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そのような言葉、TPOである。
俺のいた世界の俺の住んでいた国では、ビジネスシーンを中心によく使われていたように思える。
件のロウナは、ばっちりきっちりかっちりメイドの恰好なのだ。
そして、だ。
この場のただ今の状況である。
TPO的には、若干の物議を醸しだす気配これありなのだ。
少しそぐわない。
違和感がある。
そういったきらいがなきにしもあらず、だ。
だが、ただ今は触れない。
ここは異世界だ。
そもそもにして、俺のいた世界の概念とかものさしでことを判断しすぎるのはよくないだろう。
TPO的に云々(うんぬん)と言うのならば、俺の学生服の恰好も、もっとも指摘を受けるべきところなのだ。
俺は、この場にいる冒険者ギルドの受付嬢マーシャルとの会話を思い出していた。
「あなたの服は……その見たこともない装飾そして刺繍された紋章……そう、聖騎士が装備していたという伝説の防具、"紫紋の聖服"……ですね?」
「あ……いえ、違うと思いま……」
「否定するということは、隠しているということ……私の推測どおりですね。大丈夫です、秘密にしておきます。ここまで見抜けるのは、実は古文書にも精通している私ぐらいな者でしょうから」
「これはですね、学生服と言っ……」
「野暮なことを聞いてしまいました。今のは聞かなかったことにします」
マーシャルは、フレームなしの眼鏡がよく似合っている知的な感じの女性である。





