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第56話 高度な攻撃? レベルが高い

この魔人何を言っている?

私が魔人と友好関係があるように見せ、イメージ的な攻撃をするという高度な戦術か?

魔人のくせにやり手ね。


「師匠、またやりましたね」


「毎回、毎回、私を疑わないでください。敵の戦略かもしれませんよ?」


「教祖様、私を覚えていませんか?」


「脳の片隅にすら存在していません」


「よくそんなことを堂々と言えますね。人間性を疑います」


イラリアが何やら言っているが、それよりも、目の前の魔人が嬉しそうにしているのが気になる。


「素晴らしいです。流石教祖様。良い!」


「師匠、この人からフライパン教徒の臭いがします」


「M値だけではフライパン教徒とは断定できませんよ? 魔人さん、こちらまで来ていただいても?」


「はい」


私は近づいて来た魔人の頭をフライパンで殴る。

女魔人は勢いよく地面に倒れた。


「いくら敵でも、それは酷いと思う」


「聖女さんに同感です」


イラリアが聖女さんに同調する。

女魔人は笑みを浮かべ起き上がる。


「ウフフフフフ、ありがとうございます。教祖様」


ファンが憧れの人と握手した後のような表情をしている。


「これは……、本物ですね」


「でしょうね。こんな変態的行為に喜ぶのはフライパン教徒ぐらいですから」


私とイラリアはある程度見慣れた光景なので特に何も思わないが、他の面々は固まってしまった。


「魔人の信者は受け付けていませんが、仕方ありませんね。お名前は?」


「ルーテリアと申します」


この場の空気が凍った。

これほどの衝撃は数年ぶりかもしれない。


「この方、レベルが高いですね。私が衝撃を受けています」


「それは相当ですね。あの師匠を驚かせるんですから、勲章物ですね。で、この魔人、埋めますか? 危険な臭いがします」


「棒高跳び並みに理論が飛んでいて、イラリアが何を言っているのか分かりません」


「師匠のその例えの方が意味が分かりません」


「まあ、詳しい話は中で聞きましょう」


「師匠、それは招く側のセリフですよ? 客が言う言葉ではありません」




ルーテリアの家は魔力濃度こそ高いが、それ以外は人間でも快適に過ごせるように整えられていた。

明らかに即席で用意したものではなく。

長年の準備が物を言うような意匠が施されていた。


「ルーテリア? さん。どこで私たち会いましたか?」


「私たちの出会いは教祖様が魔王領に来た時の話です」


「師匠、魔王領に来たことあるんですか?」


「一回だけ、パダラに攻め寄せてきた魔人を追い続けていたら、魔王領に侵入してしまった時に」


「追撃で砂漠越えをしたんですか?」


「はい。私の周りに結構な数がいたんですけどね。私以外は砂漠までに引き返すか、砂漠の土になったようです」


「教祖様が砂漠を越えて魔王領に入った時に勇者が魔王領に入った反応があったんです。駆け付けたら、そこに教祖様がいたんです」


「ルーテリアさん、勇者と師匠を間違えたんですか? 感覚鈍りすぎじゃないですか?」


「イラリア? どういう意味ですか? 私の神々しさは勇者のそれとは比べ物になりませんよ?」


「比べ物にならない程、差があることはよく知っています」


「魔族から見るとそこの勇者と教祖様の雰囲気はよく似ていますよ?」


「本当ですか? 中身全然違いますけどね」


「そうです。イラリア、もっと言ってください。勇者と私が同じ雰囲気何て、史上まれにみる屈辱です」


「師匠を擁護したつもりはないんですけど……」


「その侵入を察した魔人たち、中でも魔王の座を求める魔人は教祖様に駆け付けようとしました。私はその魔人たちを蹴散らして、教祖様と戦いましたが、教祖様は私を虫けらのように倒し、刺激的な尋問で……はぁ……はぁ……思い出すだけで、興奮してきます」


「そんな人いましたっけ? やっぱり記憶の片隅にも無いんですけど」


「師匠、どういう頭してるんですか? こんな衝撃的な事件を忘れられるなんて、頭おかしいんじゃないですか?」


「最近、イラリアが悪意を包み隠さないようになりましたね。オブラートって知ってますか?」


「そっくり、そのままお返しします」


「身に覚えが無さ過ぎて意味が分かりません。この魔人、私に対して高度なイメージ攻撃をしています。レベルが高いです」


「イメージ攻撃って、既にどうにもならないところまで低いので、効果がありませんよ?」


「でも、本当にルーテリアさんが信者なら、テプサさんは用済みですね。ルーテリアさんを足掛かりにすればいいですからね。要らない子はどうしましょうか……」


「その発言はいろいろな意味で危ないので止めた方が良いと思いますよ。でも、テプサとルグドは争っていて手が出せないんですよね?」


「漁夫るにはもう少し時間が欲しいですからね。魔王とナーボの血族どちらを潰すのが正解でしょうね……」


「ナーボを叩けばいいんじゃないですか? だって、魔王を攻撃したら、もれなくナーボが来るかもしれませんよ?」


「ナーボと魔王にあまりにも動きが無さ過ぎるんですよ。魔王領の各地で反乱が起こっています。瓦解を防ぐためにも勇者を一刻も早く討たなくてはならないのに、動きません。もはや、やる気がないとしか思えません。勇者さん、どうしますか?」


「奴を討伐できるなら、した方が良い。早いに越したことはないからな。エドアルドはどう思う?」


「私も魔王討伐に賛成だ。私かジーナ殿がナーボを食い止めれば良い」


「大賢者さんの都合に私を巻き込むのをやめてもらっていいですか?」


聖女さんが私の話を無視して話を進める。


「エドアルドさん無しで魔王討伐ができるの?」


「ルカの今の実力ならば問題ない」


「大賢者さんは痴呆ですか? 勇者さんが四天王に負けたことをお忘れですか?」


「エドアルド、俺、絶対に魔王の首を獲って見せる」


勇者さんが何やら嬉しそうにしている。


「マジ、ウケる」


「師匠、黙っててください」


「ルカ、俺も信じてるぞ」


剣聖さんが突然声を出す。


「あたいもルカを信じてる。絶対に魔王を倒してくれるって」


盗賊さんもここぞと声を発す。


「何で、剣聖さんと盗賊さんは忘れた頃にしゃべりだすんですか?」


「よし、魔王を倒して、世界の平和を取り戻すぞ」


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