幽霊なのにニート!?伝説の『寝落ち』と『ファスナー男』の爆笑成仏劇!」
まえがき
皆さん、お待たせしました!
前回、Nyai Mangkududoのせいでまたしても面倒なミッションに巻き込まれたバスカラ。今度の敵は「布団から一歩も出ない最強の怠け者幽霊」と、頭にまさかのブツが絡まった「チャック幽霊」!?
怖がらせるどころか、本人たちも人生(幽霊生?)に悩んでいるようで……。
ツッコミ不在のこの状況で、バスカラは果たして無事に村の平和を守れるのか?
爆笑必至の第14話、スタートです!
シュッ!!!!!
茶色がかった灰色に汚れた抱き枕が、弾丸のような速さで飛んできた。あと少しでカラの顔面に直撃するところだったが、間一髪で屈んで避けた。
その枕は、二世紀間洗っていない靴下のような、言葉にできないほど強烈な臭いを放っていた。
ドカッ!
枕はカラの後ろの壁に激突し、油汚れと、目がヒリつくほどの腐敗臭を残した。
「うるさいな……。dibilangin gue lagi mode mager(さっきから言ってるだろ、今はダラダラモードなんだよ)」と、レバハノは黒い雲の上でつぶやいた。うつ伏せになり、顎を手に乗せ、パンダのように真っ黒な隈を作った目で、ダルそうにカラを見下ろしている。
「パートナー? いらないよ。相棒なんていたら、俺のくつろぎスペースが狭くなるだろ。場所を分けるなんてめんどくさい……誰かと会うのも、挨拶するのも全部めんどくさい……」レバハノは顎が外れそうなくらい大きくあくびをした。
バスカラは額の冷や汗を拭った。
『おいおい、あの抱き枕は実弾かよ?! テム、コイツただの怠け者なのに、なんでこんなに威力が高いんだ?』
[それは「無気力の慣性」という力です。怠ければ怠けるほど、投げつける物の重さが増すんです。だから、無駄口を叩くのはやめて、とっとと彼をあの世へ送る方法を考えてください]
カラは頭を回転させた。お経やニャイ・マングドゥドの塗り薬なんて使っていたら時間がかかる。この種族には、もっと「共感」が必要だ。
「よし、分かった。お前がめんどくさがりなのは理解した」カラは降参のポーズをとった。
「でも知ってるか? 地獄には『ふかふかベッドの谷』っていう特別部署があるんだ。そこにはお前に指図する天使もいなけりゃ、怖い長老もいない。それに何より……エアコンが常に16度に設定されてるんだ。誰にも邪魔されず、永遠に眠っていられるぞ」
レバハノの目が少しだけ開き、食いついた。
「マジで? 出席確認とかないのか?」
「ない! 人を怖がらせる仕事もゼロだ。しかも、怠け者同士のパートナーまで用意されてるから、誰にも文句は言われない!」とカラは力説した。
[大嘘ですね。そんな地獄、どこにありますか、この馬鹿が]
『黙れテム! これは極秘任務だ!!』
バスカラは再びレバハノに向き直った。「ただし、そこに入るには条件がある」
レバハノは興味を示した。「なんだよ?」
「隣のスカマジュ村の倉庫に出る『チャック幽霊』を捕まえるのを手伝え」カラは、まるでヤクザの親分のような渋い声で言った。
「それで、何のメリットがあるんだ?」
カラは咳払いをして、ドヤ顔を作った。(システムから見れば、ただの薄汚れた浮浪者にしか見えないが)
「お前は俺の保護下で、最強に気楽な幽霊になれる。誰もお前に指図なんてさせない。もし邪魔する奴がいたら、俺が相手をしてやる!」
[やれやれ、この負け組が強がっちゃって。自分が塩をかけられたナメクジみたいに弱いくせに、保護とか笑わせますね]
『黙れテム、今交渉中なんだよ』
バスカラは再び幽霊を見た。レバハノは何も答えず、ただあくびをして目を閉じた。カラはそれを「同意」とみなした。
「よし、取引成立だ。エル、雲を次の現場まで引っ張ってくれ」とカラが命令すると、クルエルは黙って頷いた。
クルエルは黒い雲を引きずり始めた。雲を引っ張るドラマ……慣性の力のせいで1トンのセメントを引きずるような重さだったが、ついに塗装が剥がれ落ちた古い建物に到着した。
バスカラはスカマジュ小学校の倉庫に入った。場所はめちゃくちゃだった。隅っこに、頭の一部が禿げた青白い少年が泣きじゃくっていた。赤いスクールバッグを引っ張っている。ファスナーが……少年の頭に絡まっていた。
ニャイ・マングドゥドは、その幽霊の姿を見て爆笑した。禿げた頭と、髪に噛み付いたままのバッグ。バスカラは笑いを必死にこらえた。腹が痙攣しそうだ。笑いたいが、罪になりそうで怖い。何よりその幽霊の状態がユニークすぎる。
「あれが……チャック幽霊か?」カラは笑いをこらえながら聞いた。
[幽霊分析。名前:ベジョ。死因:頭を無理やりバッグに入れようとしたアホなガキ。髪がファスナーに絡まり、パニックになっているところに、目の前を走ってきたミニカーに驚き、心臓発作で即死。バッグを頭につけたまま成仏できずにいる]
「プッ——ハハハハ!」カラは笑いを堪えきれず、腹を抱えた。システムのアナウンスを聞いて、もう我慢の限界だった。
「マジかよベジョ! そんな理由で死んだのか?! おもちゃに驚いて心臓発作?! 全然オシャレじゃないぞ、おい」
[他人のこと言えますか? あなたも洗濯物に埋もれて死んだくせに!!]
