表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
school life!  作者: Error
29/33

◇life11 「燈響祭と生徒会」

手間ですが、ポチポチっと…、評価していただけたら…

 闘いの終わりを告げるチャイムが…鳴った。




 終わった…。




 いやいや、今回の俺は真に剣だった…。自分でも実はかなりできたほうだと思っている。それもこれも翔とあの口やかましい先輩のおかげなんだが。



 思えば長い5日間だった…。なんといっても週末が…、まぁ結果でオーライだ。



「間の抜けた顔して…。アンタできたの?」


 ホッと安堵の息をついた俺をどつくのはもちろん伊織。



「ハッ…、俺を誰だと思ってんだ?こんなテストちょっと本気を出せばよゆーよゆー」


「……。その言葉、そのままの意味で受け取っていいのかしら…?」



 いいに決まってる。伊織にはもう少し素直に言葉を受け入れてもらいたい。



「まぁ、今回ばかりは大丈夫だと思うぞ?」


 と、ここで翔のナイスフォロー。


「翔がそう言うのなら…、まぁ悲惨なことにはなってないわね」


(なんてったって俺と汐留先輩があれからも付きっきりで勉強見てたからな、とは…言えないよな…)



「なんてったって天才の翔と渚先輩が見てくれたからな」


 なぜか翔から侮蔑の目線が…。アレ?今俺こいつを誉めたはずなんだが。



「へぇ…、良かった…じゃない」



 伊織の反応を見て翔は妙にあたふたしている。焦っていてもイケメンなあたりはこいつらしいが…。



「あ、あれだ、伊織。あの会長の決定事項ってやつさ…」


「あ、あぁ、わかってるわよ?もう、翔気使いすぎよ、調子狂っちゃう」


 …うーん。まっっったくついていけないのは、俺だけなんだろうか…。今どんな状況なんだ!?誰か、誰か説明してくれー!



「ほらほら、二人とも神妙な会話しない。晃が持ち前のアホ面をさらにアホにしてしまっているわ。それに大丈夫よ、伊織。彼は生粋のバカで空気も読めないから、今どんな状況なのかわかっていないはずよ」



 翔のわきから香奈がすっと現れた。助け舟としては申し分ないが、今ものすごく失礼なことをさらっと言われたような気が…。


「そうだな…。晃は本当の意味でバカだからな」


「…そうよね。こいつバカだもん、しょうがないよね…」



「3人揃ってバカバカうるせーよ!!イジメか!?そうなのか!?」



「正直男としてどうかと思う」


「その調子よ、伊織。思ってること全部言っちゃいなさい」



「それはちょっと傷つくぞ?!っつうか、香奈も煽ってんじゃねぇよ!!?」



「どうしようもないダメ人間、史上最高のKY、正真正銘のバカ、いちいちうるさい、宇宙のチリ、人類の汚点……」




 もう、俺は、ダメ、みたいだ…。ごめんみんな。俺なんかが生まれてきたせいで……。




「…それくらいにしといてやれ」



 あぁ、やっぱり翔、お前は本当にいいヤツだよ。こんな俺でも…。



「こいつを表すのに"バカ"以上の言葉は必要ないさ」









 ……。親友よ。俺は、人が信じられなくなったかもしれない…――





「…今回の依頼は?」



 黒い男の問いかけに応えるように数枚の資料を手渡す男。


「以前、調べてもらった件だ」



「…わかった」




 黒い男は一通り資料に目を通すとその場をあとにした。





「…さて、無事にテストも明けたことだ。来たる前期燈響祭の準備について話し合っておこうと思う」


 久々の生徒会室、メンバー全員の顔を一度に見るのも一週間ぶりだ。ハードなテストウィークを乗り切ってすぐだというのに、ここの連中は何事もなかったかのような顔をしている。まったく、超人の集まりか、ここは。




 …そうだった。ここは超人の集まりだ。



 会長は続ける。


「みんな知っていると思うが、前期は原則全生徒参加、クラス対抗で営業成績、競技成績の2つをたした得点で競う」




 そう、この学園では一般的な文化祭と体育祭が一括して中央学園文化祭、通称"燈響祭"と呼ばれている。前期と後期に分かれているのも特徴だ、とは言っても前期と後期とでは内容に違いがある。

 前期は会長が言った通り。

 後期は生徒の参加は自由。基本的に部活動や同好会単位で模擬店や競技が行われる。複数の店を掛け持ちしてもいいし、何もしないで客としてぶらぶら楽しんでもオーケー。

 早い話が前期は団体、後期は個人で楽しむモンだ。




「今回は"生徒会"として得点レースに参加しようと思う」



 ……!!マジで?!



