよ」


「アンタから言いなさいよ…」




 また沈黙。あぁ怖ぇえ!!俺こういう空気マジでダメなんだよ!!!




 あまりの気まずさに先に口を開く。



「……なんつーかその…、さ、さっきは悪かったな。その、で、"デカリシー"のないこと言っちまって…」



 伊織の体は小刻みに震えていた。


 ミスったか?そう思ったのもつかの間。彼女は恐らく泣いていて真っ赤になった目で、こちらに笑いかけてきた。


「何よ…、"デカリシー"?"デリカシー"の間違いじゃないの?」


「う、うるせえなぁ!どっちでもいいんだよ、そんなこと!!」


「相変わらずバカなんだから…」





 それから二人は他愛もない、ちぐはぐな会話を続けながら、そろってベンチで眠ってしまった。



 その後、二人揃って寮監に捕まり罰則<ペナルティ>を出されたのは言うまでもない。

次回より<サバイバル>編が始まります…かも

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