『黙れテム!』
カラは再びベジョを見つめた。笑いたくてたまらないが、本人の前で笑うのは失礼だ。
「えーと、ジョー。その髪型、いつの流行りだ?」バスカラは冷静を装ったが、心の中では爆笑していた。
チャック幽霊は悲しげに振り返った。
「分かんないよ。笑わないでくれ……痛いんだ……見てよ、このファスナーのせいで髪が半分になっちゃったんだよ……」とベジョは自分の髪を見つめた。
その横で、クルエルがイライラした様子でため息をついていた。最近の幽霊は変な奴ばかりだ。せっかく兄さんを独占できる時間なのに、この任務のせいで邪魔ばかりだ。
『いっそ、ここで兄さん以外のみんなを始末しちゃおうかな。そうすれば、僕とカラ兄さんの平和な時間が手に入る……いい考えだ。湖のピラニアに餌として投げ込めばいい』クルエルは自分の思考と格闘していた。
クルエルの心の声に気づかず、カラは幽霊に近づき、ニャイ・マングドゥドのバッグから残った揚げ油を取り出した。それをベジョの髪に絡まったファスナーに、ゆっくりと垂らした。
シュッ!
バッグが外れた。
ベジョは目を何度もパチパチさせた。夢のようだ、本当に外れたのか? こんなに簡単に?
「わあ……取れた! ありがとう、ブサイクな兄ちゃん!」
「礼を言うどころか、ブサイク呼ばわりかよ! 覚えてろよこのガキ、地獄でマークしてやるぞ」
ベジョはニヤリと笑った。
「兄さんの髪もかなりヤバいよ。いっそ丸坊主にしてやろうか? 怖がらせる時に恥ずかしくないようにさ。可哀想だし」と、バスカラはベジョの髪を見ながら言った。
彼は、異世界での床屋ビジネスを本気で考えていた。
「本当か? 頼むよ! ……あ、そういえばさ、俺、人を怖がらせるのが怖かったんだ」ベジョは頭を下げた……。
「なんで?」
「みんな怖がるどころか笑っちゃうからさ。幽霊としてのプライドが傷つくんだよ。一度怖がらせようとしたら、みんな笑いすぎて腹を抱えてひっくり返っちゃって……」
雲の上からレバハノが鼻をほじりながら言った。「人生なんて複雑なものさ。俺みたいに寝てろよ。気楽だぞ」
バスカラはレバハノを睨んだ。「余計なこと言うな。お前は無職の怠け者だ」
「いいじゃない、マス。怒らないで。私たちの子供の未来を考えて……」
「子供なんていねえよ!! 兄さんはそのおばさんと結婚なんてしない!!」クルエルが独占するようにカラに抱きついた。
面倒くさい奴らだ。
「エル、離れろ。この子を散髪してやるんだ。可哀想だろう」
クルエルはしぶしぶ離れたが、ニャイ・マングドゥドを睨みつけていた。
カラは懐からハサミを取り出し、ベジョの頭を刈り始めた。
しばらくすると……
チーン!
夕日がベジョの禿げた頭に反射して、眩い光を放った(ただの演出)。
「わあ、ありがとうブサイクな兄ちゃん! これで自信を持って床屋で人を怖がらせられるよ!」ベジョは自分の頭を撫でて信じられない様子だった。
クルエルは溜息をつき、ポケットからミニカーを取り出した。どこで手に入れたかは聞かないでほしい。さっき道を歩いていた子供から「借りて」泣かせたやつだ。まさか本当に役立つとは。
「ほら、やるよ。これでもうおもちゃに驚くこともないだろ」クルエルはタイヤの代わりにライムがくっついた赤いミニカーを渡した。
ベジョはとても嬉しそうに微笑み、そのミニカーを持って空へ浮かんでいった。
「みんなありがとう!! これで村の人を怖がらせられるよ!! さよなら!!」そう言うと、ベジョの体は粉雪のように消えていった。
「終わった?」カラが呆気にとられていると、ニャイ・マングドゥドが腕に絡みついてきた。
「終わったわね、マス! さすがね、ダメな幽霊を扱うのが上手いんだから。お祝いにミートボールスープを食べに行きましょう! 私が奢るから、食べさせてよね?」
『テム、助けてくれ!!!』
[ごめんですね。めんどくさいので。その違法な婚約者候補は自分で何とかしてください]
カラが手を離そうとしても、ニャイはさらに強く抱きついてくる。
「ねえ、何か忘れてない?」重苦しい声に、カラは背筋が凍った。
振り返ると、あの怠け者の幽霊、レバハノが不気味な目でカラを見下ろしていた。
やばい。さっきの約束を完全に忘れていた。
「それは、えーと……」
あとがき
お読みいただきありがとうございました!
ついにレバハノとの約束を忘れかけていたバスカラ……このあと彼に待ち受けている地獄とは一体!?(笑)
今回の「チャック幽霊」ベジョの散髪シーン、ちょっとシュールすぎましたかね?皆さんの感想をぜひ教えてください!
もし今回の話で少しでも笑ってくれたら、ぜひ【応援ボタン】と【★5評価】で支えていただけると嬉しいです!読者の皆さんの反応が、何よりの執筆の活力です。
それでは、次回の修羅場でお会いしましょう!




