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ユベントゥスの息吹  作者: 伊吹 ヒロシ
第十五章 アレスサンドリア帝国(前編)
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6.ウェアウルフ

 俺たちが森に入ってしばらくすると、オオカミの群れが待ち構えていた。

 俺とビアンカはすぐに身構えたが、今回は様子が違うようだ。

 オオカミの群れの中から強大な気配を感じて、群れのリーダーだと思ったが……。

 (何だ、一体……オオカミが、こんなに凄い気配を出せるのか…!? これって、前に暴れた時のビアンカに似てないか……)

 俺は訝しさを抱きつつも、気配の主に向かって声を掛けた。

 「オオカミたちを使って、俺たちを襲わせていたヤツはお前か?」

 強大な気配の主は、俺の言葉に答えて声を放つ。

 「何だと、俺の娘を攫っておいて……何も知らない娘を誑かしおって……今回は絶対に逃がさないからな! 今、助けてやるぞ!」

 怒っているのが伝わったが、時折口を濁して何が言いたいのか良く分からない。

 そして、ゆっくりとオオカミの群れの中から姿を現す。

 ビアンカよりも光沢のある黄金の毛並みを持つオオカミの獣人であった。

 半獣人のビアンカと違い、全身をオオカミの姿にした様な人型をしている。

 身長は二メートルくらいだろうか、グラハムさんより大きい。

 俺は自分の名前を名乗り、目の前の獣人に名前を訊ねる。

 「俺は冒険者のカザマだ。俺の仲間に何か用か? 名前くらい名乗ったらどうだ」

 「ぐるるるるるるるる……名前だと、娘を攫っておいて偉そうに……。俺は、この国の王……『ラウル・ヴラド・ウェアウルフ』だ。すぐに殺すつもりだったが、気が変わった。生きて帰れると思うなよ」

 唸り声を上げたヒトはラウルさんという名前の王さまで、俺を殺そうとしているらしい。

 俺は酒場で店員から聞いた話を思い出し、身体を震わせ息を呑んだ。

 「ビアンカ、このヒト……お前のお父さんだと言ってるんだけど……」

 「アタシは知らないっすよ? 何となく懐かしいニオイがするっすが……」

 「はあっ!? な、何を言うんだ……お前は、そこの男に騙されているんだ!」

 俺は、ビアンカにラウルさんの事を訊ねたが知らないと言った。

 それでもビアンカは何となく記憶にある様なことを言い掛けたが、知らないと言われたラウルさんの顔が歪み動揺した様に見える。

 「あのーっ……何となく事情は分かりましたが、今は急いでいるので後日でいいですか? 日を改めて伺いますので……」

 俺はラウルさんに謝ってから、今回の遠征用に用意していた催涙玉を投げつけた。

 「ビアンカ、走るぞ!」

 「あっ!? ゲホゲホゲホ……何だ、これは!? ゲホゲホゲホ……待て……」

 俺はビアンカの手を引いて逃げる。

 ラウルさんやオオカミたちは目と鼻が良過ぎるせいか、効果が強くて動けない。

 俺とビアンカは全力で国境を目指して走った……。

 (コテツ、リヴァイ。こちらは偵察を終えて戻るところですが、大変なことになりました。ビアンカのお父さんだというウェアウルフとオオカミたちに襲われ掛けました。幸いにも、隙を見て逃げ出し国境を目指しています)

 (おい、お前、ウェアウルフ相手にお前如きが逃げ出したのか……。すぐに自分が戦い易い場所に移動して攻撃しろ。運が良ければダメージを与える事が出来るかもしれない。短い付き合いだったが、それなりに楽しめた。アリーシャのことは、俺に任せておけ)

 (うむ、貴様は逃げたつもりだろうが、余計面倒なことになったかもしれない……。何故、貴様は卑怯なことばかり考えて、真正面から戦うことをしない。獲物を追い掛ける獣は、より強くなる習性を知らないのか? それにビアンカよりも格上の相手に逃げられる訳がないであろう。そんなことも分からないのか)

 俺は必死に逃げて、リヴァイとコテツに連絡したが。

 リヴァイは俺を叱ると、フラグになりそうな別れの挨拶みたいなことを言い。

 コテツはリヴァイよりも更に厳しく俺を叱り付けたが、理由を教えてくれた。

 (どうしよう……相手は生き別れになったビアンカのオヤジさんらしいのですが……ビアンカは、赤ん坊の頃に誘拐されたらしんです。それで俺のことを誘拐した犯人だと勘違いして、物凄く怒っています)

 (おい、お前、唐突に分かり難い事を言うなよ! お前は変わり者ではあるが、人間だろう? 年齢的に不自然だろうが……どうして、すぐに説明しなかった。出会った時点で怒っていたのなら、追い掛けている今は、説明しても分かってくれないだろう……短い付き合いだったな。アリーシャのことは、俺に任せておけ)

