表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/21

19.待ってました

「……どうしよう」

「ご主人?もしかして負けそうですか?いまなら逃げられますよ?」

「逆……余裕……」

「えっ?」


普通ならいい勝負……ギリギリ負けるくらいかな?でも蒼焔があるからな……俊敏性4000て。


「じゃあささっとやっつけて帰るか」

「応援してるので頑張ってください!」

「ルイ……大丈夫?」

「応援するの」

「全然大丈夫」


力加減をしないと……思いっきりであの威力だからちょっと弱めに。


「じゃ、いってくる……蒼焔!」

「気をつけてくださいね!」

「気をつけてね!」

「気をつけるの」


全身が蒼い焔に包まれていく。

慎重に慎重に……


「グルルルルゥ」


俺が近づいていくとこちらを睨みつけてきた。

俊敏性1000近くあるからな……どのくらい速いんだろ……念の為に感知魔法使っとくか。


「ヒュッ!」


突然、風を切る音が聞こえた。目の前にいたはずの狼の姿は消えている。

次の瞬間、狼が現れ涙が立っていた地面に大きな穴があく。


危な……感知魔法使っててよかった〜。一発貰ってたかもしれなかったし、気をつけよ。


「グルルルル」

「……怖っ」


仕留めきれなかったのが気に入らないのか?

すっごい睨まれてるんだけど……怖いから早く終わらせて帰るか。


「よっ……ふっ!」

「ドゴォォォォォンン‼︎」


軽めにジャンプしたつもりだったが一瞬で狼の頭上に移動し、俺は慌てて狼の頭を思いっきり殴りつける。


あれ?なんか今の音……聞いた事が……


「ご主人!」

「ルイ!」

「なの!」

「ん?どうした?そんなに慌てて」


倒したからかな?そんなに慌てなくてもいいのに。


「ご主人……これって」

「だよね……ナビちゃん」

「すごいの」


……?そんなに狼を倒したのが……かっこよかったのか!かっこよかったんだな⁉︎


「よかった?そんなに?照れるなぁもぉ!」

「何言ってるんですかご主人」

「頭打った?」

「えっ?俺何か勘違いしてる?」

「これなの」


リアが指差す方を見るとそこには……それはそれは大きなクレーターがあったとさ。


っておぉい!やっちゃったよ!ばれたよ!早すぎるよバレるの!

さっきまで勘違いしてた自分を思いっきり殴りたい!……いやダメだ!またクレーターが……


「さっきの大きな穴はご主人だったんですね?

ですよね?」

「…………私がやりました」

「ルイって本当に人間?」

「疑うの」


人間だよ!純度100%の!完璧な!


「人間だよ……本当に」

「そうですよ!ご主人は人間ですよ!多分……ですよねご主人?」

「ナビ……それ信憑性の欠片もないから」


ちゃんと人間だよね!ちょっと自信が無くなってきたよ!どうしてくれるんだ!


「とりあえず狼も倒したし帰ろ?」

「ですね」

「そうだね」

「なの」


▼▼


「じゃ、クエストの報告してくる」

「分かりました」

「はーい」

「なの〜」


相変わらずリアの語尾はかわいいな〜癒される。


「すいません、クエストの報告したいんですけど」

「はーい、ギルドカードをご提示ください」

「分かりました」


今考えたらギルドカードって凄い便利だよな。

採取の時も助かったし今も助かってるし……ギルドカード様々だな。


「Aランククエストですね……本当ですか?」

「えっ?なんでですか?」

「クエストを受けた時間から1時間程しか経ってないので……」

「ギルドカードに書いてなかったですか?」

「書いてあったのですが……流石に早すぎ……」

「すいませーん!この子新入りで!ルイさんの事知らなくて!……ほらっこの前言ってただろ?この人だよFランクからAランクに飛び級した逸材の!」

「あっ!そうなんですか?すいません!」


後ろからもう一人のギルド職員の人が現れる。

そんなに噂になってたのか……逸材て。


「すいませんクエストの報酬はこちらになります!」

「あぁ、ありがとうございます。じゃあ俺はこれで」

「そうだ!ルイさんに伝言頼まれてました!」

「伝言ですか?」


なんだろ……ギルマスの人かな?新しい依頼とか?


「はい、刀が出来たとか」

「…………刀!」


俺はナビ、ルナ、リアを宿に戻し早急に刀を受け取りに武器屋にむかった。


▼▼


「おぉ、兄ちゃん早かったな」

「楽しみにしてましたから!」

「兄ちゃんぐらい強い冒険者にそう言ってもらえると嬉しいねぇ」

「いえいえ!」


刀!刀!刀が!俺の俺専用の刀が手に入るぅ!


「ほいよ、これが兄ちゃんの刀だ」

「おぉ……俺の刀」


真っ黒な刀身に薄っすらと光る水色の線。

長さは1メートル少し位だろうか、鞘も刀と同じ真っ黒だ。


「おぉ!かっこいい!」

「かっこいいだろ?だがかっこいいだけじゃない、持ち手が成長すればその刀も成長する」

「おぉ!」

「兄ちゃん頑張れよ?儂がここまでしてやったんだから」

「はい!そうだ、この刀の名前ってあります?」

「あぁ、夜月よるつきだ」

「おぉーー!かっこいい!」

「だろ?」


俺の刀か……今から試し切りしに行こう!


「よろしくな、夜月!」

「じゃあな兄ちゃん、刃こぼれとかしたら言ってくれ治してやるから」

「ありがとうございます!」

「じゃあな」

「はい!」


よし!試し切りいくか!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
評価・感想をいただけると嬉しいです 小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