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中編

【お願い】

過度な期待はしないでください。


『-中継点-』は、読み流し推奨です。

‐中継点‐ 



 行商人"トーリス・ガリー"は目の前に広がる光景に我が目を疑った。


 この一帯は“魔素(マソ)”が強いなど、曰くありげな土地ではあったが、ここ最近で“魔物(モンスター)”が大量発生するといった兆候(ちょうこう)はなかった。

 いや、あろうはずもなかった。なぜなら、つい二日前のこと。毎年定例となっている国を挙げた一大行事、騎士団による魔獣の大規模討伐が成されたばかりなのだから。




 討伐期間の間中は、旅人や商人の小隊規模での移動が制限されている。

 魔物の数が減るとはいえ、“賊”が居なくなる訳ではないので、扱う品物が多い商人達は、時に協力し目的地毎に護衛を雇い小隊を組む。そこに旅人が便乗して行くという形をとっている。

 解禁の触れは、各地域の主要都市に対して“魔法具(マホウグ)”によって伝えられ、そこから早馬で各街や村へと伝えられて行く。余程の僻地(へきち)でない限り、一両日(いちりょうじつ)中に伝わることになっている。


 本来は、解禁と共に一斉に移動を始めるものだが、トーリスのように、これといった“背景を持たない”者はその身軽な境遇を活かし、自分のいる都市の産物を買い込むと先んじて利鞘(りざや)を稼ごうと解禁前に抜け出していた。

 実際に取引の段となると、“手形”によって殆どの品物は有力な商人達に押さえられていた。もともと解禁前の品物の移動は、商人達の間で取り決めたルール反するものであった。

 小規模なものであれば目こぼされるのが通例であったが、海千山千(うみせんやません)の商人に掛かり、当初の目論見(もくろみ)よりも大分安い値で買い叩かれることとなった。それは、移動の手間に目を(つむ)りさえすれば“とんとん”といったところだった。

 若く経験の浅いトーリスにとっては、苦いながらも貴重な体験となった。




 トーリスは“手堅い”品物を買い入れ大人しく解禁の時を待つと、自分の住む都市へと戻るその途中のことだった。

 始めは耳鳴りのように感じた。だんだんとそれが大きくなるにつれ身体に振動を感じるようになった。そして、地響きを伴って彼の目に飛び込んだのは、雑多(ざった)な魔物の群が形成する列が地平を横切っていく姿だった。


 ――“スタンピード”?


 まさか騎士団の虚偽(きょぎ)でもなければ考えられるのはそういうことだが、これ程の数を追いやるような大型な魔物の影も形もなければその気配もない。山火事などの災害があったわけでもないようだった。

 彼は、足が(すく)んで動けずにいた。恐怖心を紛らわせるために、目の前で起こっている現象を考察することにだけ意識を注いでいた。

 するとあることに気付いた。群の列は明確な意志を持っているわけではなく、先頭に()き付けられているだけのように思えたのだ。

 その可能性に行き当たると、ただ目に映る驚異とは別の、もっと根元的な不安感がトーリスの心中を支配していった。それは、彼が子供の頃、親代わりとなった老人に体罰と共に語り聞かせられて育った事に起因する。

 

 語り聞かせられた内容は、笛吹の男が街を救う対価として子供をさらって行くというもので、子供の悪いおこないを(たしな)めると同時に、人さらいに気を付けるよう言い含める意味の込められた寓話であった。

 しかし、その元となる話をもトーリスは聞かされていた。


 ――“魔族(マゾク)


