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学校へ着いた。

ちょうどもうすぐお昼からの授業が始まる。


「御機嫌よう。」

「御機嫌よう。」


挨拶は女子児童は御機嫌ようなのだ。この学校は。

別にみんな普段は普通の話し方なんだけれども、先生や授業始まりなどの挨拶は全て御機嫌よう。

面白いよね。


「あ、麗華ちゃーん。」

「あ、雫ちゃん!」


彼女は秋山雫。海外のリゾート地にたくさんのホテルをもつホテル王の娘。


「今日はどうして遅れてきたのー」


そうだった。私の今日見たイケメンの話をしないと!


「私、今日とってもとってもとーーーーってもかっこいい人を見たの!」


そうすると、雫ちゃんの瞳がキランと輝き出す。


「だれ?? どこに居たの?」

「私の家!」


そう言うと、物凄い勢いで、


「麗華ちゃんの家に来た新しいお手伝いさん?」

「そうなの。そんな感じー」

「それでね。今日から私勉強頑張る!」

「えええーー。今まで全然勉強してなかったじゃん。頑張れ!」


なんてったって小学生。

会話のキャッチボールなんて言うものは存在しない。


さぁ、もうすぐに授業が始まる。


御機嫌よう。


これで授業が始まった。


今日はやる気を出すぞ!とそんなことを思いながら、授業を受ける。

算数の授業。

内容は、割合のところ。

正直いって今まであまり授業を聞いていなかった身としては言ってることが全然わからない。

普通に割合て難しくない?

これ、みんな分かってるのかなー?

そう思いながら、自然に見えるように、ちらっと周りを見渡す。


見なければ良かった。

みんな普通にずっと問題解けている。


え。小学生の問題でしょ。

大人の記憶、かむばっーく!


私、どれが比べる量で元にする量か分からない……

あー、ダメだ。分からなさすぎてお腹痛くなってきた。

家に帰って復習したいけど、これの前から復習しないといけなんいだよね……

私、やれるかなー?


は!ダメダメ。私このままだったら一族から追放されるんだから、追放されないように頑張らないと。

もし、追放されても算数も出来ないんだったら本当に死ぬ。


がんばれ。私。

きっと、分かる! って思いながら授業を聞いたらわかるんだよ。

いける! いけるよ!


目を見開いて黒板を見るんだ。


カッ!


先生。なんか悲鳴あげてない?

気の所為? だよね?

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