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悪役令嬢は女学園で薔薇の貴公子となる  作者: 長門鶴
第一章 ステラ幼少期 〜さようなら前世、よろしくね今世〜
3/6

第一話 赤ちゃんになっているのだが。

 体調不良で遅れました。





「オギャーオギャー」


 赤ちゃんの泣き声が聞こえる。


 あれ?僕トラックに轢かれて死んだんじゃないの?

 痛くもなんともないなぁ。でも目を開けるとすごく眩しい。


 やけに近くから赤ちゃんの泣き声が聞こえる。

 おいおい、僕は産婦人科にでも入院してるのか?

 口を大きく開いている所為か顎が痛い。


 え?なんで口大きく開いてんの?

 赤ちゃんの泣き声、自分の口から聞こえる気がするんですけど。

 

 …もしかして、僕、赤ちゃんになちゃった?


 よく小説にある転生か若返り?

 てか、ここ何処よ。

 

「貴方の名前はステラよ。うふふ、なんて可愛いの。セージにも明日見せましょう!」


 おー、綺麗な女の人の声がする。

 目を開けると…眩しいっ

 て、うぉっ!何この人、超美人さんだー!

 お母さんかな?なんか既視感があるなー。てか髪が紺色だー。しかも目は金色って。

 セージって誰だろ?お兄さんなのかな。お母さん似できれいなのかなぁ。


 と現実逃避はここまでにしといて、まずこの状況について考えよう。

Q.なんで僕が赤ちゃんになってんの?

A.前世(?)でトラックに突っ込まれたから。

Q.あの美人さん誰?

A.きっとお母さん。

Q.セージとは?

A.たぶん男性。関係は私の兄弟?

Q.なんでお母さんの髪が紺色?

A.染めてる。もしくはここは異世界。(異世界だったらとても嬉しい)

Q.取り敢えずこれからどうする?

A.僕は今赤ちゃん。前世のように強くなりたいな。→元気に育とう

 ってところかな?うん。元気に育とう。


 自問自答が終わったところに強烈な眠気がやってきた。

 ふぁー。なんか超眠い。

 赤ちゃんだからかな?

 今日のところはもう寝よう。

 明日から至れり尽くせりだ‼︎

 おやすみー。




♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢




 おはようございます。早速ですが助けてください。

 今とってもヤバいです。(主に精神が)至れり尽くせりもここまではして欲しく無いです。

 今、おむつを変えられています。知らない人に。

 そう、知らない人に‼

 

 だけどこの知らない人はメイドさんっぽいね。

 メイド服着てるし。

 ということは、この家ってお金持ちなのかな?それは金持ちヒャッホウと暮らせるので嬉しい限りなことだ。

 メイドさんは何人いるんだろ?

 私専属のメイドが付いたりするのかな?どーゆう子なんだろう。なんだかワクワクしてしまうよ。これが乙女心?←違う

 

 これから僕に付くであろうメイドを考えているとコンコンとドアがノックされた。


「セージ様がお見えになりました、ステラお嬢様。」


 普通であれば言葉なんて分からないであろう赤ん坊に向かい、丁寧な言葉でセージという人物の来訪をメイドが告げる。

 おっ!ようやく会えるな、セージさん。一体どんな人物なのやら。


「入るよ、ステラ。」


 まだ幼そうな男の子の声とガチャリと鳴るドアノブの音が聞こえた。

 そうして入って来たのは、銀髪で少し吊った薄群青の目の将来有望そうな美少年だった。

 ん?なんかこの顔、見たことがある。


『俺はずっとお前一筋。愛してる。』


 あれ?なんでこんな甘ったるいセリフが脳内に響き渡るのだ?

 

 思い出せない。

 何か引っ掛かるこの顔。

 この子が大きくなったらあの冷徹キャラになるのかな。

 

 冷徹キャラ?


 どんどん記憶が鮮やかに蘇ってくる。

 



 これは、

 乙女ゲーム「薔薇乙女のキンダンの恋」

 


 セージはアクアリート公爵家の長男。妹のステラを酷く溺愛する余りにバッドエンドでは心中。ハッピーエンドではステラの酷さに気づき、自分の手で殺害。


 今、目の前にいる少年の未来が僕には分かった。




 そして、僕の未来には死しかない事も僕には分かった。


 

 

 

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12/8 髪の色を藍色から紺色に変更しました。

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