笑顔
そして時は戻り現在へ
これで委員長がなんでいろんなことを知っているのかだとか背負ってるものがわかったわけだが
「これで私の知ってることは全部よ 」
「委員長ちょっと質問があるんだけど」
「なにかしら」
「委員長の話に出てきた最初にこの現象を発見した人って今どうなってるの?」
「そこはよくわからないけど多分Sと同じ目に合わせて消えていったわ、現象について記録を撮らされてたのはどうやら私だけらしいし、なによりSがくる前から現象の加速があったからあちらさんもなりふりかまわなかったのかしら」
「あともうひとつ」
これが今一番聞きたいことだ。俺は特異体質のことを知ってからある矛盾を抱えていた。今までの話を踏まえても納得いかないものだ。
「なんで俺は特異体質なのに現象で消えたものを認識できなかったの?特異体質はこんなこと起こらないはずなのに」
そうだ俺はクラスの半分が消えたのも交差点があった場所も分からなくなってしまっていた。
「それはあなたが奴らに認識する力を急に吸いとられたから一時的に普通の人間だけよ。急に吸いとられたから回復が間に合わないだけ、しばらくすれば元に戻るはず」
「けど急に吸いとられたからSさんは消えたんでしょ?でも今俺は消えてない!いったいどうして?」
「だからそれはあなたの回復力が凄かったってことでしょ」
委員長はめんどくさそうに答えた。なんでそんなことも分からないんだと冷たい目線で俺を見てくる。
「で、もう質問はないの?」
「…ないよ…」
本当は最後にもうひとつだけ聞きたいことがあった。それはSさんと委員長の家族のことだ。委員長の話だと家族は日本政府が保護をしていると言っていたがSさんのことややってきたことを踏まえると聞いてはいけない気がした。委員長も知っていたら聞かれたくないだろうし、知らなくても薄々気づいてるはずだ。
「ないならじゃあ今日はここで解散、あとはあなたが全回復してから話すわ。」
「なんで今話せばいいじゃん。」
「その話は全回復してからじゃないと意味ないの。あとこれ」
そう言うと委員長はあるのものを俺に渡した。
「委員長これって…?」
「そうよ、Sから搾り取られた力のカプセルよ。それを飲めば少しは回復するのが速まるわ」
「でもそれってSさんの形見みたいなものなんじゃ…」
「言ったでしょ、私達は時間があるようでないの。あなたに早く回復してもらわなきゃ困るの。」
「委員長はそれでいいの?」
「別にいいわよ?」
そう言うと委員長はポケットから何個かカプセルを取り出す。
「まだこんだけあるし」
俺は悩んだが受けとることにした。
「じゃあ回復したら教えて、連絡先はこの紙に書いてあるから、じゃあ解散!」
「委員長は一緒に帰らないの?」
「私にちょっとやることがあるから少し残るわ。」
こんなところでなにをやるのだろうか?気になるが深く突っ込むのはやめた。
「あとあまり外に出歩かないほうがいいよ、政府の上の連中は多分知ってると思うから不要な外出は控えたほうがいいわね。あと学校も…」
学校はわかっている。もうあんな目に会いたくない。
「あのね…Y…ごめん」
あの委員長が謝っただと…
「いいよ委員長、あんただって辛かったんだろ?」
「本当に許してくれる…」
委員長の目には涙が浮かんでいた。こんな委員長は見たことなかった。
「もちろん」
「ありがとう…」
委員長今まで見たことのない笑顔で俺に微笑んだ。これは個人的感想だが委員長の背負ってきた重みか
なくなったように見えた。
「それじゃ俺帰るよ、委員長も気をつけて!」
「わかった、ありがとう」
こうして俺は家に帰り委員長はここに残った。これから俺達にどうなことが起こるが分からない。でももう後戻りは出来ない。俺達はひたすら進むしかないのだ。