 今から何百年も前に存在していたと言われる伝説の存在。人知を越える力を持ち、人や魔物を意のままに操ったというそれは、おとぎ話に過ぎなかった。

 今、この瞬間までは。


 トーリスは、動くのを渋る足に鞭打つようにして漸く歩き出すことができた。何か良くないことが起こるかもしれない。その予感に急き立てられるように。

 もしかしたら、先に気付いた他の誰かが報告をしているかもしれない。

 それでも、この異常な事態を誰かに伝えずには居られなかった。彼は故郷でもある都市を目指す。何時しかトーリスは走っていた。




‐2周目‐



 昨日、ツーリングに行った先で何かあったことだけは確実じゃ。

 あの時の顔ぶれは、ワシとまきびちゃんに式神くん。ばあさんとカシマさんも一緒だったはずじゃ。カシマさんああ見えて“テケる”と速いからのう……。

 しかし、肝心なところはなにも思いだせんわい。

 取っかかりが出来たと思ったら、その先がまったく見えん。心細いもんじゃ。

 とんだ五里霧中(ごりむちゅう)状態じゃわい。

 今のワシ一人の手には余る問題じゃのう。

 みんなもこちらに来ておるんじゃろうか……?




 そういえば“スラの字”。

 さっきからいやに静かじゃのう。

 おい、どうした? スラ……。


「スライムゥゥー!」


 なんということじゃ……。

 いつの間にか干涸らびてカピカピになっておった。

 すごい罪悪感じゃ。自責の念が計り知れんわい。


 干物となったスライムの身体は、所々千切れて核が合った場所は裂けておった。

 今思えば、常に発電しておった。それがスライムの乾燥を早めたんじゃろう。

 話に夢中になりすぎて、そんな簡単なことにも気付かんかったとは……。

 年寄りの話が長いと言われるのも(うなず)けるというもんじゃ。


 そもそも若いもんと年寄りでは時間の感覚が違うからのう。

 1時間のつもりが4時間くらい経っておって、また変に我慢が利くもんじゃから脱水症状を引き起こすなど珍しくない話じゃ。


 とはいえ、ワシはなんともないのう。

 もともと怪異じゃといっても疲れはしたもんじゃが。

 これ、三日三晩ぶっ通しでも平気なパターンじゃろうか?

 強靱さゆえ他人の痛みがわからんというのも考えものじゃわい。 

 いかん。また脱線してきおった。

 まったく、我ながら情けないもんじゃのう。

 しょうがないわい。エターナルじじいじゃもん。いや、ばばあじゃが。




 ――スライムやい。

 ほんの短い間だったけどワシ、お前さんのこと嫌いじゃなかったんじゃ。

 “愛称”を付け掛けるくらいには気に入っておったんじゃよ。

 謝って済むもんでもないじゃろうが、今なら如何(いか)なる(そし)りでも受け入れる所存じゃわい。すまんかった。――成仏しておくれ。

 お墓でも作ってやろうかのう……。

 

「なんじゃ。相も変わらずしけた顔してからに」


 不意に声がした方を見やると、そこには初老の男がおった。

 その顔が、ばあさんと重なって見える。


「ばあさん……か?」

「今は、お主がばあさんじゃろう」


 ワシと違って、壮年といっても差し支えのないダンディな仕上がりに嫉妬(しっと)を禁じ得んわい。

 

