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20.夜月の斬れ味とスライム

「ふんふふふーんふーん、ここら辺でいいかな?」


俺は国から少し離れた所にある森の中で一人つぶやいた。


まずは、木とかかな?どれだけ切れるか分かんないから最初は切りやすそうな物を……あっ!

この枝とかどうかな?

よし、そうと決めたらやるぜ[夜月]!

スパッとやっちゃおう!


[夜月]を鞘から取り出し両手で握りしめ、思いっきり振り抜く。


「シュッ」


あっ、余裕……夜月最高!次は木でも切るか!

よし、この木にしよう!そうしよう!

再び夜月を構え思いっきり振り抜く。


「シュッ……バタン!」


うおっ……切れた。斬れ味良すぎませんかね?

流石……蒼焔使ったらどうなるんだろ……

試しに一回だけ。


「蒼焔!」


全身が蒼い焔に包まれる。

あっ!夜月にも蒼焔が付与されてる、よし!


この木デカイな……高さもそうだけど幹の太さが普通の木の3倍程ある。

よし、蒼焔の状態なら余裕だろ!いくぜ!

蒼い焔が揺らめく刀を真横に振り抜く。


「キィィィィン!……ドガン!ズガン!バゴン!ドゴン!」


あれ……なんか衝撃波的なものが飛んで行ったんだけど。

目の前は森だった筈だ、だが今は俺の前方だけ木が無くなっていた。衝撃波によって。


「蒼焔……相変わらず強すぎ」


解除しよう、衝撃波が出るとか聞いてないし。

そして今あった事を心の奥底に封じ込んで忘れよう。

帰ろうかな……今度クエスト受けてモンスターに試してみるのもありだと思うしね。


「グギャャ!」


帰ろうと刀を鞘に納めた瞬間、近くでモンスターの鳴き声がした。

暇だし狩ってくか。

声の方へと歩いていく。


そこには俺と同じ位の大きさのゴブリンが5匹とそれに襲われているスライムがいた。

うわっ、集団リンチかよ。かわいそうだな……見て見ぬフリは出来ないな、倒すか。


「ザシュ!」

「グギャャ!」


蒼焔は使わずにゴブリンの元へ駆け出す。

夜月を取り出し、一番こちら側にいたゴブリンの頭を切り落とす。

残りの4匹に気づかれてしまったようだが、問題ない……ゴブリンだし。


ゴブリンは棍棒らしきものを持ち上げこちらを殴りつけようとしてくるが、刀で棍棒もろとも切り裂く。残り3匹だ。

俺は休む事なく斬撃を繰り出し残りのゴブリンも切り裂いた。


「大丈夫か?」


刀を鞘に納めスライムに顔を近づける。

何言ってんだろ俺、スライムに言葉が通じる訳が……えっ?

スライムは顔をぶんぶんと縦に振った。

通じてる?なんか見た事あるような、まさか。


「もしかして俺の家の近くにいたスライム?」


スライムはぶるぶると震えた後、俺の足に近づきスリスリしてきた。

この感触は!間違いない!あの時の懐いてきたスライム!


「言葉が分かるのか?」


スライムは頭をぶんぶんと縦に振った。

まじか……仲間にしたいな……意思疎通出来るなら問題無いだろうし、第一可愛いし。

スライムは赤ん坊サイズでまるまるしていて肌触りもいいし目もクリクリしている。

是非仲間にしたいのである。


「んーなんかいいスキルとかないかな……」

『新しいスキルを獲得しました』

「ん?」


新しいスキル?今?まぁ見てみよ。


———


名前 木月 涙

LV 21

HP 1569/1569

MP 2188/2188

攻撃力 1357(蒼焔付与時9862)

防御力 1586(蒼焔付与時11248)

俊敏性 1965(蒼焔付与時15769)

運 571


称号

[転生者] [蒼き焔を継ぐもの]


スキル

[感知魔法Lv9] [眷属化]


固有スキル

[ナビゲート]


エクストラスキル

[無詠唱] [蒼焔]


???スキル

[怠惰] [イメージ]


———


…………レベルが、ステータスが……おぉぉい!

おかしい!なんでこんなにレベルがステータスが上がってるんだよぉ!蒼焔使ったら1万超えてるじゃんかよぉ!どういう事だよぉ!


「ふぅ、まぁいい。今考えても仕方ない」


[眷属化]ってなんだろ。


[眷属化]

・人はもちろんモンスターまで契約する事が出来る。

・眷属化は相手が認めていなければならない。

・眷属化をすると術者と念話が可能になる。

・術者の強さの影響を受ける事が出来る。


おぉ!ありがとう!なんかありがとう!


「おーい、今から眷属化のスキル使うけどいい?」


スライムは同じ様にぶんぶんと顔を縦に振る、了承も取れたしやるか。


「眷属化!」


そのまんま叫ぶと俺の右手から蒼い光が飛び出しスライムを包み込んだ。

1分くらいすると蒼い光は無くなっていた。

ステータスを確認すると[眷属化]の所にスライムと書いてあったので成功だろう。


……えっ⁉︎

スライムを見てみると青かった肌が黄色に変わっていた。

どしたんすか。


『聞こえますか?』


頭の中に響く様に可愛い声が聞こえてきた。


『えぇと……聞こえてるよ?』


とりあえず目を閉じて頭に言葉を浮かべる。


『助けてくれてありがとう!』

『おぉ、これからよろしく……そういえばなんで色が変わったんだ?』

『分かんないよ?』

『そうか、そうだ!なんて呼べばいいかな』

『好きに決めて!』

『スライムだから……ライム!』

『うん!私ライム!』

『とりあえず帰ろうか!ついてきて!』

『抱っこしてくれませんか?』

『おぉいいぞ』

『やたー!』


俺は黄色のスライム事ライムを両手で抱え込み

森を後にした。

正確には森だったんだけどね。


前話で倒したオオカミによってレベルが上がっていまする。

涙君は気付くのでしょうかね?(笑)

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