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あっ、これ最強だわ  作者: 白銀次
第一章 リルクの街
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休息?

 ギルドでひと悶着あった後、無事に(?)ギルド登録を済ませ、その日はギルドを後にして、宿屋を探していた。


 「手持ちの金は・・・銀貨13枚か」


 この世界の硬貨は全部で七種類あるらしい(駄女神情報)。


 銅貨、大銅貨、銀貨、大銀貨、金貨、大金貨、白金貨の七種類。


 日本円換算だと、銅貨が100円、大銅貨が500円、銀貨が1000円、大銀貨が5000円

金貨が10万円、大金貨が50万円、白金貨が100万円らしい。


 つまり今の俺の手持ちは約13000円ということだ。


 「日本と同じくらいの宿代なら二泊出来るかどうかってところだな。これは明日からすぐに働かないとな。まあ仕事と言っても冒険者の仕事は冒険だからな!冒険のついでに依頼を済ませるだけだ!何も問題ない!楽しいはずだ!」


 自分を励ますためについ街中で大声を出してしっまたので、周りの視線が痛かった。


 その後冒険者っぽい人に声を掛けて、いい感じの宿屋を聞いた。


 「ここだな」


 教えてもらった『熊の寝床』を書いてある宿屋の看板とにらめっこする。宿名物騒だな。


 「そういえばなんでこの世界の文字が読めるんだ?転生だからかな?」


 駄女神情報の中には転生に関する情報はあまりなかった。


 「まあ分からないことを考えてても仕方ないか」


 そう分からないことを考えても仕方ないのだ。今日はたくさん歩いて疲れた。すぐにでもベッドにダイブしたい気分だ。とりあえずチェックインしよう。


 冒険者ギルドの時と違ってゆっくり扉を開ける。宿屋で目立つ必要はないからね。


 「いらっしゃいませー!」


 元気な女の子の声が聞こえる。


 「宿泊ですかー?」


 俺と(現在)同い年くらいの可愛らしい女の子が店の奥から出てくる。


 「ああ、とりあえず一泊」


 「はい、分かりました。朝夕の食事は付けますか?」


 「ああ」


 「分かりました。じゃあ料金は纏めて銀貨3枚と大銅貨一枚です」


 おお、食事込みで3500円か安いな。


 「これでいいか」


 おれはポケットから銀貨4枚を取り出して渡す。


 「はーい、おつりの大銅貨一枚」


 大銅貨を受け取ってポケットに入れる。


 「お部屋は202号室です。夕食の時間になったら呼びに行きまーす。お客さんお名前は?」


 ・・・名前か。そういえばこの世界で人に名乗ったことはなかったな。


 「綾人だ」


 「アヤトさんですねー。変わった名前ですね。どこか遠くから来たんですか?」


 やっぱり偽名を名乗った方がよかったかな。誤魔化すのが面倒だ。記憶喪失設定を使うか?だがそれを使うと話が長くなるかも。まあいいか後から何回も質問されるより今終わらせたほうが楽だろう。


 「俺、記憶喪失してるみたいでな、自分の名前しか覚えてないんだ」


 「記憶喪失ぅ!いつから覚えてないんですか!?」


 「今のこの意識は今日目覚めた。目覚めた時にはあっちの草原に立っていた。で近くにあった街道に沿って結構歩いてきたらこの街に着いた」


 「今日!?そ、そうですか。すいませんでした。お疲れでしょうからゆっくり部屋で休んでください」


 意外とすんなり受け入れるんだな。俺だったら突然「記憶喪失してる」とか言われたら速攻疑うけどな。この世界じゃそんなに珍しいことじゃないのかな。


 「ああ、ありがとう」


 部屋のカギを受け取って部屋に向かう。部屋の前に着く。鍵を開けて中に入ると。


 「殺風景な部屋だな」


 ベッドと花のさしてある花瓶が置いてあるだけの部屋。


 だが問題ない俺は今ベッドさえあればいいのだ。


 「ベッドだー」


 ベッドにダイブを決め込む。が、


 「げぶっ!」


 結構硬くて鼻を打った挙句はじき返された。


 「痛たたた、硬いなー。まあしょうがないか」


 今度は普通に寝転がる。


 「ふー疲れた、異世界にきたけど今日楽しかったのはあのドガンとかいうやつに絡まれたことぐらいか。いや、あれを楽しいと言っていいのかは疑わしいけど、まあ明日からは依頼を受けていくつもりだからもっと楽しいことが増えるだろう。そのうちパーティーとか組んでみたいな」


 ベッドに寝転がると更に強い疲労感が押し寄せてきた。この世界の時間は鐘の音で分かるらしい。深夜は鳴らないが朝6時から夜9時まで一時間おきに鐘が鳴るらしい。さっき冒険者たちが話していることを聞いていたら今は午後3時過ぎだということが分かった。


 まだ夕食まで結構時間があるだろうから少し寝よう。


 ・・・・・・・・・・・・・・・


 ・・・・・・・・・・


 ・・・・・


 ・・


 「・・・さん、・ヤトさん、アヤトさん。起きてください」


 誰かに体を揺すられて目が覚める。


 「ん、んー・・・ふぁっ!!!」


 目を開けると目の前にさっきの女の子がいた。本当に目の前に。


 一瞬で意識が覚醒する。状況を確認する。といっても状況は簡単だ。・・・俺は女の子にマウントを取られた状態で起こされていた・・・いや、確かに簡単だけども!おかしいだろ!


 「な、なにをやってるんだ」


 「え、何ってアヤトさんを起こしてるんですよ」


 「いや、もっと他に起こし方あっただろ!」


 「だって全然起きないから」


 「それは悪かったけども!・・・毎回こんなことやってるのか?いつか絶対襲われるぞ?というか襲われても仕方ない状況だからな!?」


 「え、アヤトさん襲ってくれるんですか?」


 「襲わねえよ!?なんでそんな期待してるような顔するの!?」


 「だって一目惚れしちゃったんですもん」


 「・・・は?」


  


 


 

 恋愛ぶち込もうと思ったらやりすぎました。

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