「どれ、一つ“追いこくら”といこうじゃないかい」

「ワシ今そんな気分じゃないんじゃが……」

「なら、その気にさせてやろうかねぇ」


 ばあさんは、ワシの手からスライムの“一夜干し”を奪い去るとその足をさらに速めた。

 今更じゃが、ワシらずっと走っておる。


「ばっ、ばばあぁぁ!」

「今はお主がばばあじゃろ!」


 前を走るばあさんの“男の尻”は細く、引き締まっておった。

 知らぬ仲ではないからなのか、それとも肉体に精神が引っ張られておるのか、その尻から目が離せんかった。

 ワシ、どうなってしまうんじゃろ。


 しかし、なんじゃ。

 こうして二人きり走っておると、出会った時のことが思い出されるようじゃ……。




 ワシは、山野を駆けまわっておった。

 ただ走る。その欲求を満たすためだけに。

 草をかき分け森に分け入る、次々に目の前に迫る樹木をすんでの所で避けながら、速度を落とすことなく奥へ奥へと進んで行った。

 獣道に出ると小さな動物の気配を感じた。脅かすのも悪いと思い他の道筋を探ると、木々を挟んだ向こう側に人の切り開いた山道があったのでそちらに出ることにした。

 するとそこを馬が駆けて行った。


「とどろきどのぉーおそろしゅうございますー」

「はっはっは。()い奴め。どれ、もっと飛ばすぞ!?」

「あーれー。おゆるしをー」


 馬上で女を胸に抱いた男が、「はいやっ。」と声を上げて馬に鞭を入れるその姿に、ワシは名状しがたい感情を覚えた。

 どれ脅かしてやろう。

 そう思い後を追いかけると、横合いから影が飛び出して行った。そうかと思えば、急に男の乗っていた馬が跳ねるように暴れだした。

 棹立(さおだ)ちとなった馬を尻目(しりめ)に、そのまま影を追った。悲鳴と(いなな)きが後方へと遠ざかって行く。それをちらりと(かえり)みた影――女の顔は、不適ないい笑みを見せていた。

 ワシは、その“女の尻”に目を奪われたのだった――。




「ふっ。“いい顔”になってきたじゃないかい!」

「ぬかせ!」


 いつの間にか、ばあさんの幻影(げんえい)を追っていたようじゃ。

 ワシは過去の幻影を振り払うと、式神くんと繰り広げたデッドヒートの数々とその時の本気の感触を思い出すよう努めた。

 徐々に研ぎ澄まされていく神経。

 ここぞというタイミングで抜きに掛かった。

 瞬発力を高めるために速筋(ソッキン)を限界まで酷使して大腿(だいたい)持ち上げると、刹那、鞭のように振り下ろした足はその指で大地を掴み、弾くと、ワシの身体をぐんと前へと押しやった。

 それと連動するように逆側の腕を振り上げると浮き上がるよな感覚を覚える。コンパクトなストロークに努め、無駄な動きの一切を省いて行く。そうしてワシの最適解を導き出していった。

 身体が軽い。背中に羽根が生えたかと錯覚するほどに、そう思えた。

 ワシの横目の端にばあさんの姿を捕らえると、――次の瞬間には、後方へと追いやっていた。




「ワシの勝ちじゃな」

「バカ言うんじゃないよ。股座(またぐら)に変なものが付いとるせいで走りにくくてたまらん。ハンデ有りで引き分けがせいぜいさね!」

『――プップー』

「じゃあワシだってそうだったんじゃから、“あの時”の勝負も引き分けじゃな!」

「お主ずっと男じゃったろう。儂は、突然男じゃないかい。そんなバカな理屈あるもんかい!」 

「ばっ、ワシだって突然女じゃ! なけりゃないでバランス取るのが難しいんじゃ! チーターでも尻尾でバランス取ってるとか言うじゃろう! ブルンブルンいわせとったモノが突然無くなったら、チーターさんも困るんじゃ!」

『プップー!』


 ええい。なんじゃうるさいのう。

 そう思って振り返るとそこにあったのは箱――ワンボックスカーじゃった。


「やれやれ。やっときたのかい」と、ばあさんが片手を上げて迎えた。

「式神くんか!? いや、式神くんで良かったかのう?」


 呼び方もそうじゃがそれ以前に運転席に姿が見えんようじゃった。


『プープップープー、プッ、プププッ』


 なんじゃ? 


「イエスだって」

「カ、カシマさん!?」


 カシマさんは、以前と何一つ変わらん姿をしておった。

 相変わらずの“マドンナ”っぷりじゃわい。ワシはそう思った。



 

 車内でカシマさんから聞いた話は、どれも少なからずワシに衝撃を与えるものだった。


 まず式神くん。

 彼、このワンボックスカーに転生したんじゃってよ。


 ――本気過ぎるじゃろぉぉ!


 しかも、式神(ホンニン)たっての希望って、どんだけワンボックスカーを愛しとるんじゃ!

