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16話

誤字脱字、感想等ありましたらよろしくお願いします。

 次の日、昨日と同じく早起きした俺は朝飯を食べるのもそこそこにログインしていた。昨日の夜にω姐さんから集合場所と時間の連絡が来ていた。今日の午後1時に王都の北門前だ。

 現在は朝の8時、集合時間までまだ時間があるので、昨日と同じグラム沼地で三時間ほどマッドドールを狩ることにする。最近何故かソロプレイをしているけど、本当はパーティー組んだ方がいいんだよな。

 まだ朝だからコージもログインしていないし、昨日フレンド登録したミチルも今はログインしていないみたいなので仕方なく一人で沼地に向かいお昼頃まで一人で泥人形相手にひたすら点棒を投げ続けていった。昨日王都にある武器店で見つけた点棒(500点)を使いマッドドールを倒していく。そろそろ初期の点棒(100点)だとキツいからな。


△ ▲ △ ▲


 そうして三時間後、王都に戻ってきた俺は北門に近くにあるNPCの経営する店で昼食を食べている。今日初めて入ったけどなかなか美味い。今食べているのはナポリタンだが、麺や野菜の触感などが現実のものといっても過言ではないくらいにリアルだし、下手したら今まで食べた中で一番おいしいかもしれない。

 実際には何も食べておらず、ただ食べた気になっているだけだけど、こんなにおいしいのなら毎日食べたいくらいだ。

 昼食も食べ終わりそろそろ1時になるので集合場所の北門に向かう。まあさっき入ってきた門に戻るだけだけどね。


△ ▲ △ ▲


 お昼時ということもあってかいつもより人通りの少ない門の前に行くと、ミチルがすでに居た。彼の周りにも明らかに攻略組と思われる格好をしたプレイヤーが何人か集まっており、それぞれ装備の確認や雑談などをしている。

 みんな強そうだな……本当に俺なんかがこの人たちの中に混ざってもいいのだろうか?

 そんな不安を覚えつつミチルの方に歩いていく。途中で俺が近づいてきたのに気づいた彼は俺に向かって「おーい! こっちだよ!」と大声で叫んできた。

 ちょ、ちょっと! みんな見てるじゃん! もの凄く恥ずかしいんだけど……

 周りの人に見られながらいそいそとミチルの元へ駆け寄る。


「そんなに大声出さなくてもいいだろっ! 恥ずかしいじゃないか」

「え?なんで恥ずかしいの?」

「だって他の攻略組の人達に見られるし、俺がいるのは場違いだよな」

「そんなことないよ、キントウ君強いじゃん!」

「そうか? ただ武器任せなだけな気がするけど……」

「大丈夫だって。それよりそろそろ皆揃ったみたいだね」


 ミチルが門の方を向く、それにつられて俺も視線を向けるとそこには大きな槌を背負ったこれまた体格もがっしりとした男性が居た。

 男性はそばにいる女性と少し話すと、集まっている俺たちボス戦参加者に向かってよく通る大きな声で話し始めた。


「みんな、今日は集まってくれてありがとう! 俺は今回のボス戦のリーダーを務めるダイモンだ、よろしく頼む。さて、早速で悪いが各パーティーに分かれて装備などの最終チェックを始めてくれ。終わり次第出発する!」


 あの人がミチルと同じトッププレイヤーのダイモンさんか。じゃあ隣にいるメガネを掛けた長身の女性がもう一人のトッププレイヤーのクーデルさんかな。

 ダイモンさんの挨拶が終わると集まっていたプレイヤーはそれぞれ自分のパーティーのところへ向かっていく。ミチルも自分のパーティーで集まるのでここで分かれる。

 今回のボス戦はダイモンさん、クーデルさん、ミチルの3パーティー18人だ。俺はダイモンさんのパーティーの助っ人として参加するのでダイモンさんのいる所に向かう。なんか緊張してきたな……


 まずはダイモンさんに挨拶しないと、第一印象が大事だよな、ここはしっかり行こう。


「あのー……」

「ん、どうした少年よ」

「えっと、オメガさんに紹介されてダイモンさんのパーティーに参加させてもらうことになってるんですけど……」

「ああ、お前がオメガが云ってた奴か。確か、キントウっていったかな?」

「はいキントウです。今日はよろしくお願いします」

「おう! 俺がダイモンだよろしくな」


 ダイモンさんは近くで見ると2mはありそうなかなり大きな人だった。スキンヘッドに筋肉隆々で俺と同じくらいのサイズの戦槌を背負っている。よくあんなの持てるよな、相当Strにポイントを振っているのだろう。

 そのあとダイモンさんのパーティーメンバーを紹介してもらった。治癒魔法と光魔法使いが一人ずつ、片手剣使弓使いが一人ずつだ。それにダイモンさんと今日は不在の短剣使いのパーティーだそうだ。前衛3人後衛3人ずつのバランスのいいパーティー構成になっている。

 お互いの自己紹介もそこそこに、装備の最終確認も終えた俺たちは北門からグラム沼地に向かって出発した。みんな俺のことを笑顔で受け入れてくれた。いい人達で良かったな。


△ ▲ △ ▲


 グラム沼地に入ってからボスのいるエリアに向かう途中何度もマッドドールを見つけたが、その度に何人かがよってたかって瞬殺する。そりゃ、ここにいるのは高レベルの人たちだもんな。

 俺もお荷物にならないように頑張らないと、折角紹介してくれたω姐さんにも申し訳ない。


 グラム沼地を18人で行軍すること30分、ボスのいるエリアの手前にあるセーフティーエリアに到着した。それぞれポーション類などの確認を行っている。今みんなが持っているポーションはマリオが作ってるんだと思うと、なんだかあいつって結構すごいプレイヤーなんだなと改めて思い直した。


 装備の最終チェックも終わり、再びダイモンさんが前に出て話し始める。それにしても大きいな隣に立っているクーデルさんも女性のわりに長身なのに小さく見える。


「これからボス戦に向けての作戦を説明する。今日相手にするのは物理攻撃の効きにくいマッドゴーレムだ、なのでメインの攻撃は後衛の魔法使いたちに任せ、俺たち前衛はゴーレムの攻撃を抑えるタンクとして行動してもらう」


 そう言ってダイモンさんたちは18人をそれぞれ、タンク役の前衛、メイン火力の後衛、そして治癒、補助の3パーティに編成し直した。前衛班のリーダーはダイモンさん、後衛班のリーダーはクーデルさん、治癒、補助班のリーダーはクーデルさんのパーティーに所属している男性に決まった。

 俺は前衛とも後衛とも言えないので治癒、補助班に加えてもらった。ミチルは前衛班のようだ。

 自分の班のメンバーと簡単に挨拶を交わし、パーティー申請をしてもらう。これで準備は整った、ダイモンさんとクーデルさんを先頭にセーフティーエリアを抜け、ボスの待つエリアへ進む。

 事前に教えてもらった話だとマッドゴーレムはマッドドールが大きくなっただけで、特に大きな変化は無いということなので、昨日ミチルと練習したから問題ないはずだ。

 

 初めての大人数でのボス戦を前に俺は緊張と期待の入り混じったなんともいえない感情を胸に秘め、みんなに続いてボスの待ち構えるエリアへと足を踏み入れた。

改稿しました

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