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 上の階には、ギルマスすなわちギルドマスターの執務室もあるという。


 ギルドマスターは、ゲーム上のその定義とは少しだけ異なるところだろう。


 この異世界においては、さしずめ、冒険者ギルドの代表、といったとことではないだろうか。


 ここは、冒険者ギルドのヴィセント支部である。


 そのギルドを(たば)ねる代表というわけだ。


 気にはなる。


 一体どのような人物なのだろうか。


 自然とそんなふうな疑問が頭に浮かんだ。


 マーシャルは、少し困ったように、


「それは、ギルドマスターのことをおしゃっていますか?」


 と、言った。


 俺の一言に対する(げん)だろう。


(あれっ)


 と、思った俺である。


 複雑な表情のマーシャルである。


 難色を示すまではいかない。


 が、少々難ありみたいな表情である。


 俺は、言い淀むように、


「えっと、そうですが……」


 マーシャルの予想外の口調に、少しとまどったのだ。

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