 (うむ、リヴァイの言う通りだな。初めに言われた様に戦え……逃げるなよ)

 俺は再度リヴァイとコテツに連絡したが、リヴァイは先程と同じ様に俺を叱るとフラグになりそうな別れの挨拶みたいなことを言い、コテツは俺に戦う様に言った。

 俺は困惑してしまったが、ビアンカから声を掛けられる。

 「カザマ、動きが遅いっす。追いつかれるっすよ」

 「ビアンカ、逃げるのは止める。この辺りで開けた場所はないか? コテツとリヴァイに聞いたが、戦うしかないらしい」

 俺はビアンカの声を聞き落ち着くと、スピードを緩めてビアンカに答えた。

 ビアンカは頷き、街道の先を指差す。

 街道の先に開けた場所があり、俺とビアンカはラウルさんが来るのを待った――。


 しばらくして、ラウルさんが物凄い速さで走って来て独りで現れたが、仲間のオオカミたちは付いて来れなかったのだろう。

 「ビアンカ、オヤジさんに何か弱点はないのか? お前みたいに尻尾や耳とか……」

 「耳は敏感っす……でも、尻尾は触られたことがなくて驚いただけっすよ……」

 俺は取り合えず弱点になりそうなことはないかビアンカに確認した。

 「お、お前、俺の娘に破廉恥なことをしたのか……」

 ラウルさんは俺たちの会話を聞いて勘違いしたようだが、

 「ち、乳繰り合っただけっす……」

 ビアンカが間違えて覚えた言葉を耳にすると、身体を震わせて尻尾が逆立つ。

 「ビアンカ、それは意味が違うし、女の子がそんなことを言ったらダメだと教えただろう。それに、あのヒトが益々怒ったみたいだし……」

 「でも、今朝、カザマがアタシの胸を鷲掴みにしたっす……」

 「ヒィイイイイイイ――っ!? もう、黙っててくれるか……」

 俺はいつも通り間違えた言葉遣いをしているビアンカを注意したが、ビアンカは今朝の出来事を話してしまう。

 俺は声にならない様な悲鳴を上げると、ビアンカは良くも悪くも素直なのだと思い諦めた。

 ラウルさんは牙を剥き出しにして険しい形相になると、怒りに堪えられなくなったのか、俺に向かって突進する。

 俺は一瞬姿を見失ったが、慣れ親しんだ魔法を唱えた。

 『ウインド!』

 僅かだが正面に気配を感じると、俺は強烈な衝撃を顔面に受けて吹き飛ばされる。

 数十メートル飛ばされて、大きな木の幹にぶつかった。

 俺が意識を朦朧とさせていると、ビアンカが笑みを浮かべて叫んだ。

 「破廉恥魔法っす!」

 「は、破廉恥!? それはどういう意味だ?」

 「カザマは、あの魔法で女の人のスカートを捲るのが得意っす。それで、カトレアさんが名付けてくれたっすよ」

 ビアンカの言葉にラウルさんは顔を引き攣らせたが、ビアンカからの返事を聞くと再び険しい表情に戻った。

 だが、俺は激しい衝撃を受け、意識が朦朧として会話が耳に入らない。

 風の障壁でかろうじて威力を軽減させられたが、次はどうなるか分からなかった。

 (もっと速く反応してビアンカの攻撃を防いだ様に、ピンポイントの障壁を張りたい……『ウインド改』を使いこなさなければ……!? ビアンカがまた、何か俺のことを言ったみたいだが……)

 「あのーっ……何か勘違いしてると思いますよ。街で噂を聞きましたが、俺はビアンカと一つしか歳が変わらないんです。赤ん坊だったビアンカを誘拐するのは無理ですよ……」

 「ヤ、ヤカマシイ! お前の様な如何わしい人間の言う事など聞く耳持たぬ」

 俺はラウルさんを説得しようとしたが、ラウルさんは怒って話を聞いてくれる様子に見えない。

 (コテツとリヴァイの言う通りのようだな……だが、新しい刀は更に威力が上がって、ビアンカのオヤジさんらしいヒトを殺してしまうかもしれない……)

 俺が躊躇っていると、再びラウルさんが消えて目の前に気配を感じた。

 今度は何となく攻撃が右のコブシだと脳裏を過ぎる。

 しかし、今度も顔面に攻撃を受けて吹き飛ばされ、違う木の幹に身体を打ちつけた。

 「イッテーっ……」

 俺は殴られた顔を擦りながら立ち上がる。

 「ほーっ……如何わしい人間にしては丈夫だな」

 ラウルさんの声が、少し穏やかになった気がした。

 「カザマ、やられてばかりじゃなくて攻撃するっす」

 「!? ぐるるるるるるるる……お前は、私の娘を誑かして……」

 ラウルさんは俺の打たれ強さに感心したようであったが、ビアンカが俺の応援する姿を見て、再び唸り声を上げて身体を震わせる。

 (ビアンカ、気持ちは嬉しいが……黙っていてくれた方がいい気がする……)

