商団護衛任務5日目…主人公初体験。
昨晩のお肉パーティで精神的に余裕が出て来たのか今日は朝日を拝みながら火の番をして
昨日の残りの尻尾の部分をさばいて少量だけど肉を取り出して焼いて食べる
(昨日あんだけ肉食べたのに翌日の朝食も肉行くのか…)
「毎朝恒例になってるが、今日の予定を伝えるぞ〜耳だけこっちに貸してくれ〜」
「今日の夕方には村に入れると思う。道中はまぁ…そこまで強くない獣や魔物がいるが出現頻度は高くないからそんなに警戒しなくても良いだろう。」
「俺とミキくんとワン太がいればなんてことはない。」
「油断しないように行けば気楽な道だもう一息だから頑張ろう」
「平和ですね〜」
「視界の端にチラチラ平和ではないものが見えるけどね」
「次の村…ヨーク村はうちの村より少しは栄えているんだぞ。」
「皮肉にもヒドラのおかげで?」
「そうそう。一昨日も言ったがヒドラのおかげで村の周りに強い獣が来ないから弱い魔物が集まるわけだ。流石のヒドラも弱い魔物まで蹴散らす必要がないし弱い魔物もヒドラに逆らうことをしないからモンスターの間で力関係ができてるわけだ」
「そしてこれまたそのおかげで弱いものが集まってるってことは?」
「冒険者なりたてが集まるってこと?」
「そういう事だ」
「だから鍛冶屋もあるし宿もいくつかあるし商店の数も多い」
「まぁしかしどれも初級用というか…そういうものしか無いけどな」
「へー!でも面白そう!」
「村の特産でヒドラの鱗装備もあるがあれはヨーク村の護衛付き商団が都市に行って取引しているからあの村ではあまり売られてないが割れた破片を使った小物やガラス製品に似せたものもあって村の経済はかなり良いらしいけどな」
「おぉー!ヒドラの鱗装備か〜いいなぁ…」
「良いいだろうけど結構高いぜ?」
「どのくらい?金貨5枚ぐらい?」
「そんなはした金で買えるわけない(笑)フルアーマーになると金貨30は行くな!」
(安い偽魔剣系と同じ値段か…)
「鱗一枚とか売ってないかな〜私の左手につけてる菱形の木の盾につけて防御力上げたいな〜」
「破片とかなら買えるんじゃないか?」
「金貨?」
「いや…値段はわからんが…」
「でも装飾品に散りばめられるレベルだからおそらく無理だよね」
「かもな〜。でも俺たちは村の生活必需品を仕入れに行くわけで。別にヒドラの鱗買いに行くわけじゃないからな」
「そうだけどさ〜…」
(異世界出身の私としては一目でいいから見たいし、欲しいもんだなぁ…)
「弱い獣や魔物ってどんなのがいるの?」
「基本的にさっき話したゴブリン…今までミキくんが倒したモンスター達…あとは昆虫型や蝙蝠などの翼があるやつと〜…そんなもんか?」
「虫か〜」
「虫も美味いぞ?」
「えぇ?ソウ先生は味覚壊れてるんじゃないですか?」
「美味いと言っても蟷螂などの虫の筋肉部分とからしいけどな?」
「元が何であれ料理して皿に乗せたら立派な料理とかいう外国の珍料理番組があったね…そういえば…」
「ヨーク村にはミキくんの好きなまともな肉はないから虫肉食うか野菜食うかだぞ?」
「この世界に神はいない…」
「弱い割りに虫の繁殖力はすごいからある意味安定した食料な訳で、過疎地の村では普通だぞ普通」
「魔法が華々しく異世界転移したと思ったら虫を食べる世界に来てしまった…そんな題名で一本書けそうだね…」
「まぁ…頑張れや!」
「昨日みたいにトカゲ捕まえれば良いだけですよ♪ミキさん頑張れ♪」
「マジ天使」
「づいだぁー!」
「おつかれ〜」
「俺宿取ってくるわ」
「自分も行きます。」
「はえ〜夜なのに賑わってますね〜」
「日中は狩りをして稼いだ金で夜に飲む!これこそ冒険者のいいところだよな〜」
「明日のことは明日決めるとして…今日は宿に言って飯食って寝よう。久しぶりに安心して眠れる」
「あぁ…それいいですねぇ…村の探索は明日でもいいか…」
ガヤガヤ
ワイワイ…
「なにこれうるさい…」
「酒場なんだからこんなもんだ」
「部屋は取ったんだが1部屋しか、空いてないらしくてな。」
「簡易ベットを貸してくれるらしいんだが多くはないが旅費は村長から出してもらってるから大丈夫だ」
「村長意外と気が利きますね」
「意外とは失礼だろう(笑)」
「軽く飯でも頼むか。ここの店主がリーフを見て後で女が来ると言ったら二階の比較的静かなテーブルを貸してくれたからそこで晩飯と洒落込もうぜ!」
「お!いいな!」
「注文はカウンターでして二階で待ってろだってさ、俺たちはもう注文したからお前らも注文してこい」
「高いものは頼むなよ?一回の食事に当てれる金額は決まってるからオーバーしたらその分は自費だ(笑)一食一人小銅貨5枚までだ詳しいことはまた後で話す」
「わかった」
「すいません〜二階のテーブルを貸してもらったやつなんだが注文したいからメニューを貸してもらってもいいか?」
「はい!こちらになります!」
「どれどれ〜」
「…」
「じゃあ俺はエールと…虫野菜スープに虫肉の一皿で!」
「えぇ…」
「私は…」
(ん?なんだ普通のメニューもあるじゃん…って高ッ!?)
