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状態異常使い、敵を溶かす。~状態異常ビルドのVRMMO~  作者: MEはCat
【第五章】新大陸より

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菌王の受難

[エリアボスを発見しました]

[胞子菌王 マイセラ=ファガス]

[第二形態へ移行]


「グガァァァァァ!!!」


 2人が戦っていたモンスターはエリアボスだった。

 頭の巨大な茸の傘、その隙間から紫と黒が混じったような胞子を常に漏れ出ており、中央の幹には歪んだ笑みを浮かべている。

 既に第二形態に突入しており、戦闘も激しさを増している状態だ。


「――――あ! お前は!」


「そこの2人、俺も混ぜろ」


 バキュン!


 『魂縫双銃』の引き金を引いた俺は銃口から蒼白なる弾丸を発射した。

 弾はマイセラ=ファガスへと飛来し、急所に当たったのか大きく仰け反った。


「急に参戦だなんて、どういう風の吹き回し?」


「ただの報酬目当てだが?」


「最初に会った時もそうだけど、本当にブレないな……」


 うるせぇやい、目の前に餌ぶら下げられて取りに行かない奴なんざ居ないだろ。


「どっちにしろ手貸してやるからパーティー申請飛ばせ」


[プレイヤー バンダナがパーティ申請を承認しました]


 共同戦線と行こうじゃないか。

 確かに、こいつらは他会社のプレイヤーだ。

 だからと言って「味方になってはならない」なんてルールは無い。


「グガァァァァァ!!!」


 マイセラ=ファガスは茸の傘から胞子を拡散し、周囲に蔓延させる。

 触れただけで毒になりそうな攻撃だな。


「【旋風】!」


 スカーフは『大天狗団扇』を振りかぶる。

 その突風により、毒胞子ごとマイセラ=ファガスは吹き飛ばされた。


「【大津波】! 【雷鯉】!」


 バンダナは『三叉矛槍』を上に掲げ、前方に水流を発生させる。

 その水流の中を電気で形作られた鯉が泳ぐ。

 マイセラ=ファガスは水圧と電圧により、大ダメージを受けていた。


「――――なぁ、心無しか身体大きくなってないか?」


 俺は観察に徹していたお陰で、マイセラ=ファガスの変化に気が付く。

 明らかにマイセラ=ファガスの身体が大きくなっている。


 バキュン!

 バキュン!


 動けなくなった所に蒼白なる弾丸を撃ち込めば、更に身体が巨体となっていた。


「このキノコ……デッカ!」


「待って、バンダナがそれ言うと違う意味に――――」


「お前……そういうお年頃か!」


「違うわ!」


 スカーフ――――

 お前マセてるな。

 ガキがそんなセンシティブな事考えるものじゃないぞ。


「……何の話?」


「なんでもない。なんでもないから。本当に」


 バンダナは純粋なままで居てくれ。

 お前の相方は既に穢れてしまったからな――――


「グガァァァァァ!!!」


 そんな会話をしている間に、マイセラ=ファガスは復帰を果たしていた。

 地面から巨大な茸が無作為に生成し、下から徐々に紫色に染まっていく。


 ボカンッ!

 ボカンッ!

 ボカンッ!


 巨大な茸が紫色に染まると、胞子爆発が起こる。

 そして、中から紫色の胞子が勢い良く放出されていく。


「んな攻撃効くかよ」


 バキュン!

 バキュン!

 バキュン!


 俺は安全地帯まで避けつつ、引き金を引く手を止めない。

 既にマイセラ=ファガスは毒、吸収、麻痺の状態となっている。


「【爆破粉塵】【旋風】」


 マイセラ=ファガスは地面から大量に茸を伸ばし、攻撃を防ごうとするも――――


「グガァッ?!」


 麻痺により、一瞬だけ動きを止めてしまう。


 ボボボボボボ!


 突風に乗せられた【爆破粉塵】が、連鎖的に爆破を起こしている。

 それにより、巨大な茸の身体が炭と化した。


「これ……もしかして、麻痺?」


「正解」


 更に駄目押しとして『割れやすい不幸ポーション』を投擲した。


「グガァッ?!」


「えっ」


 すると、マイセラ=ファガスは突然()()した。

 『割れやすい不幸ポーション』の効果はランダムなデバフ効果付与――――

 というより、本人にとって「悪いイベントが起こる」と解釈した方が良さそうだな。


「突然爆発が起こるなんて、とんだ()()だな?」


 バキュン!

 バキュン!

 バキュン!

 バキュン!

 バキュン!


 俺はニヤリと笑みを浮かべながら、弾を連射する。

 麻痺効力では行動不能の確率10%とあったが――――

 俺には『腐王鴉の眼核』の【死肉の王眼】のスキルが存在する。


 つまり、麻痺も()()する。

 例え行動不能の確率10%だとしても、10発撃ち込めば100%になるだろ?


「グガガガガガガ……!」


 マイセラ=ファガスは何も出来なくなっているのか、身体を痙攣させている。

 それに加え、毒胞子の放出も止まっており、代わりに自爆が身を包む。


 強大なはずだったエリアボスは、状態異常の猛攻により溶けていった。


[エリアボスを撃破しました]

[胞子菌王 マイセラ=ファガスを倒しました]

[『菌王の瘴面冠』を入手しました]

[『胞子の寄生核』を入手しました]

[4000HGを入手しました]

[ランク32になりました]


◆◆◆◆◆◆◆◆◆


名前 『赤月の夜』赤月

階級 ランク32

所持金 62000HG(1700BP)

武器 魂縫双銃【魂吸収弾】

武器 魂縫双銃【魂吸収弾】

防具 縫魂礼装【魂枯渇転化】(紅砂のガンマン)

装飾 腐王鴉の眼核【死肉の王眼】

装飾 毒蜜女王の毒腺輪【紫蜜ノ血】

装飾 嵐角雷環【嵐角誘雷】


ステータス

体力 290

魔力 185

攻撃力 100

防御力 30

素早さ 50

毒効力 1毎3(+1)

吸収効力 1毎2

麻痺効力 10%

自動魔力回復 1秒毎4(+1)

状態異常命中 +140%

状態異常耐性 +30%


職業

調薬師 熟練度3

【調薬図鑑】【脆弱化】【調薬観察眼】


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

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