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school life!  作者: Error
33/33

◇life15 「×ゲーム」



 結果は知っての通り。俺は最下位になってしまった。


 敗者は勝者の言うことを何でも聞く、といったありきたりな罰ゲーム。俺が気になるのはその内容だ。



「さて、二人とも。このバカに何をさせる?」


「何がいいかしらね…」



 香奈が妖しげな笑みを浮かべてこちらを見つめる。



「…可能な限り恥ずかしいことをさせてやりたいわね」



 ………。


 おとなしそうな顔して、実際のところかなりのSだから怖い。



「…うん、こんな変態には変態にお似合いの辱めを受けるべきよ…」


「ふふ、俺はそういうの好きだぞ」



 伊織はあまのじゃく気質だからよくわからないが、少なくとも残りの二人は生粋の…――




 ―――サディストだ。









「嫌だああああああぁあぁあああぁあぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」






 ・課せられた罰ゲーム


→燈響祭(営業)のために仕入れたメイド服を着ること


→そのまま一人で学園図書館へ行くこと


→最終的には魔道書を一冊、かっぱらってくること。




 むちゃだろ?!!それは重すぎる!!





「ぜってえ、嫌だああぁあぁああああぁぁあぁああぁあ!!!!!!!!!!!」




 叫び声をあげる俺を楽しそうにテニスコートの更衣室に連れて行く変態イケメン。


 敗者に選択権はない。










 ―――というわけだ。




 自業自得?んなことわかってる!







 思っていた通り、俺の格好は周囲の視線を集めてしまう。しかし今はもうそんなことどうでもいい。ひたすら無心になって図書館を目指す。



 課せられた課題は魔導書の拝借。魔導書というのは読めば何か術を使えるようになるわけではなく、能力が上がるわけでもない。そこに記載された情報、魔法式を自分用に組み直し、完全に書を理解することでやっと自らの力として利用できる、というなんとも玄人仕様のアイテムである。 それを奪っ…拝借したところで俺たちに使い道はない。単に難しい罰ゲームをやらせたかっただけだろう。


 それにしても、見られてる…。




――中央学園図書館――




『警告!!警告!!地下第13書庫に侵入者!!警告!!…』







 とても面倒なことになった。



 さすがは国立の図書館、警備は世界レベルである。秘蔵書を多く保管している薄暗い地下書庫。普段は関係者以外立ち入り禁止となっているらしい、がそんなことは関係ない。なんとか警備を突破し、目的の魔導書が保管されている書庫へ侵入――したはいいが、やはり警備に絡んでしまった。この手の警備は見つかると本当に面倒なのだ。


 っと、考えているヒマもなさそうだ。


 警報を聞いた図書委員に見つかる前に……。





「そこのメイド服!!止まりなさい!!」







 …………。




 ついてないなと、自分でも思う。


 背後の声に振り向いた先には、図書委員と思われる女子が二人。一人は長いクセのない黒髪に、もう一人は色素の薄いセミロングに赤のふちメガネだ。制服の襟に入った線の色からしてこの二人が2年の人だとわかった。






「まったく、どんなネズミが入り込んだのかと思えば…。そんな目立つ格好をしているなんて」


「待て、これにはワケが…」


「問答無用!!!侵入者は即排除よ!!」




 言い終えるとほぼ同時、やたらと喋る黒髪の女子は何のためらいもなく炎で攻撃してきた。

 普通図書委員といえば、おとなしい、気の弱い、など非アクティブな人物を思い浮かべるだろう。が、そんな常識は通用しないようだ。




「死になさい!!!」




 とてもおっかない。



 黒髪は炎の鞭(?)のような得物を振り回し、メガネの方は後ろで詠唱しているみたいだ。

 見たところこの黒髪、伊織とは比べものにならないが、それなりにランクの高い能力者のようだ。下手に弱いヤツじゃなくて良かった。これくらいなら大ケガにはならないだろう。



「悪いが、付き合ってるヒマはねえ」



――風刃・斬空――



 ちょっとやりすぎた…かもしれない。



 目の前で制服を切り刻まれる二人の少女…。別になんとも思わないなんて言えば、多分、嘘になる。


 うん、うろたえるのも無理はないと思う。あれほど俊敏に鞭を振り回していた黒髪は今や完全に停止し、背後で詠唱をしていたであろう赤ふちメガネは耳まで真っ赤にしてうずくまっている。




 言いようもない罪悪感に襲われながらも、この機を逃すまいと駆け出す俺。




「ま、待ちなさい!!!!この、痴女!!!」



 やはりしぶとい図書委員。




 ん、俺は今、痴女って言われたのか?




 まぁいい、とにかくこんなとこからはおさらばだ。


 風による加速で一気に外に出ようとした俺の目の前に、地上への階段を背に立ちはだかる人影。




「…、渡部…逸樹」



 俺は意識する前に声を発していた。



 そこに立ちはだかるのは何を隠そう、生徒会の熱血坊主、逸樹先輩だ。

作者大学入試のため、より更新が不定期に、場合によっては更新が停止するかもしれませんが、まだまだ続くのでよろしくお願いします(。・_・。)ノ

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