(野菜スープとパン5切れで大銅貨もすんの!?)
(経済が潤ってるんじゃないんですかねぇ…)
「じゃあ俺は先に上がってるからごゆっくり(笑)」
(レディが絡まれそうなこんな酒場で先に行くとか相変わらず気遣いのできない先生だ)
(それにしても…普通のは軒並み高い…)
(今まではかなり贅沢だったんだなぁ…)
「普通のメニューで一番安いのは…茹で野菜小銅貨3枚…」
(なんだここ…価格破壊でも起きてるの?)
「一方一番安いのは…苦虫の炒め物…銭貨5枚…」
(うゔぉえ…)
(日本生まれ日本育ちにはキツすぎる…)
「いかがなさいますか?」
「あっ…はい…えっと…この野菜の茹でと…」
(ご飯はダメだ…せめて飲み物行こう。飲み物…)
(後…小銅貨二枚で頼めるものは…)
「この…フルーツジュースをください…」
「かしこまりました。場所はどちらですか?」
「あの二階のテーブルです」
「わかりました。それではごゆっくり」
「店員さんかわいいな〜やっぱり昼は冒険者とかなのかな…」
「おまたせ…ってだいぶ出来上がってますね」
「おう!ミキちゃん!いい料理は頼めたか?」
「頼めるわけないですよなんですか野菜スープとパン5キレで大銅貨5枚とか」
「あぁ〜!この辺過疎地だからああいう貴族食なんてもんはここいらまで回ってこねのよ!」
「だからってイモぐらいあってもいいでしょうに」
「ここは弱い魔物や獣が多くてなかなか農業ができませんからね。必然的に数が多い獣や昆虫が主食になりますから…」
「それにしたって…リーフさんはなに飲んだんですか?」
「僕は弱めのワインと幼虫の野菜炒めです」
「…」
「タフですね…」
「昔は食べるものなかったですし普通ですよ。あはは」
「そうだぞ〜ミキちゃんがどこからやってきたのかは知らんが、言葉が話せない上に交渉もせずに虫も食わないなんてどこの貴族かっての(笑)」
「うるさいなーこの世界じゃないどこかの国からきたの!」
「はいはい(笑)寝言は寝て言えよ(笑)」
「この酔っ払い…」
「お待たせしました。幼虫の野菜炒めと虫野菜のスープに虫の一皿、フルーツジュースと茹で野菜です」
「ではごゆっくり。」
「“いただきます”」
「はー…宿に来てまで野菜とは思わなかった…」
チラッ
パクパク
(みんな何事もないように美味しそうに虫食べてるなぁ…)
「ん?ミキさんもおひとつどうですか?」グイッ
「お気持ちは嬉しいのですが…え…遠慮させていただきます…」
「美味しいのにもったいない〜栄養満点だし好き嫌いはダメですよ〜」
(この世界では虫食べないと怒られるのか…厳しい世界だ…)遠い目
「はぁ…フルーツジュースだけが唯一の救いかもしれないなぁ…ごくごく」
「甘くない…」
「そりゃ甘くないだろ(笑)甘いやつは自分で栽培されたやつか上手に作られたやつだけだからな!」
「…」
「少し変な味がするけど…でも虫じゃないだけましです」
ごくごく…ぷはぁ…
「あぁん?知らないのか?」
「何がです?」
「そのフルーツジュースの元…そもそもフルーツがどこで取れるのかとか」
「は?普通に果物園でしょ?これだから酔っ払いは…」
「ガハハハ!なんだ知らないので頼んだのか?そのフルーツは果樹園じゃなくこの辺の森で成ってるんだよ!」
「いいじゃないですか。別に。」ゴクゴク…
「外には弱いといえど獣やゴブリンがひしめいてるのにどうやって収穫すると思う?」
「…」
「え?…」
「そうよ!そうよぉ!そのフルーツジュースの元ってのはゴブリンどもがお弁当用に持参して冒険者と戦闘になり負けて戦利品と一緒に回収されるモンだ」
「え?嘘でしょ?」
「そしてそのフルーツも虫が食ってたりするわけだが…こんな虫を食う村の酒場でわざわざ虫を取り除いて作られるとおもうか!?」
「まさか…」
「おうよ!そのまさかよ!初めて飲む虫のペーストはいかがかな?」
「おっろろろおろろろ」
〜〜〜〜〜以下自主規制〜〜〜〜〜
「うわあああミキさんが吐いた!」
「だれか!布巾をくれ!それとバケツだ!」
「ガハハハ!精進しろよ!」
拝啓…異世界の勇者様…
現実ってこんなモンです…美少女主人公のはずが…こんな嘔吐シーンを宿屋で晒してしまうほどにこの世界は鬼畜です…
私もハーレムに包まれて人生生きていきたいです…
後コンビニの食べ物は癌になるとか言われてますが…虫入りペースト野菜ジュースかガンかと言われたらガンをとります…
この世界は最悪です…




