発見文書 No.071
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発見文書 No.071
種別:デジタルカメラ写真台帳
撮影者:阿部(記者)
日付:2000年夏
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
写真台帳 阿部撮影分 2000年夏
001 施設「ひだまりの家」外観。正面。夏空。正常。
002 施設外観。入口付近。赤い風鈴が映っている。風鈴の周囲だけ画像が滲んでいる。
011 Kの部屋の外観。ドア。正常。
012 Kの部屋の内部。窓際の椅子、カセットデッキ、赤ペン。Kは映っていない。
014 カセットテープNo.5のアップ。「テープが内側から食い破られている」というメモ。
021 日記の8月13日の篇(二枚)を並べて撮影。二枚の筆跡の違いが確認できる。
022 日記の白紙のページ(42篇目)。担当欄が空白。拡大すると薄く何かが書かれているように見えるが判読不能。
024 K(北村ひろみ)を正面から撮影。顔の部分のみ砂嵐のようなノイズ。体と手と椅子は正常。 2025年の画像復元で断片的に浮かび上がった顔は、白髪の老女ではなく、20代前後の女性だった。
025 施設の庭。古い井戸の蓋。蓋の縁に赤いもの。
026 同じ井戸、別の角度。撮影時刻のスタンプが025と同じだが、赤いものが映っていない。同じ瞬間に撮影したはずが状態が違う。
027 裏山の祠。風鈴と石三つ。
028 祠のアップ。027から六秒後の撮影だが、石の位置が異なる。
032 祢古小学校の校庭。夏。児童が整列している。
日付スタンプ:1987年7月20日 15時33分。
2000年に購入されたデジカメで1987年の写真を撮影できるはずがない。
プリントアウトを拡大すると、整列した児童の列の端に列に入っていない人影が一つ。短い黒髪。白い服。輪郭がわずかにぼやけている。
阿部のメモ:「だれ? このクラスは40人のはずだが」
033 阿部記者の自撮り。施設内の廊下。
背後の鏡の中の阿部は、カメラの方を向いていない。
鏡の外の阿部はカメラを向いて撮影しているにもかかわらず。
鏡の端に、子供の足のようなものが映っている。
【浅川静・編集注 024番の復元画像について】
施設の職員(田村、長年勤務)がこう言った。
「Kさんが若い頃の写真を見たことがある気がするんですが。でも、Kさんの若い頃の写真がどこにあったかを思い出せない」




