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「だから夜を選び、霧が出るのを待った」


「……」


「計画的な夜襲です」


 と、スウェンは、言った。


 街は、城郭都市とまではいかない。


 いかないが、立派な壁によってぐるりと取り囲まれている。


 この壁は、石造りである。


 高さも厚みも十分にあり、ところどころに見張り台が設けられている。


 街の出入口には門があり、日没後には閉じられる。


 この壁こそが、ヴィセントがただの平和な街ではないことを物語っている。


 壁があるということは、その必要があるということだろう。


 外敵を防ぐためのものと考えるのが、普通である。


 実際、街の歴史をひもとけば、これまたこの異世界にきて八日目である俺としてみればまったくして伝聞の域を出ないのだが、過去に何度か魔物や盗賊の襲撃を受けた記録が残っているという。


 そのたびに、壁は補修され、強化されてきたらしい。


 スウェンは、続けて、


「これだけの規模の魔物の襲来は、八十年振りだそうです」


「そう、か……」


 と、俺は、短く応じた。


 そうだとすれば、だ。


 この街にいるほとんどの者にとっては、ただ伝え聞いたり記録で読んだりしただけ、つまり実際には経験もしたこともない事態、というわけである。

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