前へ目次 次へ 23/98 恋文(まだ見ぬ君へ) 夜風に当たりながら詩をうたう。 夜風の中でタバコを吸い詩をうたう。 虫の音(ね)と風の音(ね)を聞きながら詩をうたう。 我は恋をした。まだ見ぬ君に。 我の心は盗まれた。まだ見ぬ君に。 我が心は既にここにあらず宙を舞う。 詩をうたい、詩に酔う。 詩は心。心でうたう。 まだ見ぬ君よ。 我の心を盗みし君よ。 我に詩を聴かせておくれ。 甘美な詩を。 切ない詩を。 喜びの詩を。 苦しむ詩を。 楽しい詩を。 我に聴かせておくれ。 あぁ!まだ見ぬ君よ。 君は何処に…。