 まったく、とんだ究極野郎じゃった。もはや狂気を感じずにはおれんわい。

 思わず“式神さん”と呼ぶべきか、真剣に考えてしまう程じゃった。


 無口の向こう側へと行ってしまった式神くんの意志表示は“モールス信号”なんだそうじゃ。

 もっとも、まきびちゃんがいればテレパシーみたいなものが使えるらしいがのう。




 そして――。


「カ、カシマさん!?」

「妖気が残ってたんだけど、これあなたのでしょう?」


 そう言ってカシマさんが差し出してきたのは、見覚えのある球状の物体じゃった。ばあさんが「“落とし玉”じゃな」などと言っておったが無視じゃ。

 微かに明滅(めいめつ)するそれは、数刻ほど前に失ったとばかり思っていたモノの核じゃとすぐにわかった。


「スライムゥゥー!」

「休眠状態みたいね。水に漬けとけば戻るんじゃないかしら」


 生きててくれて良かった。本当に良かったわい。

 (そで)()り合うのも多生(たしょう)の縁という。これも運命というやつじゃろう。スラの字や。お前さんには、とことんまで付き合ってもらうとしよう。カッカカ(笑)。

 心なしか核が震えた気がしたが。喜んでおるのかのう?

 もう二度とカピカピなんかにはしないから安心するんじゃ。

 ともあれ、傷付けでもしたらかなわん。

 アイテムボックスなら安全じゃろうか。

 あれ? おかしいのう――。


「生きてるモノは入らないんじゃないかしら」

「なるほど。よくあるパターンじゃな……」


 スラの字との再会に興奮も冷めやらぬ頭で、「しかし」と思う。「だが、しかし」と。

 目の前の光景が、どう判断してよいものかわからずにおったせいじゃ。

 ここは、意を決して聞くべきじゃろう。


「その、二人はどういう感じに……なってるんじゃ?」

「おや。気付いてしまったかい?」


 ばあさんが事も無げに答える。

 そりゃそうじゃろう。誰でも気付くわい。

 目の前で、イチャイチャしてるんじゃもの。


「なに、せっかく生えたんだから男を“体験”してみたくてねぇ。レイちゃんにお願いしてみたんじゃ」

「知らない仲じゃなかったし、格好良くなったもの。元々同姓だったから気持ちのいい“ツボ”も押さえてるし、素敵だったわよ」

「カ、カシマさん!?」


 な、なんということじゃ……。

 これが“NTR(ネトラレ)”というやつか。

 すごいダメージじゃ。精神的苦痛が計り知れんわい。

 感動から一転して、失意のどん底まで落ちそうじゃ。どん底の向こう側まで見えそうじゃわい。


「いやのう。お主との間には子供はおらなんだが――なんだ、“(せがれ)”を持つのも悪くはないのう?」

「――ばっ、ばばあぁぁ!」

「今は、お主がばばあじゃがな!」


 くっ、なんじゃこれは。ここが地獄じゃろうか。

 敗北感が(とど)まる(ところ)を知らんわい。


 ワシが老女でレズ展開も望めない上に、元妻が男になって思い人とくっつくとか、いったい誰の飯が旨いというんじゃ。

 これがお前らのヤリ方か! って、やかましいわい。

 だれかワシの記憶を消してくれんかのう。


「それにしても、お爺さんとかお婆さんだと、どっちがどっちかわかりにくいわね」

「儂はジェットジジイで行くことにしたから、J・Gとでも呼んでおくれ」

「ローマ字表記ならJ・Zじゃないかしら?」

「ジェイジーでも、ジェイズィーでもどっちでもいいわい!」


 心底どうでもいいわい。


『プープープー、プップープッ、プープープププッ』

「オー、アール、ゼットだって」

「やかましいわい!」




「それで?」


 ワシはやさぐれていた。無意識に座席シートの肘掛けを指でトントン、トントンと叩く音をバックに疑問に思っていることを聞いた。


「なんでカシマさんだけそのままなんじゃ?」

「なんでって言われても、女神と交渉したからよ? 食い下がったら、役に立ちそうな能力を幾つかくれたわ」

「儂は、『男に生まれ変わる』って言われたから、せめて格好良くしてくれって言ったくらいかねぇ」

「なん……じゃと……? ワシ会った覚えすらないんじゃが」

「お主、高速の料金所みたいなとこ通らんかったか?」

「言われてみれば通った気もするのう……」

「それじゃ」


 ――!?

