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【物語紀行】――主役も悪役も、役割を辞めたがっている。  作者: Taku
第1章 幕間③:『あなたは、誰派。』― 今日の席はどこ? ―「読者参加型」観測者適性判定

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幕間 第2話『だんだん深くなる質問』

中継セクター。

前回と同じ場所。

カノジョは今日もラムネを片手に壁に向かって立っている。カレシは手帳を開き、前回の記録を確認している。雇い主はソファでコーヒーを飲んでいるが、相変わらず参加する気配はない。


カノジョ「さて、第二回。前回の続きだよ」


カレシ「前回参加した人へ。Q1〜Q3を答えた人は、そのまま続けてください。今回から参加する人も大丈夫です。Q4〜Q6だけでも遊べます。前回同様、Q4:A/Q5:B/Q6:Cのように回答してみてください」


カノジョ「そうそう。気軽にね」


カノジョは壁に向き直り、ラムネを一つ口に含む。


カノジョ「考えすぎず、最初に浮かんだものを選んでね」


「もちろん、飛ばしちゃってもいいよ」


カレシ「では、第四問です」




【Q4|「わからない」という状態】


「わからない」って、どう思う?


A:不安になる

B:面白い

C:仕方ない

D:……わからない


直感で、ひとつ。




カノジョ「『わからない』をどう扱うかで、結構タイプが分かれるんだよね。私、B。『わからない』って、なんかワクワクしない?」


カレシ「……私はAです。『わからない』は、記録できない状態だから」


カノジョ「カレシが不安になるの、見てみたい」


カレシ「冗談はやめてください」




【Q5|物語の結末】


物語の結末、どう思う?


A:きちんと決まっていてほしい

B:読者が決めてもいい

C:どちらでもいい

D:そもそも結末は必要ない?




カノジョ「これ、結構好みが分かれるんだよね。私はB。読者がどう思うかで、物語って変わると思うから」


カレシ「私はAです。物語は閉じるべきだというのが、記録者としての立場です」


カノジョ「ほら、やっぱりカレシは監査役寄りだね」


カレシ「……それは褒め言葉ですか」


カノジョ「そういうことにしといて」


その時、雇い主がソファから顔を上げた。


雇い主「カレシが監査役寄り?」


カノジョ「うん。だって、『記録』って言葉がもう監査役っぽいじゃん」


雇い主「……まあ確かに」


カレシ「雇い主までそんなことを言うんですか」


雇い主「否定はしない」


カレシ「…………」




【Q6|最終問題・診断を疑う】


【最終問題】


もしあなたが、「診断結果、間違ってない?」と思ったら?


A:そのまま受け入れる

B:理由を確認する

C:診断そのものを疑う

D:もう一度やり直す




カノジョは、ここで少し間を置いた。


カノジョ「ここだけは、ちょっと大事。」


「『診断そのものを疑う』を選んだ人」


「ちょっとだけ面白いところにいるかもしれないよ」


カレシ「はい。あなたは、すでに診断の外側に出ようとしています」


カノジョ「尚、この質問に正解はごさいません!」


カノジョが説明口調の気取り顔で補足する。


カレシ「……それはすべての質問に言えますが」


カノジョ「もう。サプライズっぽく伝えたいじゃん」


カレシ「やれやれ」


カレシは深いため息をついた。ただし、その動作はもう慣れたものだった。


カレシが手帳を閉じる。


カレシ「Q4〜Q6の回答を記録しました。ただし、診断結果の確定はまだです」


カノジョ「うん。だって、まだ途中だからね」


カノジョは壁に向き直り、手を振る。


カノジョ「次回、ついに結果……というか、あなたの『近い席』が分かるよ。たぶん」


カレシ「『たぶん』という曖昧な予告だと、読者に不安を与えてしまいます」


カノジョ「だって、来たら面白いと思うもん」


雇い主がソファから顔を上げる。


雇い主「……で、結果が出たらどうするんだ」


カノジョ「どうもしないよ。ただ——自分がどの席に近いか知ったら、みんなと仲良くなれるって思ったの」


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