一周目 4
無理やり、無属性魔法を取らされて詰んでしまった。
さて、どうしたものか。
今使えるのは、検索アプリの『ファラスちゃん』と神聖魔法のヒールレベル1と無属性魔法のテレパシーレベル1だけか・・・・
どうすることもできんなぁ、、、
ファラスは、いろんなこと教えてくれるけど、聞かないと教えてくれないから、これから如何したらいいかなって質問しても無駄だろうしなぁ、、
いままで、約50年人に流されるように生きてきて自分であんまし考えなかったツケがここにきたってことか。
でもしょうがないよね~
小中高大と勉強もせずに生きてきて、たまたま就職できた会社に二十何年か人の通った後を何気なく歩いてきた人間に何ができるというんだろ。
俺の誇れるものといえば美奈子と結婚できたということぐらいだし、愛妻と子供2人そこそこ幸せに暮らしてきたのに何でこんなことになったのだろう。
こんなことなら、もっと必死に生きてくればよかった。
ゼロに何をかけてもゼロだし早々にあきらめるか。
って、何を考えてるんだ俺は、あのウンコのメールにだいぶ心をやられたようだ。
取り敢えずのどが渇いてきたから、水分の確保だ。
「おい、ファラス、この辺に川とか池とか水場はないか?」
『ハイ、マスターここから西に約2キロほど行ったところに湧き水のでる泉があります。』
「おい、じゃあ俺が転生させられた付近ってことか?」
『ハイそうです。』
俺は頭を抱える。
自分勝手なはわかっていいるが、こいつ使い勝手が悪い。
なんか、チュートリアル的な何かがあってもよさそうなものだが。。。
兎に角、生き残るには水だ!
もどる!!
「ファラス、水場にいくから案内してくれ」
『ハイ、マスター、太陽とは逆の方向、西に向かってください。ずれたらとの都度修正します。』
俺は元居た方角へと引き返すなんか無駄なことをしているような気がしなではないが取り敢えず水が飲みたい。
そして、足が痛い。
ヒール
少し歩いては、ヒールをかける。
うん、ヒールを取っておいてよかった。
ファラスとヒールは何となく使えるからよいけれど、テレパシーはほんとに使えない。
半径2メートルの生物に自分の意思を伝えることが出来るってこの状況では全く意味のない死にスキルだよなぁ・・・
だいたい、近くに人間て俺一人だし、
あのウンコやることえぐいな。
せめて、無属性でも念動力ならまだやりようはあっただろうによっぽど俺を殺したかったんだろうな。
でもこんなことしなくても、自分の力でさっさと俺殺して自分の元に呼び寄せればいいのに、何かできない理由でもあるのかな?
まっいいか、ちょっと落ち着いてきたし何とか生き延びる手段を考えよう。
どれだけ歩いただろうかやっとのことで泉に着いた。
泉は池というには少し小さい感じで公園によくある小さな噴水ぐらいの大きさで地下からコンコンときれいな湧き水が深さは浅いが澄んで綺麗なみずであった。泉からは南の方向に小さな沢があり水が:ながれていっている。まぁ、小川かな??
水が流れていくってことはここは少し高い場所にあるのかな?
どっっちにしても、水だ、綺麗そうな水でよかった。
「ファラス、この水飲んでも大丈夫か?」
『この泉の水は飲料水として適しています。』
それを聞くと
俺は泉に顔を漬け一気に喉を潤す。
久方ぶりの水分に俺の身体が喜びの声を上げる。
グルキュルルル
俺胃袋が空腹を訴える。
「ファラス、この辺りに何か俺の食べることの出来る植物、動物はないか?」
と、ファラスに声を掛けたその時、何か泉の反対側でガサガサという物音がした。
そして、頭に長い角を生やしたウサギのような生き物が現れた。
ホーンラビットであった。
ホーンラビットは大型犬並の大きさの魔物で主に雑食、臆病な性格ではあるが自分より弱そうな生物は捕食して食べたりすることがある。
当然、弱そうな生物である俺は身の危険をかんじる。
「ファラス、俺アイツにかてるかなぁ?」
『武器や魔法があれば何とか成るかもしれませんが、今のマスターの状態であればまず無理ですね。』
「じゃ、逃げたら逃げ切れる?」
『無理です。』
「じゃどうすればいい?」
『あきらめてください。』
何じゃそら、なんか方法考えろよ!!
ホーンラビットは泉の周りをまわり俺に近づこうとする。
俺は泉を挟んで逃げようとする。
ホーンラビットは追いかける。
俺はさらに逃げるが沢を渡るのに手間取り追いつかれる。
沢を挟んで2メートルほどの距離に来た時、俺はあきらめ攻撃に出る。
下に落ちている野球ボールぐらいの石をホーンラビットに投げつける。
ホーンラビットはそれをヒョイヒョイと軽やかにかわす。
それでも俺は落ちている石をホーンラビットに投げ続ける。
ホーンラビットは俺が石を投げている間は近づけずにいるみたいだが、俺はだいぶん限界が近くなってきた。結構、石を投げるのってしんどいもんなんだな。
だんだん、石を投げる感覚が短くなってきてホーンラビットがやる気をみなぎらせてくる。
あっ、多分俺もうダメ・・・
そう思った瞬間、ホーンラビットが近づいてきた。
あっヤベ!
止まれ!!
強く念じると、ホーンラビットは動きを少し止めた。
俺は、すかさず石を投げる。
ホーンラビットとの距離は二メートルほどの距離なので避けられなければ石は確実に当たる。
石が命中したホーンラビットはギャウという鳴き声を上げて後ずさる。
俺は続けて石を投げるが今度はヒョイヒョイと避けられる。
ホーンラビットはまたジリジリと俺に近づいてきた。
そして、俺に飛びかかろうとしたとき。
止まれ!!
俺が強く念じると、ホーンラビットは首を傾げ一瞬とまる。
その隙をついて石を投げると石はホーンラビットに命中しホーンラビットは悲鳴を上げる。
こんなことを何回かしていると、ホーンラビットはついにふらつき始めた。
俺は石を何個か拾いホーンラビットに近づく。
ホーンラビットは身の危険を感じたのかこの場から逃げようと後ずさった。
俺はホーンラビットとの距離を詰め【止まれ!!】と念じる。
ホーンラビットは首を傾げその場に固まる。
すかさず俺は持っている石を何個もぶつける。
そのうちの一つが頭に直撃しホーンラビットはふらつく。
俺は足元に落ちていた少し大きめの石を拾いホーンラビットに近づき頭めがけて投げつける。ふらついているホーンラビットは石を避けることが出来ずに石は頭に直撃する。
ホーンラビットはギャという悲鳴とともに崩れ倒れた。
何とか、俺は生き残ることが出来たようだ。