第十八話
一年A組廊下にて。
えっと、ここからは各クラスヒロイン一人か。
まず夕星宵。
この人は入学当初から学年一位をキープし続けているキャラだ。
そして読書が好き。よし、私も本読むの好きだし、いけるぞ!
ちょっと待て、接点は何だっけ?
夕星さんは生徒会に入ってるけど、月見勇吹輝が入ってるわけもないし……。
あ、中等部の頃の生徒会選挙の時に同じクラスで、なんか応援演説頼まれたんだ。月見勇吹輝は普通に顔だけはイケメンだし。
よっしゃいこう!
「夕星さん。すみません、月見勇吹輝です」
「──ん? ああ、勇吹輝か。僕に何か用かい?」
「えっと、その、夏休みの間で空いている日ってありますか?」
「ん、まあ何日かはあるだろうが……」
「えっと、そのいつの日でも良いので、一緒に国立図書館に行きませんか?」
「国立、図書館……それは、国で一番の本の所蔵数を誇ると言われる、あの?」
「はい。俺、読書嫌いじゃないので……。い、いつも本を読んでいるから、好きなのかと……」
「いや、読書は好きなのだが……少しばかり遠出になるのではないかい?」
「そこは、昨日家で交通手段などについて調べておきましたので大丈夫です」
……嘘だけど。
「僕もおそらく大丈夫だとは思うが……」
大丈夫なんかい。
「なら、二人で一緒に行きませんか?」
「……ふむ。つまり、君が言いたいのは……僕とデートがしたい、ということかな?」
「あ、はい。そういうことです」
「……なんだか軽く受け止めているように聴こえるのだが?」
「気のせいです」
「……ふむ。まあ良いだろう。ところで勇吹輝。僕の連絡先は持っているかな」
夕星さんはスマホを取り出しながら言う。
「あ、持ってないです。………………あっ、お願いします」
スマホを取り出した意味をようやく理解し、自分もスマホを取り出し始める。
「ん」
「……はい。ありがとうございます」
連絡先を交換し終え、一年A組を離れる。
……よぉし!
あとは二年生の先輩と、中等部三年の後輩だ。
教室に行くべきか、部活に行くべきか……。まあとりあえず教室行くか。部室の場所なんて分からないし。




