殲滅開始
本日2話投稿目
『Cブロック』
俺が降り立った戦場は何処かの城――――
その跡地のような場所だった。
周囲は既に荒廃しており、壁が崩れ、飾り付けが散乱し、本棚が倒れ散らかっている。
まるで何者かに襲撃された後のような場所だった。
「さて――――」
ビュンッ!
後方から、突如として何かが飛来する。
俺は首を傾けて躱すと、地面に矢が刺さっていた。
深く観察すれば、それは光で構成された矢であり、少しすれば塵となって消えていく。
「【極性災雷】」
俺は後ろを振り返るのと同時に一発、赤の雷弾を放つ。
その雷弾は空を描き、見知らぬ狙撃手の頬を掠める。
――――それで十分だ。
バンッ!
俺は青の雷弾を本棚に撃ち込む。
すると、その本棚は青色の帯電を起こした。
「なっ……!」
その直後、見知らぬ狙撃手――――
いや、プレイヤー”狩人”が飛び出した。
バババババババババン!
俺は空中に浮いた狩人に向かって連射する。
紫の稲妻が走り、即座にポリゴンと化した。
[プレイヤー 狩人を倒しました]
[100BPを入手しました]
どうやら、倒せば倒す程BPを入手出来るらしい。
イベントの説明欄にはBPを使えば景品と交換出来ると書いてあったな。
「あれは……」
跡地内を歩き回ると、周りの雰囲気に似つかわしくない箱が置いてある。
少し躊躇った後、その箱に触れるとパカーンと音がなって消えていった。
[中級体力回復ポーションを入手しました]
「これがプレゼントか……凄いポップな箱だったな」
これもイベントの説明欄に書いてあった。
フィールド内に『プレゼント』が出現し、開封でランダムな消費アイテムを一時獲得出来ると。
敵を倒し、各地のプレゼントから物資を確保する為にも、より多く移動する事が必須となるだろう。
それに加え時間経過でフィールドが縮小する仕様がある。
むしろ接敵を恐れては優位に立てない。
「………………」
ふと遠くから戦闘音が聞こえる。
金属音を激しく打ちつける音がする。
お互い近接系の武器遺物を持っており、今まさに鍔迫り合いをしているのだろう。
音が聞こえる方向は跡地の外。
木々が生え並ぶ森林地帯だ。
バババババババババン!
俺はその方向に向かって雷弾をばら撒く。
赤と青が交差し、紫の雷撃が跡地内を響き渡らせた。
――――が、ログが来ない。
戦闘音が途切れる。
突然の奇襲を警戒しているのか、潜伏しているな。
「【呪薔薇棘】!」
先程の意趣返しのように、そのプレイヤーは木陰から攻撃を仕掛ける。
「おっと」
俺は間一髪の所で躱す。
後数ミリズレていれば、喉元にレイピアの切先が貫通していた所だろう。
バンッ!
「……っ!」
俺は赤の雷弾を”ローズ”へと当てる。
更に後ろから物音が聞こえた瞬間に、青の雷弾をその方向に発射した。
「ぐっ……!」
ここに存るは赤と青。
互いに引き寄せ合い――――
「きゃっ?!」
「これは……!」
バババババババババン!
バババババババババン!
[プレイヤー ローズを倒しました]
[100BPを入手しました]
[プレイヤー 永年労働者を倒しました]
[100BPを入手しました]
両者を蜂の巣にした。
どれだけ策を練ろうが、この『災極双転銃』にかかれば無数の対応策を作り出せる。
戦闘では一瞬の隙が命取りと言うが、この銃はその隙を強制的に作り出せると言っても良い。
その上で油断は禁物だ。
相手が対応出来なければ倒せるが、もし対応されれば今度は俺が倒される可能が高くなる。
何故なら俺の武器遺物はこれだけだ。
他のプレイヤーのように、一つの遺物が通じないから別の遺物に変える――――
なんて戦略が取れない。
全てに警戒しろ。
もしかしたら、この瞬間にも何処からか誰かが狙っているかもしれない。
例えば――――
ゴンッッッ!
「――――お前は?!」
正面に折り立つは鉄の塊。
さりとて、その者はどこか見知った姿だった。
「久しぶりだね! さぁ、殺り合おうか!」
プレイヤーネーム”玩具戦士”。
それは『鋼鉄機構鎧』を身に纏う戦士だ。
かつての荒野での戦闘――――
そのリベンジマッチが幕を明ける。
次回vs再戦オジさん
あの、殆どのプレイヤーはパワードスーツなんて装備してないんですよ……(畏怖)
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名前 赤月
階級 ランク28
所持金 46500HG
(所持ポイント 300BP)
武器 災極双転銃【極性災雷】
武器 災極双転銃【極性災雷】
防具 災雷纏装【極性増幅】
装飾 腐王鴉の眼核【死肉の王眼】
装飾 毒蜜女王の毒腺輪【紫蜜ノ血】
装飾 蜂王の統率環【群体支配】
ステータス
体力 150
魔力 150(+25)
攻撃力 60(+10)
防御力 50
素早さ 40(+10)
毒効力 1毎3(+1)
自動魔力回復 1秒毎4(+1)
状態異常命中 +100%
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