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ゲーム小説【ノロマと呼ばれた僕と、世界で一番やさしいモンスター】  作者: 虫松


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5/6

第五話 積み重ねの果てに

スライム。

またスライム。

そしてまたスライム。

どんだけスライム倒せばいいの・


「はぁ……はぁ……」


何度目だろう。

もう数なんて覚えていない。


「いくぞ、ガメ」


ガメの甲羅による

押し潰す攻撃!

スライムに1のダメージ!

スライムに1のダメージ!

スライムに1のダメージ!

スライムに1のダメージ!

スライムに1のダメージ!


また投げる。

スライムに1のダメージ!

スライムに1のダメージ!


スライムが逃げる。

追いかける。


スライムに1のダメージ!


スライム、プルプルをやっつけた!

経験値2獲得 お金2

スライムの肉を手に入れた。


それの繰り返しだった。


効率なんて、最悪だ。

ただのスライムを倒すのに

もの凄い時間もかかる。


笑われても仕方ないやり方。

それでも。

ガメは、ずっと一緒にいた。


クチャ、クチャ。。


その音が、やけに安心した。


「なぁガメ」


息を切らしながら、僕は呟く。


「お前、嫌じゃないのか?」


こんな戦い方。

投げられてばっかりで。


ガメは、答えない。

ただ。


クチャ、クチャ。


それだけ。


でも逃げない。

僕が諦めそうになっても、

ずっとそこにいる。


「……そっか」


僕は、少し笑った。


「じゃあ、もう少し付き合ってくれよ」


そしてまた。


ガメの甲羅による

押し潰す攻撃!

スライムに1のダメージ!

スライムに1のダメージ!

スライムに1のダメージ!

スライムに1のダメージ!

スライムに1のダメージ!


レベルアップ。

また戦う。

レベルアップ。


日が沈み。

また昇り。

何度も、何度も。


レベルアップ。

レベルアップ。

レベルアップ。


途中で、何度も思った。

(もういいかな)

(やめてもいいよな)


でも。そのたびに。


クチャ、クチャ。


ガメの音が聞こえた。

まるで。


「まだ終わってない」


そう言われてるみたいで。

僕は、また立ち上がった。


そして最後のスライム。


「これで……999999匹目が終わりだ」


投げる。


スライムに1のダメージ!


スライム、プルプルをやっつけた!

経験値2獲得 お金2

スライムの肉を手に入れた。



その瞬間。


まばゆい光が、ガメを包んだ。



光光光光光光光光

光光光光光光光光



「……え?」


今までとは、明らかに違う光。


眩しい。

暖かい。


ガメの体が、ゆっくりと浮かび上がる。

クチャ、クチャ。

その音が、少しだけ力強く聞こえた。


「ガメ……?」


光が、弾ける。


ガメが進化した。


ハイパーガメラス。


レベル99

HP:99999

防御:9999

攻撃:1


「……」


僕は、しばらく言葉が出なかった。


(攻撃、変わってないじゃん)


でも。

なぜか。

少しだけ、胸が熱くなった。


「……すげぇな」


ハイバーガメラスは、見た目こそ凄く変わったが

いつもガメの通りだった。


クチャ、クチャ。


変わらない。

でも。

ここまで来たのは――


「一緒だったからだよな」


僕は、ガメラスの甲羅を撫でた。

その時だった。


ドゴォォォォン!!


ドゴォォォォン!!



ドゴォォォォン!!


遠くで、爆音が響いた。


僕は顔を上げる。


(……行かなきゃ)


ハイパーガメラスを抱える。


「行くぞ」


クチャ。


その一声が、返事みたいに聞こえた。

そして僕は、仲間の元へ走り出した。

(ここからが、本当の僕とガメとの冒険だ)

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