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興味本位でした

「魔王様が猫型ロボットに見えてきたんですよ」

「猫人じゃないぞ」

「こっちの話です」


魔王様っていっちゃうと万能なんだよね、こういうのがあればいいのにっていうと似たマジックアイテム渡してきたり魔法で片付けてくれたり。ラスボスだから当たり前かもしれないけど、なんかこう本人の人柄もあって国民的アニメの青いアレを思い浮かべてしまうといいますか。

通じるわけもないので魔王様に耳のない猫について教えると凄い不満そうな顔をされてしまった。


「人を道具に例えるな」

「違っ、そういう意味じゃないですよ!こう、何でも出してくる人、みたいな…!」

「要するに便利だと」

「そう……ですね……」

「悪意があるわけでもなし、いいだろう」

「いいけどー、いいけどさー」


うぅ、どっちかというと良い意味なんだけど確かに人に対しては失礼だったかも。だって魔王様に出来ないこととか探す方が難しいし、痒いところに手が届きすぎるし、かなり似てるよ。まぁマスコット的な可愛げはそんなにないけど、向こうも中々に辛辣だったりするしね。


「…そういえば、魔王様ってなんでマジックアイテム作ろうと思ったんですか?」

「え?便利だろ」

「いや、便利ですけど…魔王様やろうと思えばなんでも秒で出来るのになって」

「別に知識とか独占したいわけじゃないからさ」


勝手な想像を続けて、ふと思いついたことを聞いてみる。魔法でなんでもできる人がわざわざリスカに近いことまでしてマジックアイテム作る理由が分からない。あ、うん、本人痛くないらしいから自称行為の内に入ってないんだろうけどさ、やっぱり見てる側としては不気味といいますか。魔法でシャララーンってしてくれた方がこっちとしても精神的に嬉しいんだよね。

魔王様は私に軽く首を振って、前髪を指にくるくる絡める。本当に大したことでもなさそうに言うけど、知識とか成果物をぽいっと他人に渡すって誰にでもできることじゃないよね。ここは魔王様の無欲さが影響してるんだろうな、もっとも本人が思うほど広まってないからオーバーテクノロジーでもあるんだろうけど。


「文化が発展したらさ、俺が想像しなかった事が出来てくるかもしれないだろ、個人の想像力って限度あるし」

「殊勝な意見だな」

「おい。俺は神じゃないんだぞ」


ふっとちょっとバカにした感じで笑ったサリバンさんをジト目で睨んでから、魔王様が咳払いを1つ。

創造神様じゃないから、ってことだろうけど魔王様も充分想像力があるような気がする、実際ありすぎて奇行に走ってたりするわけだしさ。でも本人はそう思ってないみたい。


「事実、甘いものとか発想がなかった。俺がちょっと手を出して何かが生まれるなら楽しいだろ」

「なるほど…」

「なんか意外そうだな」

「あ、いや!そんなことないですよ!?」

「お前が舵取りをしたがらないのが不思議なのだろう」

「さ、サリバンさん!」

「あー、なるほどねぇ?」


若干呆れた風な魔王様の視線にぐっと詰まってしまう、サリバンさんってたまに意地悪なんだよなぁ。いや思ってた私が悪いんですけど、何も汲み取らなくても。うぅ、とても面白そうな顔していらっしゃる、綺麗な笑顔だなぁ。


「俺、人形遊びしたいわけじゃないし、導いてやる義理もないし、ちょっと面白いことしてくれたらそれで十分なんだよ」

「…うん、まぁ、魔王様ですよね」

「悪意はない、許してやれ」

「え、何?」


なんというか、この人の上から目線思うところしかないけど人間じゃないもんね。要するに手助けしたら面白くなりそうだからで手を出してはいるけどそこまでの期待はしないと、うん、重い期待されてキレられるよりは余程いいけどこの人の場合なにくそー!と思ってしまうのは何なんだろう、人徳かな。九条くんもいることだし今度すごろく改良してやろうか、絶対面白がらせてやるもんね。

肩を竦めるサリバンさんに首をかしげる魔王様を見てから、軽く咳払いする。要するにこの人って仕事関係なかったら面白いかどうかで動くってことなんだよね。


「じゃあ…えっとロクサーナさんと友達になったのも楽しそうだからなんですか?」

「そうそう、おまけにあいつ勇気あるからなー、そういう奴って好きだ」

「間違っても本人には言うなよ」

「褒めてんだけど…あ、女って勇気あるって言われると嫌なのか」

「そんなものだ」

「複雑だよな」


ナイスフォロー、小さくサリバンさんに向けてサムズアップすると、大したことじゃないって風に首を振られる。

うーん、知ると益々不憫だなぁ。初恋の相手に面白さだけで見られてるっていうのは。何も興味持たれてないよりはいいのかもしれないけど、下手に好感度ある分ロクサーナさんの心臓が危ない気がするんだよね。魔王様人誑しってわけじゃないけど、誤解させる天才って感じではあるし。

私が腕を組んで唸っていると、魔王様は何か思い出したようにポンと手を打った。こういう仕草って世界共通なのかな、とかどうでもいいことを考えてしまったりする。


「そうだ。今度マリエラ行こうぜ」

「え?いいですけど、なんですか急に」

「マリエラの建国祭夏なんだよ、3週くらい先だけど悪くないだろ?」

「えっ、それ2人と行けるやつですよね?!」

「まぁ、国王に言えば小細工も変装も必要ないだろう。あまり親しすぎるのもどうかと思うがな」

「いーじゃんいーじゃん、アルカディアでもなし!」

「魔王様、変なところ雑ですよね…」


にしし、と悪い感じに笑って魔王様が言う。城から出られないって制約はそろそろどこにいっちゃったんですかってツッコミを入れるべきなんだろうけど多分無駄なんだろうな。今まで振り返ってみても興味が勝ったら出てっちゃう人なわけだし、ちょっと呆れ気味に溜息をつく。それに、私も3人でちゃんと遊んでみたいし、ここは目を瞑って行っちゃおうかな。私も私で、自分に甘いや、そうやって苦笑いした。









「ナイジェル!助けて!!あのお方から建国祭くるって手紙来たのだが!?」

「はははは、歴史に残りますな」

「笑うなぁ!一大事ではないかー!もう時間無いのに!!」

夏バテと多忙とネタ切れの3コンボで沈んでおりました、のびのび更新がモットーなので夏の暑さが落ち着くうちはこんな感じかもしれません

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