 俺は殴られてない方の頬を掻いた。

 「ほーっ……次は、そちら側を殴って欲しいのだな……」

 ラウルさんは俺が頬を掻いてる姿が癇に障ったのか、俺が説明している途中で姿を消す。

 俺は否定しようと慌てて声を出すが、

 「ち、違います。これは癖!?」

 ラウルさんの三度目の突進を受けた。

 だが、左のコブシを『ウインド改』を使い、初めて威力を殺して踏み止まる。

 それでも防ぎ切ることは出来ず、左の頬に衝撃が走り全身に伝わった。

 「ほーっ……如何わしくて丈夫なだけだと思ったが、奇妙な技を持っているようだな……風の魔法だけではないな……」

 「あのーっ……さっきから如何わしいと連呼するのは止めてくれませんか! 俺にはカザマという名前があります」

 ラウルさんは俺の『ウインド改』に興味を持ったのか、拳に顎を添えて何やら考えているみたいで、俺の声は聞こえてないようだ。

 「カザマ、今っす! 攻撃するっすよ!」

 ビアンカの言葉を聞いて攻撃しようとしたが、ラウルさんはビアンカの声に反応して考えを止めたようだ。

 (ビアンカ、本当に静かにしてくれた方がいいかもしれない……)

 俺がいよいよ本気で困惑していると、いきなり全身に衝撃を受けて木の幹に激突した。

 今度はラウルさんが全く動いていない。

 それどころか、動く気配すら感じなかった。

 そしてそれと同じくらい、俺の破廉恥魔法が消失していたことに衝撃を受ける。

 解除させられたというより、さっきの攻撃で吹き飛ばされた様な感覚を覚えたのだ。

 それでも、何度も吹き飛ばされたお陰か、かろうじて受身を取ることが出来た。

 意識を刈り取られなかった俺は、全身の痛みに耐えて立ち上がる。

 「今のは、なんっすか?」

 「おっ!? 今のは、風を使ったのだ。我らの一族の技だが……お前にも使える筈だぞ」

 俺が訊ねようとした事をビアンカがラウルさんに訊ねた。

 開きかけた口を開けたまま、得意気に説明しているラウルさんの姿を見つめる……。


 俺はラウルさんの隙を逃さなかった。

 (光よ! 俺の周りで屈曲・拡散しろ!)

 光の屈曲・拡散魔法を使い、周囲に自分の姿の幻影を作る。

 そして、その間に初めて攻撃に入った。

 ラウルさんの後ろに回り込み、背後から後頭部目掛けて蹴りを入れる。

 しかし、俺の攻撃が分かっていたかの様に、簡単に避けられてしまう。

 「俺にそんな茶番は通用しない……。さっきまで如何わしい男だが、倒れても立ち上がるタフな精神を持ったヤツだと思っていたが……がっかりした。お前はこそこそと逃げる様な真似をした。正面から掛かって来い! 如何わしくて卑怯者のカザマ!」

 俺は聞き捨てならない言葉を聞いて、身体を震わせる。

 「ち、ちょっと言い過ぎじゃないですか! ビアンカのお父さんだと聞いて、俺は遠慮していたのですよ……」

 俺は刀を抜いて、刃を裏返して構えた。

 「ほーっ……やっと武器を出して落ち着いた雰囲気になったが、刃を逆に向けたことが癇に障る。その思い上がりが命になるぞ」

 ラウルさんの声が途切れると同時に攻撃を仕掛ける。

 刃を裏返したことにより刃先の速度は落ちるが、新しい刀はそれを考慮して余りある性能を発揮した。

 (試し切りや素振りをした時に感じたが、全くブレを感じずに手に馴染むというより、自分の手足のようだ……)

