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つまり、"小さな青"と"小さな緑"に関しても、五分の一の行使でスライムを倒すに足るということだ。
AがCである、AはBと同等である、ならばBがCである、このような理屈である。
(調整行使……)
だったら五分の一のさらに半分の十分の一はどうだろうかと、俺は、考えたのだ。
これは、思いつきではない。
作戦の一つだ。
イフは、小さな顎に手をやって考えるしぐさのまま、
「……牽制にはなると思います」
と、言った。
「……ですが、牽制にしかならないと思います」
イフは、そんな慎重な言いかたをした。
(軽いジャブ程度……ということか)
俺は、そう思いながら、
「ひるませたり、のけぞらせたりはできるという感じか?」
俺の言葉に、イフは、こくん頷いた。
「十分だ」
そう短く言った俺は、イフの前方に出た。
以上だ。
以上が、二日前のネムリアの森での戦いでのイフとのやり取りだ。
かくのごとく、調整行使、それは疑似魔法の運用法の一つなのだ。





