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前世の私

アラフィフ女からの異世界転生ものです。

1話だけアップして3ヶ月放置。

見切り発車とはいえ、すみません。

再開するにあたり、主人公(レンフィールド)の前世を書いて1話目に持ってきました。

今までアップしていた1話目は少しだけ改稿して2話に移動します。

 私は中学生の頃から漫画や小説が大好きだった。

 しかも黎明期の同人イベントのあれこれエピソードを実体験しているくらい歴史ある(笑)オタク女だ。

 うん、胸を張ってオタクという言葉が生まれる頃には既に同人誌に手を出していた古参だ。と言えるくらい。

 え?

 何を悲しい自慢しているって?

 いやいや自慢なんてしていません。

 日本人の平均寿命よりは短いけれど、アラフィフと呼ばれる年齢までオタクから卒業できないまま終わった人生を振り返っているんです。

 何故って?

 そんなの決まっています!


『まさか、アラフィフ人生からの異世界転生なんて……』


 需要ないでしょ?

 誰得?とかっていうやつでしょ!

 散々読んだり見たりした小説や漫画、アニメ。

 ついでに某小説サイトにもなかなか見なかった設定だよね!

 うん?

 アラフィフなのに暇だったんだね?

 言葉遣いも落ち着き無いね?

 それはそうでしょう。


『独身で、子供もいない人生で終わったからね!』


 孤独死って言えば、そうなのかも知れないけれど……。

 あの大事故で死んだのは自分だけじゃないからね~。

 皆で仲良くあの世に逝った……と思ったんだけどなぁ……。


 あの晩、近所のスーパーでお惣菜とアルコールを買った私は更新予定のネット小説を楽しみに家に向かって歩いていた。

 最近のお気に入り、異世界転生した悪役令嬢ものの続きだ。

 お約束のザマァ展開が始まり、ようやくスカッとし始めたところ。

 悪役令嬢とヒロインの双方が転生者のパターンは、ヒロインの性格が悪いことが多い。そして、シナリオ通りに進まない原因である悪役令嬢を陥れようと強制力も働く。しかし最後は幼少時からシナリオ回避を頑張った悪役令嬢が、恋人となった男性と共に全てを明らかにして、ヒロインにザマァ展開するのだ。


『今回の話はハッピーエンドになりそう~。平行して読んでいたのは胸糞展開のバッドエンドだったからなぁ』


 素人さんの書いている話だから誤字脱字はデフォルトと受け取って気にしないが、ハッピーエンドで終わった瞬間からのバッドエンドは地雷だ。

 それならIf...ルートにしてくれ。って思う。

 ハッピーエンドの余韻に浸っていたら、前置きのない次ページ誘導。

 クリックするよね!

 作者の後書きかな?

 それともオマケの後日談かな?

 って思ってさ……。


『そうしたら、まさかのバッドエンド』


 結局、何をしてもシナリオ回避できなかった悪役令嬢が、救いのない現実に絶望しながら思い描いた空想の話だった。ってオチ。

 あれは最低だった。

 需要のあるところにはあるんだろうけれど、私は勘弁してほしいタイプ。

 日々の仕事のストレスを癒してくれるファンタジーな世界にバッドエンドはいらない。

 まぁバッドエンドもメリバくらいなら有りだけど……。

 主人公だけが悲劇で終わるのは気分悪い。

 まるで、職場での自分のような気がして……。

 女の独身キャリアは男社会の職場では対外用の添え花でしかない。

 うちの省庁ではキャリア組の独身女性(ババア)も、こうして活躍しています!

 って、アピール。

 同期で入官した女性はキャリアもノンキャリも既に誰もいないもんね。

 あ~あ。

 最後の彼氏なんて、どれくらい前になるんだろ……。

 趣味と仕事に365日の殆どを費やしちゃったからなぁ。

 気付けば、それなりの立場(ポスト)とお給料。

 もう、このまま定年までは勤めあげるよ。

 そしてアラカン女になってもイベントに行って、大人買いして楽しんでやる。

 心はいつでも20歳!

 枯れてなんて、いませんよ。


 職場の人間に知られたら目を反らされそうなことを頭の中で思いながら歩いていたら、爆音が耳に響いた。

 辺りを見渡したら、ビルの隙間に小さく見える湾岸沿いの工場が燃えていたんだよね。

 かなり離れていたけれど、次々と連鎖爆発しているらしく耳が麻痺するくらい音は煩いし、ヤバい物質が燃えているのか知らないけれどメチャクチャ臭いし、目も痛くなってくる。

 やじ馬根性を出してスマホで動画撮影している人もいるけれど、殆どは避難しようと駅や病院のある方向に逃げ始めた。

 私も病院の近くに自宅があるから流れに従って歩き出した。

 その一歩目。

 凄まじい爆風で体が吹き飛ばされた。

 きっと即死だったんだろうな。

 次に目覚めた時は今の自分が生まれる時だったから。


『生まれ変わる時のお約束。異世界の神様には会えなかったなぁ……』


 そんなことより誕生した瞬間の呼吸が大変だった。

 だから前世のこととか、神様云々は落ち着いて暫くしてから思ったことだ。





改めて、よろしくお願いします。

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