 新しい刀を初めて実践で使い心が躍る。

 刃を逆さにしたことにより、ビアンカより強いなら致命傷にならないだろう。

 そんな安堵感もあり容赦なく刀を振う。

 俺の斬撃はすべて受け止められていたが、ラウルさんも無傷ではない。

 だが、ラウルさんの傷は、あっという間に回復していく。

 それに気付いて、初めは驚いたが手加減することなく戦えると分かり、段々楽しくなり胸が高鳴った。

 俺の斬撃速度は次第に上がっていく。

 ラウルさんは防ぐだけでなく、当然攻撃を続けている。

 俺は僅かに回避して致命傷を避け、身体中が血だらけになっていた。

 「カザマ、このままだと負けてしまうっす」

 「ああ、分かっているが……」

 ビアンカの声が聞こえていたが、俺はこの打ち合いを止める事が出来ない。

 「お前、如何わしいヤツではなかったのか?」

 「違うと言った……」

 「お前、丈夫なだけの卑怯者ではなかったのか?」

 「もう、そんなことはどうでもいい……」

 「お前、本当に娘を攫った……!? いや、娘の友達なのか?」

 「初めから、そう言っている……」

 ラウルさんは打ち合いの最中に話し掛けて来たが、俺は興奮していることや疲労して出血量が増えているため、何を話したのか分からなくなっている。

 打ち合いの最中に、突如ラウルさんの姿を見失ってしまう。

 俺が消耗していたためでなく、恐らく本気の動きだと気付いた時には、背後から強烈な蹴りを受けた。

 『ウインド!』

 咄嗟に破廉恥魔法を唱える。

 受身も合わせて木に激突するのを防いだが、衝突は避けられなかった。

 身体中がぼろぼろになりながらも、歯を食い縛って立ち上がる。

 既に力を入れるのがやっとで、痛みは感じない。

 そんな俺にラウルさんは顔を強張らせる。

 「おい、お前、本当にビアンカの友達なのか?」

 「はあっ!? だから何度も説明しただろう! 俺はビアンカたちと一緒に、俺たちの仲間を襲おうとしたアレスサンドリア帝国に用事があって来たんだ! ビアンカもとばっちりを受けて、大変な目に遭ったんだぞ!」

 「ビアンカ、真なのか?」

 俺の話を初めてまともに聞いたラウルさんは、ビアンカに問い質した。

 ビアンカは突然声を掛けられて驚いた様子だったが、

 「えっ!? アタシのことは満月になって覚えてないっす……でも、コテツの兄ちゃんにこれを貰ったっす。それから、アタシの友達が襲われたのは本当っすよ」

 コテツから貰ったミサンガをラウルさんに見せて事実だと伝える。


 しばらく呆然としてラウルさんだが、次第に身体を震わせていく。

 「ウオオオオオオオオオオオオオオ――!!」

 ラウルさんは遠くまで響く様な、大きな雄叫びを上げた。

 「急にどうしたっすか?」

 「これから、隣の国を攻撃する。今までは興味がなかったし、俺の国に攻撃してこなかったので見過ごしてきたが……戦う理由が出来た……」

 「えっ!? ち、ちょっと待って下さい! 今、俺の仲間たちが、周りの国の偵察に行ってます。正直、あそこの国の偉い人たちは迷惑なのでいなくなって欲しいです。でも、普通に暮らしている人たちは関係ないです。それに、遷都して空になっている街には、キラーアントが凄まじい勢いで増殖しています」

 俺はラウルさんの話を聞くと、慌ててこちらの事情を説明し、思い留まってくれる様にお願いする。

 ラウルさんは目を細めて語り出す。

 「ああ、あの国の北の動きはない……南は進攻の準備をしている。キラーアントは南からの謀略だろう……。あそこの国は弱いくせに攻めることしか頭になくて、守りは手薄だからな。それに、きっかけがあれば南の様子を見て、北もすぐに準備して動くだろう」

 「へっ!? 俺たちが必死に情報集めをしていたのに……そんなに詳しく知っているんですか」

 俺はラウルさんの話を聞いて、一気に力が抜け膝を着いた――。


 気がつくと、ラウルさんにお姫様抱っこされる様に抱えられている。

 (何で、こんな恥かしい格好をして……!? 空だよな……!? 痛っ!)

 身体中が痛かったが、気絶した後にラウルさんが回復薬を飲ませてくれたらしい。

 今はラウルさんのグリフォンに乗せてもらい、国境に向かっているようだ。

 ビアンカはラウルさんから貰ったグリフォンに乗り、満面の笑みを浮かべてはしゃいでいる。

 「あのーっ……帝都を攻撃する件ですが、もう少し待ってもらえませんか? ラウルさんの話が本当なら、俺がボスアレスに入って、国中に情報を流して南に軍隊を誘い出します。そこで合図も兼ねてザグレスの街を魔法で焼き、キラーアントを排除しますので……」

 ラウルさんは先程までの好戦的な表情から変貌し、碧い瞳を丸めて首を傾げた。

 「別に構わないが……お前に、そんなことが出来るのか?」

 「俺は、もともと戦いよりも諜報が専門なんです……」

 「先程は途中から戦士の顔になったが、また卑怯者の顔に戻ったぞ……」

 「もう、そういうことは言わないでください……」

 ラウルさんは、俺が気絶している間に態度が友好的に変わっており、俺の頼みもあっさり承知してくれる。

 国境まで走って四日程掛かった道のりを、グリフォンは数時間程度で引き返した。

 俺たちはグリフォンから降りると、再会を約束して合流地点へ向かう――。

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