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 漠然としている。


 はっきりしていない。


 誰も実際に会ったことがないのか。


 それとも、会った者が生きて帰れなかったのか。


 往々にして、噂には、尾ひれが付くものだ。


 そうして、真実だけが、闇へ沈んでいく。


 だからこそ、目の前の光景は、捉えようによっては、貴重なのかもしれない。


 ただ今の状況、思いきり危険である。


 いや、危険という言葉では、片付かない。


 緊急事態そのものだ。


 だが、同時に、それは、この世界の核心へ近づく機会でもあるのだ。


 火の四天王であれば、何となく火を思わせる外見だったりするのではないだろうか。


 そんな憶測が、頭をよぎる。


 そして、どうだろう。


 実際に現れた少女は、その想像を裏切らなかった。


 燃えるような髪。


 夕焼けを閉じ込めたような瞳。


 派手な装飾はない。


 だが、それで、必要十分だ。


 そのような装飾などがなくても、その色彩だけで火を連想させる。

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