 ワシは高速を走っておった。

 その日は、やけに通行量が少なかったのを覚えておる。

 周りには、式神くんとまきびちゃんの乗ったワンボックスカー、ばあさん――ジェイジー(笑)、テケテケしてるカシマさん。

 そうじゃ。あの時、会話の流れからカシマさんにL○NEをブロックされていた事実にショックを受けて、そのまま――。

 いや、ちがう。

 あれは、なんじゃった? トラック? タンクローリーじゃ。

 “無人”のタンクローリーが逆走してきてワシは――。


「スマホの画面を見たまま、料金所のゲートを突っ切った気がするわい」

「あなたそれ“転生の門”よ」

「料金所のカウンターみたいなとこにおったのが女神じゃ」


 な、なんということじゃ……。

 やらかした感が未だ嘗て無い程じゃわい。

 ワシは、内心の動揺を押し殺すように、ゆっくりと息を吸って、吐いた。


「……TSがデフォルト設定ってどういうことなんじゃ!」

「自業自得よ」


 ぐうの音もでんわい。

 確かに、死んだ事に気付かずなおも余所見し続けたワシが悪い。

 歩きスマホは駄目じゃ絶対。走行中など言語道断じゃわい。

 まったく、過去の自分を殴ってやりたいのう。

 それにしても、怪異って意外と(もろ)いもんだったんじゃなぁ。

 あんな簡単に死ぬんじゃワシ。


「ん? 逆走したタンクローリーと衝突したなら、スマホも壊れていた気がするんじゃが」

「でも、現にそこにあるじゃない」


 スマホを眺めておると突然震えだした。

 すわ着信かと思い画面をタップするが、どうも様子が違うようじゃ。

 すると画面に字が浮かんできた。


『ワタシ、スマホ。言葉マダ良ク出来ナイ。教エテオ爺チャン』


 うん。驚きはするが今更取り乱すようなことでもないのう。

 カシマさんの見立てによると、まきびちゃんの気とワシの妖気に当てられたスマホの“付喪神(つくもがみ)”が、このスマホに転生した可能性が高いということだそうじゃ。


『オ爺チャン、まきびチャン、一緒、嬉シイ』

「スマー――いや、スマ子!? なんて健気なやつなんじゃ!」


 スラの字に続いて、ワシの癒しとなる存在がここにもおった。就寝前のブルーライトが睡眠に悪影響を及ぼす“かもしれない”ことを除けば最高の相棒じゃわい。

 なに三日三晩ぶっ通しても大丈夫そうな身体じゃし、ナニをぶっ通すかも含めて大した問題じゃないわい。

 でも、スマ子確かアイテムボックスに入っておったような気がするんじゃが。

 あの時、ちょうど転移してきたんじゃろうか?

 試しにアイテムボックスに収納できるかやってみるかのう。


「スマ子や。ちょっとすまんのう」


 フッと、消えたスマ子。

 うん。アイテムボックスの一覧に、ご丁寧にも〔スマ子〕として表記されておる。


「――グレーすぎじゃろぉぉ!」


 なんじゃその基準。女神なに考えとるんじゃ。

 “サイボーグ”は駄目で、“アンドロイド”は良いみたいな。


 ――And○oidじゃった!


 俄に脚光を浴びたアイテムボックスに、ワンボックスカーの式神くんが入るか試してみたかったが、全力で拒否されたのじゃった。


『プープッ、プープープー』

「ノーだって」

「やかましいわい!」


カシマさんを巡るじじばば。

このシチュエーションから全てが始まりました。


次回、まきびちゃん無双の予定です。

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