第22話
10万pv突破しました!ありがとうございます!これからも頑張っていくので宜しくお願いします!
俺はゴルガさんの店に着いた。
「おじゃましゃーす」
相変わらずカーンカーンという鉄を打つ音だけが聞こえてくる。俺は奥の部屋に向かう。
「ゴルガさーん?」
「ん?おお!ミツルじゃねぇか何の用だ?」
「実はこの剣に銘を刻んで欲しくてな」
そう言って俺は黒の剣を差し出す。
「んー.....普通剣の銘は刀身の見えない部分に刻むんだが、これは逆鱗をそのまま加工したものだからなぁ.....」
「じゃあこの持ち手の部分とかには?」
「それなら多分出来るぞ。で、銘は何にするんだ?」
「常闇だ。この全てを吸い込んでしまいそうな黒を見て思いついた。......どうだ?」
「いいんじゃないか?よし、じゃあ20分ほど待っててくれ。すぐにやるから」
俺はゴルガに黒い剣を渡した。
「じゃあ俺は剥ぎ取り用のナイフを選んでる。さっき折ってしまってな」
「そうかそうか」
俺はそう言って剥ぎ取り用のナイフを選び、店の隅にある椅子に座って待っている。
そして丁度20分ほどたった頃、
「ミツル、こんな感じでどうだ」
ゴルガが黒い剣......常闇を持って出てきた。
俺はそれを受け取りまじまじと『常闇』と刻まれている部分を見つめる。
「......いいな!ゴルガさんありがとう」
「いや、この程度どうってことないさ」
「で、いくら払えばいい?」
「そうだなぁ.....そのナイフが銀貨1枚、この銘が金貨2枚ってとこだな」
「了解、じゃあ金貨2枚に.....銀貨1枚な」
俺はゴルガにお金を手渡した。
「丁度だな。じゃあまたな、またいつでも来い」
「分かった。じゃあまた来る」
そう言って俺は店を出た。そろそろ家に戻ってもいい頃だろうか?いい時間潰しも出来たことだし俺は屋敷に帰ることにした。
俺が屋敷に着くと一番最初に目に入ったのは.....
「なんだこの馬車の量......」
屋敷の前に止まる大量の馬車だった。
充が呆然としていると、御者の男が声をかけてきた。
「あのー、すみませんこの屋敷の主様でしょうか?」
「あぁ、そうだ。てことはやっぱりその大量の荷物は.....」
「はい、こちらの荷物はテルーナ様とリン様がお買い上げになったものでございます」
あいつら結構買ったなぁ.....てか、あのお金でこんなに買えるものなんだな......
「じゃあとりあえず中に運んでもらっていいですか?」
「かしこまりました」
そして充は業者の人と、子供達の力を借りて、ある程度の家具の配置をしてもらった。
「じゃあ自分達はこれで!お買い上げありがとうございましたー!」
そう言って業者は帰っていった。
「ふぅ、これで一段落か?」
充は屋敷に入り、お茶でも飲もうと台所に向かう。
「すみませーん!充さんのお宅はここでしょうかー!」
「そんな暇与えねぇってことか.....」
次は恐らくルナ、ゼノペアだろう。
「はいはーい、今行きますよーっと」
またしても子供たちと業者さんに手伝ってもらい、中に運び込んだ。
「これでようやく一息つけるかな」
「ミツルさんー!お茶を煎れましたー!」
アーシェがお茶を煎れてきた。
「お、アーシェ気が利くね.......うん、美味しいよ」
「次はチヅルが煎れて上げる!ってさっきチヅルが意気込んでましたよ」
「それも楽しみだな」
そして充は4人が帰ってくるまでのんびりする事にした。
充が買ったばかりのソファに腰を沈め、お茶を飲んでいると、玄関の扉が開く音がした。
「ただいまー!」
「ただいまです」
テルとリンが帰ってきたようだ。
「あぁ、おかえり。随分とたくさん買ったようだね」
「ミツルさんも帰ってたんですね」
「少し前にね」
「ミツルが家具の配置とかしてくれたの?」
