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御使いのお告げ

 女神レインファルが創造した世界エリクル。かつて神に仕えし偉大なる七人の大天使と神に背き人達を誘惑する七人の魔王達は戦いを続けていた。大天使達と魔王達は東の大陸ノーラで決戦を迎えた。大天使達に付き従う人、エルフ、ドワーフ、獣人族の英雄達は果敢に魔王達の使いである悪魔達と戦った。  

 大天使長ファリエルは魔王達の長である憤怒の魔王ウルガルとの戦いに打ち勝ち封印すると他の七大天使達も残ッた魔王達に打ち勝ちその身体を封印した。天使達と人が魔王や悪魔達に勝利した日、人々は神を敬い新たな歴、神歴が始まった。しかし戦いは完全には終わっていなかった。

 身体を封印された魔王達は人やエルフやドワーフそして獣人族の心を誘惑した。魔王達に誘惑された者達は互いに争い出した。神歴405年それまで魔王達の誘惑に耐えていたノーラ大陸の最も偉大な王と言われた英雄の血を継ぐ聖王アレッドは愛する妻であるファリスと愛娘の一人であるリエルを奪われた。

 魔王達の誘惑に侵された人々に妻と娘の命を奪われたアレッドは怒り狂い二人の命を奪った者達を惨殺した。憎しみと怒りに心を支配されたアレッドにはもはや天使達の言葉は聞こえなかった。アレッドの憎しみと悲しみは癒される事は無く、妻と娘を生き返らせる事を条件に従う事を魔王達に告げられたアレッドは魔王達の声に従いギニアン帝国を建国して周辺の国々へ攻めた。

 何時しかアレッドはただ血を見る事だけを望む皇帝となっていた。狂気に侵されたアレッドはノーラ大陸だけでなく他の大陸にも侵攻していった。

 多くの血がエリクルの世界で流された。見かねた大天使長ファリエルの副官である七大天使の一人レリエルはノーラ大陸に神聖剣ルゼガランを振るい魔王達に誘惑されたノーラ大陸の国々を滅ぼした。裁きの日、そう言われた日だった。

 罪を背負ったレリエルは天使界から姿を消した。それから数百年呪われたノーラ大陸の人々を女神の愛に気づかせるために天使達は人を導いた。

 それから更に数百年が過ぎるとノーラ大陸には再び女神を信望する人々の国々が生まれていった。しかしそれに対抗するように魔王達に仕える悪魔達も動き出していた。神暦1025年ノーラ大陸のアステル王国辺境の村娘エリスは夢を見ていた。

 

 「エリス、レインファル様を深く信仰する娘よ」


 そう夢の中で優しく慈しむ声が聞こえた。

 

 「、、、、誰?」


 「私の名はファリエル、創造主レインファル様に仕えるものです」


 「ファリエル様?!」


 「エリス、貴方に使命を託すために貴方の見ている夢に入りました」


 「使命ですか?、大天使様」


 「大天使レリエルが天界を去ってから私達、大天使は六人になり七人の魔王達を長くに渡り封印してきました、しかしそれも限界を迎えつつあります、魔王の一人であるエンキラは既に復活し、他の魔王達も封印から解き放たれつつありますこの世界を闇に陥れようとするでしょう、エリス貴方にはそれを阻止する旅に出て頂きたいのです」


 「ファリエル様、私は何の取り柄もないただの村娘です、そんな私に使命を果たせるでしょうか?」


 「敬虔なレインファル様を信仰する貴方だからこそ使命を託すのですよエリス、貴方に癒しの力を授けます、貴方は一人で立ち向かうのではありません、同じ使命を持つ仲間達を探してエンキラや悪魔達を止めるのです、頼みましたよ、、、」


 「ファリエル様!!」


 ファリエルの最後の言葉を聞くとエリスは目を覚ました。


 「、、、、、、夢?」


 そう呟きベッドから起きるといつもの様に朝食を取り両親達と畑を耕す仕事を手伝いに行く。芋を収穫して大きさを選別して一仕事終えると一人の少年がやってくる幼馴染のルシードだった。


 「エリス!俺も手伝うよ!」


 「ルシード、狩を終えたの?」


 「ああ!親父と鹿を狩ってきた、だから心配するなよ、さあ手伝うぜ!」


 「ありがとう、ルシード」


 ノアが手伝いながらエリスには話しかけてくる。


 「なあ、エリスそろそろ祭りだな?俺と一緒に祭りを過ごさないか!」


 「うん、いいよ、ルシード」


 「ありがとうね、ルシード君、貴方みたいな子なら私達もエリスの恋人として大歓迎よ!」


 「ありがとう!アニスおばちゃんいつでも手伝うよ!」


 「はっはっは、ルシード君、是非エリスを嫁に貰ってくれ!」


 「お父さん!」


 赤面したエリスは父ファルンを軽く叩きながらそう言った。


 「エリス、今日はもういいから教会にお祈りしに行きなさい、ルシード君も一緒に」


 「はい!」


 エリスとルシードはレインファル教の教会の神父の元へ向かい教会内に入ると神父の姿は無く、教会の奥で苦痛に呻く人の声を聞いたエリス達はその場へと向かった。ベットには怪我をした男とそれを見守る神父がいた。


 「ウウッ!」

 

 「、、、、、エリスにルシード君ですか」


 「酷い怪我、、、、神父様、この方はどうされたのですか?」


 「南の街から来た冒険者の方のようなんですがどうやら魔物に襲われたようです」


 (もしかしたら、、、、)


 その時エリスは見た夢を思い出し男の傷口に手を当てて怪我を癒すように念じると男の怪我は瞬くに治っていく、ケガが治った男は眠りにつく


 「これは、、、、」


 「エリス、、、お前どうやって」

 

 「、、、夢の中で大天使様が授けてくれたんです、それに同じ使命を持った仲間を探して悪魔や復活しつつある魔王達を阻止するようにも言われました」


 「そうですか、、、、、魔王達が、、、エリス、何にしてもこの方を救ってくれてありがとうございます、、、、、今日は家に帰って休みなさい」


 「はい、神父様」


 家路に着くとルシードはいつもと同じようにエリスに別れを告げて去っていった。


 「ただいま、お父さん、お母さん」


 「遅かったわね夕飯の準備が出来てるわよ、さあ席についてエリス」


 食事をとり終えるとエリスは自室に戻りベッドに横になった。


 (、、、、使命、、、私に務まるかな?お父さんやお母さん、ルシードや村の皆とお別れしなきゃいけないのかな、、、でも、、、、)


 寂しさと不安を覚えたエリスは目を閉じて眠りについた。


 




 

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