「おい、悠、本気か?」


 祐介先輩が会長に問う。



「ああ、本気だ。他のみんなも何か異論、質問があれば聞いておこう」



 思わぬ事態に祐介先輩は「チッ…、面倒くせぇ…」と髪をぐしゃぐしゃかき回している。



「出る理由は?」


 こう聞いたのは渚先輩。



「簡単だ。レースに俺たちが"生徒会"として参加すれば、普段の学校生活の上下関係はなくなり、他のクラスと対等な団体になる」



 なんかややこしそうな話だ。



「…つまり、俺たちが生徒の上に立つ集団として全生徒に再認識してもらうとともに、普段俺たちに不満を持っている連中には対等な条件で戦おうというわけだ。それでもキャストに大きなハンデがある以上、最終的に"生徒会"に勝ったクラスには特別補助と1学期の全教科好成績を進呈するつもりだ」



「……自分のクラスはどうするの…?」


 智子先輩が珍しく自分から聞いた。



「自分のクラスと生徒会で重なることがあれば迷わずクラスに行ってくれて構わない。それは競技で当たったとしてもだ。"生徒会"相手に遠慮する必要もサラサラない」



「競技はええとして、模擬店はどないするん?」


 質問は言うまでもなく逸樹先輩。そう、それだ。俺たちは何をさせられるのか…。一番気になるポイントである。



「もちろん行う…――が、内容に関してはまだ何も考えていない。それをこれから議論しようと思っている」



 全員がうーんと考えこむ。そう、この段階で既に"レースに参加しない"という選択肢は存在しない。なぜならそんな主張をしても却下されるのがわかりきっているからだ。会長は議論によって決まったことはたとえ自分の思惑から外れたとしてもそれは認める。だが、議論に持ち込まれる前に会長によって決められてきた事柄は反論する余地がない。意味のないことや無茶なことはしない会長だからこそできることだが、自分の決定を反論させない人間がここまで厚い人望を獲得していることにはカリスマを感じる。



 しばらく考えたところで口火をきったのはルナ。


「やっぱり…ここの人たちはみんなルックスがいいので、オーソドックスにカフェなんかがいいと思うのです!」


「…カフェにするならメイドさんだろぉー!!」


 ハイテンションな方が本日初めて発言されました。が、確かにそれは頷ける。見た目のクォリティーがまちまちなクラスとは違って、ここのメンバーは正直かなりレベルが高い。学園規模で見てもトップレベルだと思う。


「何言ってるの…。そんなのマンガとかアニメの可愛い女の子がやることでしょ。実際やったら結構ひくわよ?」



 渚先輩の発言も一理ある、とは思う。確かに現実に大して可愛くもない女子がメイド服を着ていたとしても、正直イタいだけだ。


 でも、ここならそれができる!!夢の世界を…!ユートピアを現実のものに!!!



「俺も賛成だあ!!!」



 俺の発言に若干3名が過剰に反応する。


「晃さまがそう言うのならルナも賛成します!」


 ルナ→賛成



「わ…私は…、…やっぱりダメです!そんなの!!」


 伊織→反対



「断固、拒否よ!下心見え見えよ!!」



 渚先輩→反対



「……、アリかもしれない…」



 思わぬ人物の発言に全員が振り返る。



 智子先輩→賛成



「私はちょっと恥ずかしいかな?」



 奈津先輩→(一応)反対


「俺は反対や!!メイド服なんてけしからん!」



 おぉ……!!と全員が暑苦しく正論を述べる男に熱い視線を送る。



 予想外の反乱分子が現れた…!!クッ、一気に勝敗はわからなくなったぞ!!





「俺はなぁ…、俺は…――」







――チャイナドレスがええんやッッ!!!!!



 逸樹先輩→中国(アウェー)




 この会議、思ってた以上に長くなりそうだな…。by翔

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