第088話 夏休みの集大成 霧道VS胡
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「前回と同様に呼ばれた生徒から準備をしてもらい準備が整い次第試合開始だ。」
時間が掛からないよう無駄な説明は省いている。
クラスメイトも自分の番が今か今かと待っているようだ。
今回は、自分の試合のタイミングがいつかなど分からないのでしっかり聞いておく必要があるな。
「まずは大事な1戦目だけど、 霧道 歩 対 胡 明明 の2名だ。他の生徒も盛り上がるほどに熱い戦いを頼んだぞ。」
結局、前回同様に俺が初戦を戦うことになったのかよ。
相手の戦いからは入学当初に見た少しばかりの記憶だけ。
それに俺が常に成長しているように、相手も成長していることは間違いないだろう。
「アンタのせいで初戦から戦うことになってじゃないアルか。」
「そのファッションのアルはやめたらどうだ。お前が流暢な日本語喋ってるの聞いたことあるぞ。」
「これやめたらこのクラスで個性でないでしょ。ウチはいつだって目立ってたいアルよ。」
こいつが強くなりたい理由には目立ちたいという気持ちも含まれているのかもしれないな。
他の人にとってはそれだけと思うかもしれないが本人にとってはそれが重要なことなのだろう。
「俺からしたらお前も十分キャラ濃いけどな。」
「嬉しいアル!そんなに褒めても手加減は出来ないアルな。他のクラスメイトはこのクラスの最強は京極だと思ってるけど、そんな訳ないアル。今までの戦い見てれば分かる、本当の才能があるのは霧道だってね。」
「褒め言葉に褒め言葉で返してくれるなんて良いサービスだな。」
「調子に乗るな弱者詐欺。」
軽い口撃をかまし合っていると試合の開始合図が聞こえる。
「両者用意はできたようだな。それでは試合スタート!」
さっきまでの激しい口撃とは違い相手の出方を伺うような時間が生まれる。
相手は俺について情報を少しは持っているようだ。
なら、絶対に知らないであろう技を使うまでだな。
「1学期の俺を見て最強になりうる才能があるんだって言ってるなら、もっとすごいもの見ることになるぞ。”錬金術師 偽りの力”」
ダガーが水に浸食されていくのを見た胡が警戒体勢を強める。
データにない技を見せられたら警戒するのは無理もない。
「正解は俺に攻める隙を与えないことだったぞ。」
「バカじゃウチの戦い方は理解出来ないアル。罠にハマってるのはそっちの方アルよ。”空対極 空掌底”」
俺の体が勝手に胡の方に吸い寄せられていく。
その先で掌底を構えているのが見える。
「吸い込むのは良いが拘束力が足りないぞ。」
「少し身動きができるからって今更なにを。」
吸い込まれる力に抵抗して少し踏ん張る。
足腰は十分に砂で鍛えられているからな。
それだけ自分の方に引っ張っているからな、コントロールが多少難しくても当てることは難しくない。
シュッ!
使い捨てるようにしてせっかく錬成して”偽りの力”を投げ捨てる。
「クソ!頻繁に使えるような技には見えなかったアルよ。”空対極 空避”」
そこには何もないはずなのに、まるで何かにぶら下がるようにして空中に浮かんでいる。
大体は能力について把握してきた。
あいつは空気を掴むことができる。しかも、その距離は手の届く範囲以外にも届く。
それが吸い込まれていたカラクリのはず。
「よっと。その顔、いかにも分かったって感じアルよ。別に隠していた訳ではないからいいけど。」
今度は空中を歩いている。足でも掴むことができるのか。
どちらにせよ、空中戦に勝ち目がないのは確かだろうな。
「俺は遠距離もあるんだってこと忘れてないだろうな。」
「プププ。あんな連発できない爆発に数個しか1回に出さない火と水の玉じゃ、怖くなんてないアル。」
「情報は早めの更新をおすすめするぞ。”錬金術師 二重元素錬成”」
放出されては生み出されてが止まらない火と風の玉が胡を襲う。
「ゲゲ。そんなに多く作れるなんて聞いてないアルよ。”空対極 絶空波動”」
胡は手を前に突き出して握り潰す仕草を見せる。
そのまま握り込んだ手から何かを放つ。
ドゴーーン!
何も見えなかったが衝突音は聞こえる。
空気を掴んで投げたとかそう言うことなのか。
圧縮されているのなら同じ風の効かないのも頷ける。
「くっ。さすがに全部を相殺することはできなかったアルか。本当に入学の時は最下位だったか。」
少し技を喰らったらしく、左足に風のかすり傷が見える。
俺はまだ相手の攻撃すらもらっていない。
胡には悪いがまだまだ手の内はあるぞ。
「もうダメージを負うのは覚悟で攻めるしかないアル。”空対極 空遊烈”」
空中を自由自在に移動してくる。
でも、それは隙がでかいのではないか。
そう思って俺が技を使おうとした。
ドスッ
横から何か衝撃が伝わってくる。
何が起こったのか一瞬痛みで理解できなかったけど、遅れて理解する。
前方に集中してしまっていたが、近付かれたら攻撃範囲は俺の360度どこからでも出来るということか。
「ここから先はずっとウチのターンアル!」
「近接戦も最近完全克服したんだ。あんまり舐めるなよ。”我流体術 迅”」
「その技を見たことないアル。1ヶ月でどんだけ進化してるアルよ。」
素早い動きで相手に俺を捉えさせる間も与えずに距離を詰める。
変に距離を取られるより至近距離の方がずっとやりやすいからな。
「バカめ!忘れてもらったら困るアルよ。空を制する一撃をもって終わりとする。”空対極 空掌底”」
「胡がどれだけ訓練してきたか知らないが、俺も負けないぐらい進化してきた。これがその証明になる。”錬金術師 半解放”」
俺はこの間の時と同様に徐々に髪が白くなり、力が解放されていくのが分かる。
完全あの時の感覚を掴むことができたのだ。
「避けられたらいいな。”錬金術師 融合爆発”」
至近距離で放たれた爆撃は俺の目の前を荒らしていく。
流石にこの距離で攻撃をもらえば耐えているのは無理だろう。
「両者そこまで。勝者 霧道 歩。」
最初にしてはあまりにも激しい戦いだったのか、クラスの空気感が開始当初のゆったりとしていたものではなくなる。
これは自分の実力を見せる時間。
俺はここまで来たがお前らはどうなんだと挑発する時間なのである。
「いやー、最初の試合に相応しい見事な戦いを見せてくれた2人には大きな拍手を。」
その言葉を聞いて健闘を讃えて拍手が送られる。
俺がクラスの火をつけた。
最弱が見せた圧倒的な成長。
次の試合も面白いものになるな。
そう思いながら観戦に回る。
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次回は、明日投稿予定です。
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