再会
「本当に委員長なの?」
「…そうよ、久しぶりねY」
俺がここまできた理由…それは連れ去れた委員長を取り戻すため。
その目的のためにどんな仕打ちや理不尽にも耐えてきた。
なんで俺がそんな目に合ってまで委員長を取り戻すしたいかなんて理由はいろいろあるけれど、一番の要因は委員長があの施設から俺のことを命懸けで助けてくれたことだろう。
だから今度は俺が委員長を命懸けで助ける、そうあの時心に決めた。
そして今、俺はその委員長と再会した。
けれども彼女は変わっていた。
俺の知っている委員長は確かに気が強く、少し暴力的なところがあるが、普段は心優しい可憐な少女だ。
だけど今目の前にいる彼女は刀を持っており着ている白いワンピースとその顔は赤く染まっている。
「おいG、お前委員長まで自分の僕にしたのか!」
そうだ、きっと委員長も優歌と同じようにあのマイクロチップを埋め込まれて…それで…だから…。
「いいや、違うよ」
「えっ…」
「やめてよY、Gが私にそんなことするはずがないじゃない。」
そんなはずはない、なら今ここにいる委員長は素の委員長?
じゃあ俺の知っている委員長はいったい誰だ?
あの時流した涙は偽物だったのか?
「おいおい、久しぶりの再会なのにもっと喜べよ。委員長はこんなに嬉しそうなのに!」
「え…ええ…私は嬉しいよY 」
「えっ…。」
Gと委員長の会話に俺は不思議な違和感がした。
ふたりの会話は確かに成り立っているのだがなんだろうこの違和感は?
そう言えばさっき委員長が俺に話した時もなんかちぐはぐしていたような…?
そんなことを考えいた俺はその違和感の正体を探ることにした。もしかしたらその違和感の正体が委員長が変わってしまった謎の答えかも知れない。
「いいや、俺も嬉しいよ委員長。」
「そう、それなら良かった。」
「こうして3人が一緒に会話するっていつぐらいだっけ委員長?」
「ほらあのハンバーガー屋の時だよ委員長。」
俺は委員長にしたはずなのにせその質問に間髪入れずに答えたのはGだった。
「あの時が最後だったのね、凄い昔のように感じるわ…。あの時は楽しかったわね。」
やっぱりだ、まさか最初のこの質問でぼろが出るとは思わなかった。
この質問によって俺の頭の中にある言葉が浮かんだ。
だけどそれはまだ完全に決まったわけじゃない。
その言葉に確信を持てるよう俺はさらにふたりに問いかける。
問いといってもただの思い出話だ。
ただの…ね。
「そうそう、そのあと急に委員長がいなくなってあの時はびっくりしたよ~。」
「しょうがないじゃない、あのあといろいろあったんだから。」
「けど委員長のおかげで俺はYが特異体質だって知ることができた。」
「そしてそのあと俺は施設に拉致された。」
「俺はその様子を画面越しでずっと見てた。」
「私は捕まったYを助けた。」
「そんでそのあと、俺と委員長は全ての元凶の日本政府を潰そうと学校で打ち合わせをしたよね。そしてはそのあと…。」
「おい、そのあとなにがあったんだよ!」
やっぱりそこにGが喰いついてきたか。
「そのあと委員長は危険って理由で家に泊まらせてくれたんだよね!隣同士でねたよね、委員長?」
「そ…そうね…よくYはよく眠ってたわ…。」
委員長は顔を赤るめそれを隠すように持っていた刀を床に落とし両手で顔を隠した。
「へぇ~、そんなことがあったんだ。」
「そのあと俺達は東京に来てスカイツリーに行くんだけどその前に委員長とある約束したんだよね。」
「その約束ってなんだよ?」
「知りたい?」
「いいから、答えろよ。お前今の立場わかってるんだろ?」
「わかった教えるよ、俺と委員長はスカイツリーに行く前に行った秋葉原と新宿にもう一度一緒に行くって約束したんだよ。覚えてるでしょ、委員長? 」
「…もちろん…覚えてるわよ…。」
まだ顔を隠していた委員長はその手の隙間から小さな声で答えた。
「ねぇ、委員長…。」
「なによ、Y?」
「本当は委員長、なんも覚えてないんだろ…?」




