第64話
俺は転移で訓練場に戻る。
「わっ、びっくりした!先生、驚かせないでください」
転移した場所の目の前にいたらライリーがいきなり現れた俺に対し驚き、すこし後ずさる。
「おお、すまん。急いでいたからな」
俺がそう謝る。すると既に整列していた五人が一斉に頭を下げる。
「先生、今日からよろしくお願いします」
「あぁ、よろしく。これから少し厳しく行くからな」
何だか懐かしい感じがする。前世の会社の後輩が初めて会社に来た時を思い出す。
.....まぁ今となっては思い出すことも少なくなったがな
「じゃあとりあえず.....うん、俺の魔法の発動の仕方を教える」
「発動の仕方.....?」
「あー.....無詠唱の仕方、とでも言うのか?」
俺がそう言った瞬間モルトがめをかがやかせ、食い気味に聞いてきた。
「教えてくれるのですか!?」
「お、おう。これが出来れば相手の魔法を見てからでも対処が可能になるしな」
他の四人もやはり無詠唱には興味があるようでソワソワしている
「じゃあ早速教えるぞ。まず詠唱のことは一旦忘れろ」
「忘れる.....ですか?」
「そうだ」
とりあえず今ある技術を封じなければ新しい技術は見いだせないだろう。
「いいか、そして重要なのは想像力だ。男子なら好きな女の子のことを考える想像力くらいあるだろう。女子ならいつかこんな王子様が.....っていう想像力があるだろう。とりあえずそんなかんじでファイアボールを想像するんだ」
「先生、想像しました.....次は.....?」
ライリーが想像を乱さないようにしながらも聞いてくる。
「次?次なんてないぞ。強いて言うなら出ろっ!って念じて見るとかかな」
すると、手を前に出し、口をつぐんでいたライリーからいきなりファイアボールが俺に向かって発射される。
「おっと、危ない」
俺はそう言いながらそのファイアボールを消滅させる。
「でっ、出来ました.....あれ?消えた.....幻覚?」
「いや、しっかり出来ていたぞ。だが俺が魔法で消した。ライリーが出来たんだ。みんなも出来るはずだ。これが出来ればどんな魔法でも使えるぞ」
その言葉でみんなやる気を出したのか黙々と集中して練習に励んだ。