「俺だけじゃなく業者の方々と子供達と一緒にね」
「ふーん、結構いい感じじゃない?」
「うん、結構しっくりくるね」
テルとリンも充の向かいのソファに腰を下ろし、アーシェがお茶を持ってきた。
「......あれ、これは私達買った覚えないですが....」
「多分ルナとゼノ達が買った奴じゃないかな?」
「あー、なるほどです」
そして、3人で談笑をしているとルナとゼノが帰ってきた。
「ただいまですわ」
「たぁだいまぁ.....」
「おかえり......ゼノどうしたんだ?」
「私、男の人が女の人に買い物で連れ回されて疲れる気持ちがとても良くわかったわ」
「要するに歩き疲れたんだな」
ゼノはうつむき加減に頷いた。
「ミツル様、私達が選んだ家具はどうです?」
「うん、とてもこの家に良く合ってるよ」
充がそう言うと、ルナは頬を少し緩ませた。
「あ、そう言えばお父様に手紙を出してきました」
「.......なんて書いたんだ?」
「この間の盗賊ギルドにさらわれた事、そのギルドはミツル様の手により壊滅した事など......あ、あとはミツル様に爵位を与えるようにと」
「まじかぁ......」
充は少し溜息をつき、これから面倒くさくなると思いうんざりしたのだった。
「....まぁ、とりあえず面倒くさそうなことは忘れておこう.....じゃああと何かする事あるかな」
「じゃあほら、なんか転移魔法付与するとかなんとか言ってなかった?」
「あーそれもそうだなじゃあ、このカーペットにでも付与しとくか。付与『テレポート』」
俺がそう唱えた瞬間、辺りに魔力が吹き荒れる。
「ミツルッ!?ばかなの!?少しセーブしなさいよ!?」
「え?あ、あー......すまん手遅れだわ」
そして数秒たった頃、辺りの魔力が収まった。
「今のは凄腕の魔術師なんかは察知しちゃうかもです.....」
「まぁ察知されても困りはしないだろ。じゃあ、みんなそれぞれ常に身に付けてるものを俺に貸してくれ」
「じゃあ私はこのペンダントを.....」
「ではわたくしはこの王家の指輪に....」
「じゃあ私は.....」
という感じでみんなの常に身につけている物にカーペットと遂になる魔法を付与していく。
「よし、これでいいだろ」
「まぁた異常な魔法を......」
「はいはい、気にしない気にしない。じゃあ適当に時間潰れたし夕飯作り始めるかなぁ」
「ミツルさんの手作りですか!?」
「そうだよ。期待して待っててくれ」
そう言って俺は厨房に向かった。
ここはとある人物の執務室。その人物はいつもと何ら変わらない作業をこなしていく。
「はぁ......この仕事の量は鬼畜ですねぇ.......」
その人物は机の上に山積みになり今にも崩れ落ちそうな書類の山に目を向け、溜息をついた。
「気分転換でも.......って思いましたが特に面白いこともないんですよねぇ」
このセリフ昨日も一昨日もさらにその前の日にも言ったと記憶している。
そしていつも通り椅子の背もたれに体を預け、リラックスしている時だった。
「!?」
何かとてつもなく大きな魔力の波動を感じた。その波動は数秒間した後に消えた。
「今のは......?」
その人物はすぐに逆探知をかける。すると、自分が想像しているより遥かに近い場所で起こっていた。
「ここから徒歩20分ですか.......これはいい息抜きになりそうですね!」
そしてその人物はその執務室の扉を乱暴に開け、その魔力の波動の中心点に向かって夕焼けの空を駆け抜けていった。
その人物がその中心点に着くとそこはかなり立派な屋敷だった。
「何だかいい匂いもしますね。そう言えば最近はあまり美味しいものを食べていなかったような?」
そんなことを考えつつ、その人物は門のチャイムを鳴らした。
面白かったらブクマ、評価お願いします!




